GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 75-18-3
名称 硫化ジメチル (再分類)
物質ID H26-B-134, R-060
分類実施年度 平成26年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点-48℃ (closed cup)、沸点37℃ (GESTIS (Access on September 2014)) に基づいて区分2とした。
なお、国連分類UN1164、クラス3、PGIIである。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点が205℃ (ICSC (1999)) であり、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 低沸点の液体に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。旧分類根拠データ (RTECS) は確認できなかったため、区分を見直した。なお、ラットのLD50値として、535 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告があるが、SIDS Dossier (2007) では信頼性が低いとしているため分類には採用しなかった。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値として、> 5,000 mg/kgとの報告 (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2004)) に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分外
-
-
- - ラットのLC50値 (4時間) として、40,250 ppmとの報告 (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2004)) に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (660,526 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - 本物質(未希釈) をウサギに24時間閉塞適用した結果、軽度の刺激性がみられたとの報告 (SIDS (2007)) や、ウサギに本物質を適用 (適用時間不明) した結果刺激スコアは0.4 (0-8) であり軽度の刺激性であった (ACGIH (7th, 2004)) との報告がある。また、ウサギの皮膚に軽度の刺激性を示す (PATTY (6th, 2012)) との記載がある。。以上の結果から、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。新たな情報 (SIDS (2007)) を追加した。ガイダンスの改訂により区分が変更になった。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギの眼に本物質を適用した試験において、強膜に影響があり軽度の刺激性がみられた (SIDS (2007)) との報告や、軽度から中等度の刺激性がみられ、症状は4日後に回復した (ACGIH (7th, 2004)) との報告から区分2Bとした。なお、具体的な情報は不明であるが、本物質は重度の刺激性をもつ (PATTY (6th,2012)) との記載がある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - In vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性 (SIDS (2007))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2004) )。以上より、「分類できない」とした。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
ラットを用いた経口経路 (強制) での催奇形性試験において、最高用量 (1,000 mg/kg/day) においても母動物毒性、胎児毒性はみられていないとの報告がある (SIDS (2007))。しかし、生殖能に関する十分な情報がないことから分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 本物質に関するヒトのデータはない。実験動物では情報が少ないが、ラットの3-140 mg/L、吸入ばく露で、粘膜刺激性、随意筋麻痺及び呼吸筋麻痺の記載がある (HSDB (Access on September 2014)) が、詳細は不明である。
以上、少ない知見より本物質の分類をすることはできず、データ不足のため「分類できない」とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 揮発性硫黄化合物混合物 (本物質以外に他のモノ及びジスルフィド、メルカプタンを含む) への吸入ばく露により、心血管系、呼吸器、神経系への影響がみられたとする複数の職業ばく露報告があるが、本物質ばく露による影響として信頼できるデータはないとされる (ACGIH (7th, 2004))。
実験動物ではラットに14週間経口投与したが、最高用量の250 mg/kg/dayで明確な標的臓器毒性は認められなかった (SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2004)、PATTY (6th, 2012))。
以上、経口経路では区分外相当と考えられるが、他の経路での毒性情報及びヒトで信頼性のある知見がなく、データ不足のため「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)による96時間ErC50 =23 mg/L (SIDS, 2007)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(28日後の分解度:67.4%(SIDS, 2007))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 8.3 mg/L(環境庁生態影響試験, 1998)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)による96時間LC50 > 100 mg/L (環境庁生態影響試験, 1998)であり、急速分解性があり(28日後の分解度:67.4%(SIDS, 2007))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.92(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。
以上の結果から区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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