名称:ココナッツオイル ジエタノールアミン濃縮物
CAS番号:68603-42-9
物質ID: | H27-A-035/C-065A_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点が103℃ (closed cup) (GESTIS (Access on July 2015)) である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値として、12,200 mg/kg、> 5,000 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on July 2015)) に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお本物質の一般流通品でのウサギのLD50値として、>2,000 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on July 2015)) がある。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P362+P364: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 |
ウサギに本物質の30%溶液を23時間適用した結果、中等度の刺激性がみられたとの報告がある (NTP TR 479 (2001))。また、ヒトでは本物質を含むハンドジェル、シャンプー、油圧オイルなどによる刺激性が複数報告されており、パッチテストの結果本物質が原因物質であったとの報告がある (NTP-TR 479 (2001)、HSDB (Access on July 2015))。以上の結果より、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質2%を含むシャンプーを104人の女性にパッチテストを行った試験において、本物質は感作性はみられなかったとの報告や (HSDB (Access on July 2015))、本物質を扱う労働者40人にパッチテストをおこなった結果1人に感作反応がみられたとの報告がある (HSDB (Access on July 2015))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
In vivoでは、14週間経皮適用による雌雄マウスの末梢血赤血球小核試験で雌雄ともに陽性である (NTP TR 479 (2001)、IARC 101 (2012))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性である (NTP TR 479 (2001)、IARC 101 (2012))。以上より、In vivo体細胞変異原性試験で陽性を示すが、in vitroではいずれも陰性結果であり、ガイダンスに従い、区分2とした。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の発がん性に関して、ヒトで利用可能な情報はない。実験動物では、ラット又はマウスを用いた経皮経路での2年間発がん性試験において、ラットでは腎尿細管の腺腫とがんの合計頻度の増加 (雌のみ)、マウスでは肝臓腫瘍 (肝細胞腺腫、肝細胞がん、肝芽腫) の頻度増加 (雌雄)、及び腎尿細管の腺腫及び腺腫とがんの合計頻度増加 (雄) が認められている (NTP TR 479 (2001))。雌ラットの腎臓腫瘍はNTPもレポート中で「曖昧な証拠」とし、IARC評価では「ラットの試験では腫瘍発生の増加はない」と記述されているが、マウスの肝臓及び腎臓における腫瘍発生頻度の増加はNTP、IARCともに発がん性の明確な証拠としている (NTP TR 479 (2001)、IARC 101 (2012))。 以上の結果を踏まえ、IARCはグループ2Bに分類しており (IARC 101 (2012))、本分類においても区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2 (甲状腺、肝臓、腎臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(甲状腺、肝臓、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた14週間経皮投与毒性試験において、区分2の範囲である100 mg/kg/day (90日換算:78 mg/kg/day) 以上で適用部の皮膚病変 (表皮肥厚、皮脂腺の過形成、慢性活動性炎症、錯角化、潰瘍) のほかに雌で腎尿細管の再生像がみられている (NTP TR 479 (2001))。ラットを用いた2年間経皮投与毒性/発がん性試験において、区分2の範囲である50 mg/kg/day以上で適用部の皮膚病変 (表皮肥厚、皮脂腺の過形成、錯角化、過角化) のほかに前胃の慢性活動性炎症、上皮過形成・潰瘍、腎症増加がみられている (NTP TR 479 (2001))。マウスを用いた2年間経皮投与毒性/発がん性試験において、区分2の範囲である100 mg/kg/day以上で適用部の皮膚病変 (表皮肥厚・皮脂腺の過形成・過角化) のほかに肝臓の好酸性変異肝細胞巣、甲状腺の濾胞細胞過形成がみられている (NTP TR 479 (2001))。 以上のように適用部の皮膚病変のほかに腎症、前胃の慢性活動性炎症、肝臓の好酸性巣、甲状腺の濾胞細胞過形成が区分2の範囲でみられた。なお、前胃はヒトにはないため標的臓器から除外した。 従って、区分2 (甲状腺、肝臓、腎臓) とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | 適切なデータが得られておらず分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | 適切なデータが得られておらず分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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