名称:ジルコニウム
CAS番号:7440-67-7
物質ID: | H27-B-073/C-118B_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分1 | 危険 | H228: 可燃性固体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
空気中に細かな粒子が分散すると爆発性を生じるとの記載がある (ICSC (2004))。機械的に製造された粒径53ミクロン未満の粉末又は化学的に製造された粒径840ミクロン未満の粉末について、水で湿性としたものは、UNRTDG分類 UN 1358、クラス4.1、PGUなので区分1である。一方、乾性のものはUNRTDG分類 UN 2008、クラス4.2、PGT、U、Vである。乾性のものは湿性のものより燃焼性がよいと推察されるので、乾湿にかかわらず区分1とした。 | |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 発火点が> 200℃ (HSDB (Access on September 2015)) との記述があり区分外となる。一方、ジルコニウム粉末の乾性のものはUNRTDG分類がUN2008、クラス4.2、PGT、U、Vであり、PG Iであれば区分1となる。以上より、粒子径等により自然発火性が異なるので、一括の分類判定はつけられない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | ジルコニウム粉末の乾性ものはUNRTDG分類、UN2008、クラス4.2、PGT、U、Vに分類されている。PGTならば自然発火性固体なので「分類対象外」、PG IIなら「区分1」、PG IIIなら「区分2」となり、粒子径等により自己発熱性が異なるので、一括の分類判定はつけられない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に不溶 (ICSC (2004)) との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素及びハロゲンを含まない無機物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、DFGOT vol. 12 (1999) は、ジルコニウム及びジルコニウム化合物を呼吸器感作性物質に分類しているが、本物質が該当するかどうか判断できないため分類できないとした。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質及びジルコニウム化合物はヒトに対して類上皮肉芽腫 (epithelioid granuloma) 性皮膚感作を起こすとの疫学調査や、 ジルコニウム化合物は実験動物に対して遅延型の過敏症状を引き起こす (DFGOT vol. 12 (1999)) との報告があり、DFGOT vol. 12 (1999) では、本物質及びジルコニウム化合物を皮膚感作性物質に分類している。しかし、ACGIH (7th, 2001) では十分なデータはないとして、感作性物質との判断はしていない。以上より、分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ヒトでの発がん性に関する情報はない。実験動物ではラットに硫酸ジルコニウム5 ppmを経口的に生涯与えた試験において、ジルコニウム投与群と対照群との間で、生存期間、腫瘍発生に差異はみられなかった (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 12 (1999))。ACGIHはラットの試験結果に基づき、ジルコニウム及びジルコニウム化合物の発がん性をA4に分類した (ACGIH (7th, 2001))。したがって、本項は分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質は気道刺激性があるとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から区分3 (気道刺激性) とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 なお、精錬及び還元の工程でジルコニウム (塩化ジルコニウム、酸化ジルコニウム、金属ジルコニウム) のヒュームに1〜5年ばく露 (ばく露量は特定されていない) された22名の労働者において、肺の肉芽腫はみられていないが、2名に軽度の気管支喘息、5名で慢性気管支炎がみられている。しかし、幾人かは塩素のばく露もうけていたとの報告があり (DFGOT vol.12 (1999)、Reed (1956) :DFGOT vol.12 (1999) で引用)、同情報を元に、ACGIH (7th, 2001) 及びPATTY (6th, 2012) では、ジルコニウムに関連した (著しい) 異常はみられていないとしている。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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