名称:四塩化ジルコニウム
CAS番号:10026-11-6
物質ID: | H27-A-046/C-120A_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 水と反応し分解する (HSDB (Access on September 2015)) との観察結果があり、水と反応すると考えられるがデータがなく分類できない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | ハロゲン元素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P362+P364: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値として、1,690 mg/kg との報告 (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P362+P364: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 |
本物質は皮膚に対して刺激性があるとの記載 (HSDB (Access on September 2015)) から区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
本物質は眼に対して刺激性があるとの記載 (HSDB (Access on September 2015)) から区分2とした。なお、本物質へのばく露により重度の眼刺激性を示す可能性があるとの記載がある (HSDB (Access on September 2015))。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、DFGOT vol. 12 (1999) は、ジルコニウム及びジルコニウム化合物を呼吸器感作性物質に分類しているが、本物質が該当するかどうか判断できないため分類できないとした。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 本物質を含むジルコニウム化合物は、DFGOT vol. 12 (1999) において、他のジルコニウム化合物の情報をもとに感作性物質 (Sah) に分類されている (DFGOT vol. 12 (1999))。一方、本物質はモルモットを用いた改変マキシマイゼーション試験において感作性は認めれれなかったとの報告 (DFGOT vol. 12 (1999)) や、マウスを用いた局所リンパ節試験において陰性の報告 (DFGOT vol. 12 (1999)) があるが詳細不明である。さらに、PATTY (6th, 2012) にはジルコニウム化合物の中で、本物質は感作誘発能が低く、動物に対して感作性を示さないとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。以上より、分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ジルコニウム (CAS番号: 7440-67-7) の本項に記述したように、ACGIHはジルコニウム及びジルコニウム化合物の発がん性をA4に分類した (ACGIH (7th, 2001))。よって、本項は「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 なお、精錬及び還元の工程でジルコニウム (塩化ジルコニウム、酸化ジルコニウム、金属ジルコニウム) のヒュームに1〜5年ばく露 (ばく露量は特定されていない) された22名の労働者において、肺の肉芽腫はみられていないが、2名に軽度の気管支喘息、5名で慢性気管支炎がみられている。しかし、幾人かは塩素のばく露も受けていたとの報告があり (DFGOT vol.12 (1999)、Reed (1956) :DFGOT vol.12 (1999) で引用)、同情報を元に、ACGIH (7th, 2001) 及びPATTY (6th, 2012) では、ジルコニウムに関連した (著しい) 異常はみられていないとしている。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)96時間LC50 = 20000 μgZr/L(換算値:51 mg ZrCl4/L)(Couture et al., 1989)であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | 適切なデータが得られておらず分類できない。急性毒性区分3であるが、分類根拠となっているニジマスのデータはその有害影響が低pHの結果であると考察されている(Couture et al., 1989)ことから、慢性分類の根拠には用いない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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