項目 | 情報 |
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CAS番号 | 13494-80-9 |
名称 | テルル |
物質ID | H27-B-075/C-122B_P |
分類実施年度 | 平成27年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - |
可燃性 (ICSC (2000)) との情報はあるが、データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - |
爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - |
発火点が340℃ (ICSC (2000)) であり、常温で発火しないと考えられる。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - |
データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - |
テルルソウエン鉱からの製法は水系で行う (化学大辞典 (1962)) との実験的製法があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - |
酸素及びハロゲンを含まない無機物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - |
無機物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - |
ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kgとの報告 (DFGOT vol.22 (2006)) に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 なお、ラットのLC50値 (4時間) として、> 2.42 mg/m3との報告 (DFGOT vol.22 (2006)) があるが、この値のみでは区分を特定できない。 今回の調査で入手した優先度の高いDFGOT vol.22 (2006) の情報に基づき、文章を見直した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 List1及び2に皮膚刺激性の情報はなく、旧分類に記載のある情報はList3のものであり、具体的な情報ではないため採用しなかった。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 List1及び2に眼刺激性の情報はなく、旧分類に記載のある情報はList3のものであり、具体的な情報ではないため採用しなかった。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - |
本物質、及び不溶性のテルル化合物に関しては、データ不足のため分類できない。 なお、可溶性テルル化合物の情報については、四塩化テルル (CAS番号: 10026-07-0) の本項を参照のこと。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B 追加区分:授乳による、又は授乳を介した影響 |
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H360 H362 |
P201 P202 P260 P263 P264 P270 P280 P308+P313 P405 P501 |
妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6〜15日) に金属テルルを混餌投与 (165〜220 mg/kg/day) した試験で、水頭症の発生頻度の増加がみられた (DFGOT vol. 22 (2006)、PATTY (6th, 2012)) との報告、妊娠ラットに金属テルルを妊娠期間中混餌投与した試験では、胎児に脳症の発生頻度の増加がみられた (ACGIH (7th, 2001)) との報告、及び妊娠ラットに二酸化テルルを妊娠15〜19日に混餌投与 (13〜65 mg/kg/day) した試験で、水頭症、浮腫、眼球突出の発生頻度の増加がみられた (DFGOT vol. 22 (2006)) との記述がある。 さらに、新生児ラットでは生後0〜28日まで母乳を介してテルル (tellurium) にばく露された結果、坐骨神経のシュワン細胞及びミエリン変性がみられ、中枢では視神経の低ミエリン形成とミエリン変性がみられた (PATTY (6th, 2012)) との報告がある。 以上、妊娠動物に経口投与した結果、母動物での毒性影響が不明な用量で、胎児に水頭症など外表奇形の誘発、及び脳症の発症が示され、新生児期に母乳を介した本物質ばく露によっても、末梢神経、視神経にミエリン形成阻害がみられたことから、胎生期、新生児期に本物質経口ばく露により、次世代の神経系発生・発達障害を生じる知見が複数示されたため、本項の分類は区分1Bが妥当と判断し、授乳影響を追加した。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性、麻酔作用) |
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H335 H336 |
P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
本物質は気道刺激性がある (HSDB (Access on September 2015))。 ヒトに対しては、作業者のばく露事例 (経路不明) で食欲不振、吐き気、金属味、息や汗のニンニク臭、傾眠の報告がある (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol.22 (2006))。 また、これらの症状のほか、肝臓傷害の記載もある (HSDB (Access on September 2015)) が、詳細不明である。 実験動物では、本物質の急性影響の顕著な特徴は肺炎、溶血性貧血、との記載、急性経口、非経口のテルル中毒は、不穏、振戦、反射低下、麻痺、痙攣、傾眠、昏睡、血尿であるとの記載がある (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol.22 (2006)) が、用量不明のため区分を決定することはできない。 以上より、本物質は気道刺激性、麻酔作用があり、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。 なお、旧分類でPATTYの記載より区分2 (末梢神経系) としていたが、この所見は単回ばく露のデータではないため、不採用とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - |
データ不足で分類できない。 ヒトにおいては、製鉄所でテルルのヒューム (テルル及び酸化テルル) に0.01〜0.1 mg/m3に22ヶ月間ばく露された職業ばく露例では、呼気及び汗のニンニク臭、口渇、金属味、眠気がみられ、一過性の吐き気がテルルばく露源に近かった労働者で認められた (PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol.22 (2006)、ACGIH (7th, 2001))。 実験動物においては、ラット離乳児を用いた18日間〜6ヶ月間の複数の混餌投与試験において神経に対する影響 (坐骨神経の脱髄によって引き起こされる後肢麻痺、神経の浮腫、シュワン細胞の変性、髄鞘再生)、ラット成熟動物を用いた30日間の混餌投与試験において、ニンニク臭、皮膚の青灰色の変色、麻痺の所見を伴わない動きの制限、死亡、神経線維において髄鞘の変化、分節性脱髄、髄鞘再生が報告されている (DFGOT vol. 22 (2006))。 これらは区分2を超える範囲であった。 なお、ラットを用いた13〜15週間吸入毒性試験において区分1又は2の範囲である10〜100 mg/m3 (2時間 /day) (ガイダンス換算値:0.0033〜0.033 mg/L) で体重減少、傾眠、気道刺激、脱毛、溶血 (赤血球数・ヘモグロビン量減少、尿中ビリルビン増加) 等がみられ、100 mg/m3の半数が死亡 (他の詳細不明) との報告がある (DFGOT vol. 22 (2006))。 しかし、原著はアブストラクトであり信頼性の確認ができないため分類に用いなかった。 以上のように、ヒトにおいて標的臓器として採用する所見はみられていない。 実験動物において神経系に対する影響がみられているが区分2の範囲を超える範囲であった。 したがって、データ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/2/23 分類情報の修正:生殖毒性 (正誤表 (Excel file)) |
2016/6/8 公表 |