名称:2−(N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)アセタート
CAS番号:683-10-3
物質ID: | H27-A-060/C-138A_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるが、酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P362+P364: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値 (OECD TG 423) として、300〜2,000 mg/kgとの報告 (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2015)) に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない、 | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2015))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、親動物に一般毒性影響 (死亡 (雌2/12例)、腎臓・膀胱の組織傷害 (60 mg/kg/day以上)、前胃の組織傷害など) が明らかな300 mg/kg/dayで、母親動物に妊娠期間の延長、出産児数の減少がみられたが、死亡例のうち1例は妊娠末期に、他の1例は分娩途中に死亡し、周産期における死亡、難産はいずれも母親動物への重篤な一般毒性影響によるもので、結果として妊娠期間の延長、産児数減少を生じたと考察されており (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2015))、本物質投与に関連した特異的な生殖影響ではないと考えられた。すなわち、当該試験からは本物質投与に関連した生殖発生影響は検出されなかったが、スクリーニング試験のため、この結果のみで区分外とはできず、他に利用可能なデータはない。よって、本項はデータ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2 (消化管) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(消化管) |
P308+P311: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトのデータはない。実験動物では、ラットの経口投与 (2,000 mg/kg、区分2相当) で自発運動低下、不整呼吸、消化管障害 (胃及び小腸の膨満、腺胃粘膜赤色化、赤色透明な腹水貯留) の報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2015))。 以上より、本物質は消化管障害が認められることから、区分2 (消化管) とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2 (腎臓、膀胱) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓、膀胱) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験において、区分2の範囲である60 mg/kg/day (90日換算:雄で28 mg/kg/day) で腎臓の尿細管上皮の壊死及び腎盂上皮の過形成、膀胱の粘膜上皮過形成が認められた (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2015))。 したがって、区分2 (腎臓、膀胱) とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(メダカ)96時間LC50 = 0.88 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)であることから、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(28日でのO2 consumption/BOD分解度=96%、TOC removal分解度=98%、HPLC分解度=100%(経済産業公報, 2004)及び28日でのBOD (NH3)分解度=96%、HPLC分解度=100%(経済産業公報, 2004))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC (繁殖) = 0.29 mg/L(環境省生態影響試験, 2005)であることから、区分3となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 0.88 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)であるが、急速分解性があり、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.47(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。 以上の結果を比較し、区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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