名称:ジメチル(オクタデシル)アミン=オキシド
CAS番号:2571-88-2
物質ID: | H27-A-065/C-143A_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団 (N-オキシド) を含み、酸素収支が-309.26と判定基準の-200より低い。GHS文書2.1.4.2.2 (b) には該当するが、 (c) に該当するかは不明であり分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 化学構造に自己反応性に関連する原子団を含まず、爆発性に関連する原子団 (N-オキシド) を含むがデータがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属及び半金属 (B ,Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi ,Po, At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、酸素が炭素、水素以外の元素 (N) と化学結合しているがデータがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質を2.5%含有する4種のスキンローションをウサギの皮膚に72時間適用したドレイズ試験の結果、皮膚一次刺激指数が0、0、4、6であり、刺激性なしとの報告 (SIDS (2007)) があるが、試験物質中の本物質の含有量が低いため、分類には採用しなかった。また、アミンオキシドを30%含有する合成品での試験で、SIDSはアミンオキシド類は中等度から重度の皮膚刺激性を有すると結論している (SIDS (2007))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質を2.5%含有する4種のスキンローションをウサギの眼に適用した結果、刺激性はみられなかったとの報告 (SIDS (2007)) があるが、試験物質中の本物質の含有量が低いため、分類には採用しなかった。また、アミンオキシドを30%含有する合成品での試験で、SIDSはアミンオキシド類は中等度から重度の眼刺激性を有すると結論している (SIDS (2007))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、SIDSには、アミンオキシド類は動物及びヒトにおいて皮膚感作性を示さないとの記載がある (SIDS (2007))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、C12のアミンオキシド (以下、AOと表記) (CAS番号: 1643-20-5) についてはラット経口 (飲水) 投与、C10〜16のAO (CAS番号: 70592-80-2) についてはマウス経皮、及びラット経口 (混餌) 投与の試験結果があり、いずれも亜硝酸塩を併用しない単独投与では発がん性の証拠はないと報告されている (SIDS (2007))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、C12のAO (CAS番号: 1643-20-5) についてはラット経口 (混餌) 投与2世代生殖毒性試験、並びに妊娠ラット又は妊娠ウサギを用いた器官形成期強制経口投与による発生毒性試験において、またC10〜16のAO (CAS番号: 70592-80-2) については妊娠ラットを用いた器官形成期強制経口投与による発生毒性試験において、いずれの試験でも最高用量まで生殖発生影響は示されず、本物質も含めてカテゴリー評価の対象としたAOは潜在的に生殖毒性を示さないと報告されている (SIDS (2007))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 なお、実験動物について、類縁物質のデータとして、C10〜16のAO (CAS 番号: 70592-80-2) のラットを用いた91日間餌投与毒性試験、2年間混餌投与毒性試験、ウサギを用いた32週間混餌毒性試験、マウスを用いた2年間混餌投与毒性試験、ウサギを用いた28日間経皮投与毒性試験、91日間経皮投与毒性試験、ラットを用いた91日間経皮投与毒性試験、C12のAO (CAS 番号: 1643-20-5) のラットを用いた91日間混餌投与毒性試験、ウサギを用いた28日間経皮投与毒性試験の報告がある。このうち、全身毒性としては、ラットを用いた91日間混餌投与毒性試験において、112 mgAO/kg/dayで眼球の混濁、150 mgAO/kg/day体重減少、2年間混餌投与毒性試験において雄:87.4、雌:107 mgAO/kg/dayで体重減少、ウサギを用いた32週間混餌毒性試験で196 mgAO/kg/dayで肝臓の相対重量増加がみられたのみであった (SIDS (2007))。したがって、分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)72時間EC50 = 0.1 mg/L(SIDS, 2007)であることから、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性に関する適切なデータが得られておらず、急性毒性区分1であることから、区分1とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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