GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 70476-82-3
名称 ミトキサントロンニ塩酸塩
物質ID H28-A-022, C-066A
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   フッ素を含まず、塩素及び酸素を含む有機化合物であるが、この塩素、酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4

警告
H302 P264
P270
P301+P312
P330
P501
  ラットのLD50値として、682 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分2

危険
H310 P262
P264
P270
P280
P302+P352
P310
P321
P361+P364
P405
P501
  ラットのLD50値として、1,640 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on June 2016))、及びウサギのLD50値として、125 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、危険性の高い区分を採用し、区分2とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 区分2

警告
H341 P201
P202
P280
P308+P313
P405
P501
  In vivoでは、ラットの優性致死試験で陰性、ラットの骨髄細胞を用いる染色体異常試験で陽性である (IARC 76 (2000))。
  In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (IARC 76 (2000))。
  以上より、ガイダンスに従い区分2とした。
6 発がん性 区分2

警告
H351 P201
P202
P280
P308+P313
P405
P501
  ヒトでは、本剤投与を受けた早期の閉経前乳がん患者 (白血病誘発が既知又は推定される薬剤の投与を受けていない) を対象とした小コホート研究において、急性骨髄性白血病のリスク増加が観察されたこと、及び本剤処置を受けた患者で急性骨髄性白血病が発生したという症例報告がありコホート研究の結果と合致していることから、ヒトの発がん性に関して限定的な証拠があり、実験動物での知見がないが、IARCは本物質の発がん性分類をグループ2Bとした (IARC 76 (2000))。
  よって、本項は区分2とした。
7 生殖毒性 区分1A
授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分

危険
H360
H362
P201
P202
P280
P308+P313
P405
P501
P260
P263
P264
P270
  ヒトでは扁桃腺の嚢胞性腺腫の治療に本剤 20 mg を3週に一度、14週間静注された39歳女性 (ホルモン剤や他の処置を受けていない) が無月経となり、累積用量100 mg で顔面紅潮を呈した。
  血中ホルモン濃度測定で、LH、FSH及びエストラジオール各値は閉経期の濃度範囲の値を示した (IARC 76 (2000))。
  実験動物では妊娠ラットに0.25 mg/kgを静注した結果、胎児吸収頻度増加と胎児体重の減少がみられたが、妊娠ウサギに0.5 mg/kgまで静注した結果では発生影響はみられなかった (IARC 76 (2000))。
  以上、臨床投与経路の静脈内投与でヒト及び実験動物で影響がみられたことから、本項は区分1Aとした。
  また、動物実験 (ラット) で乳汁中への移行が報告されているとの記述があり (医療用医薬品集 2017 (2016))、授乳影響を追加した。
  
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(血液系)

危険
H370 P260
P264
P270
P308+P311
P321
P405
P501
  本物質は抗悪性腫瘍剤として静脈内注射により投与される。
  ヒトでは本物質の単回投与により白血球数が減少し、投与後10〜14日で最小値を示し、投与後21日までに回復するとの記載がある (IARC 76 (2000))。
  また実験の詳細な記載はないが、イヌを用いた実験でも、白血球数、ヘマトクリット、ヘモグロビン濃度の減少が報告されている (IARC 76 (2000))。
  以上より区分1 (血液系) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(造血系、心臓、肝臓、消化管、皮膚、爪、毛髪)

危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
  本物質は抗悪性腫瘍薬として静脈注射により適用される。
   ヒトについては副作用情報として骨髄抑制 (白血球減少症)、心臓毒性のほか、嘔吐、下痢、口内炎、粘膜炎、脱毛症、皮膚変色、爪剥離症、肝臓毒性 (ビリルビン増加、肝臓酵素増加) の報告がある (IARC 76 (2000))。
   したがって、区分1 (造血系、心臓、肝臓、消化管、皮膚、爪、毛髪) とした。
  
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-

-
- -   データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-

-
- -   データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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