GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 40088-47-9
名称 テトラブロモ(フェノキシベンゼン)
物質ID H28-A-028, C-074A
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
7 可燃性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   ヒト、実験動物とも発がん評価に利用可能なデータはなく、EPAはカテゴリーDに分類した (IRIS Summary (1990))。
  よって、本項は分類できないとした。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、健常人女性の母乳試料から多くのポリブロモジフェニルエーテル (PBDE) 同属体中の一成分として、本物質異性体数種が検出されたとの報告がある (HSDB (Access on June 2016))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(生殖器 (男性)、中枢神経系)

危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
  ヒトに関する情報はない。
   実験動物では、ラットを用いた強制経口投与による8週間反復投与毒性試験において、区分1相当の0.03 mg/kg/day (90日換算:0.02 mg/kg/day) で血清テストステロン減少、精巣の多核巨細胞増加、アポトーシス細胞増加、1 mg/kg/day (90日換算:0.5 mg/kg/day) で精子産生量減少、精細管上皮細胞の空胞化がみられ、マウスを用いた強制経口投与による30日間反復投与毒性試験においても、区分1相当の0.045 mg/kg/day (90日換算:0.015 mg/kg/day) で精巣への影響 (精子細胞の完全な欠損、アポトーシス増加) がみられている (ATSDR draft (2015))。
  また、ラットを用いた強制経口投与による30日間反復投与毒性試験において、区分1相当の0.1 mg/kg/day (0.03 mg/kg/day) で中枢神経系への影響 (記憶及び学習障害、海馬のグルタミン酸受容体密度の減少) の報告がある (ATSDR draft (2015))。
   したがって、区分1 (生殖器 (男性)、中枢神経系) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1

警告
H400 P273
P391
P501
  甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.014 mg/L(NICNAS, 2001)であることから、区分1とした。
  NICNASには、甲殻類の急性毒性データは物質の吸着による遊泳阻害など物理的な影響による可能性があると考察されているが、信頼性がないデータであるとの評価はされておらず、本データを用いて分類を行った。
   なお、NICNASのオオミジンコのデータはトリ体、テトラ体、ペンタ体、ヘキサ体の混合品を用いて試験されたものであるが、単物質の毒性値が得られていないことから、このデータを用いて分類した。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1

警告
H410 P273
P391
P501
  慢性毒性データを用いた場合、急速分解性でなく(BIOWIN)、魚類(ニジマス)でのELS NOEC=0.0089mg/L(NICNAS, 2001)であることから、区分1となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.014 mg/L (NICNAS, 2001) であることから、区分1となる。
   以上の結果より、区分1とした。
   なお、NICNASのニジマス及びオオミジンコのデータはトリ体、テトラ体、ペンタ体、ヘキサ体の混合品を用いて試験されたものであるが、単物質の毒性値が得られていないことから、このデータを用いて分類した。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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