項目 | 情報 |
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CAS番号 | 1344-48-5 |
名称 | 硫化水銀(U) |
物質ID | H28-A-064, C-123A |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
水に不溶 (CICAD 50 (2003)) との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
酸素、ハロゲンを含まない無機物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1A |
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H317 |
P261 P272 P280 P302+P352 P333+P313 P321 P362+P364 P501 |
日本産業衛生学会許容濃度勧告では、水銀及び水銀化合物は皮膚感作性第1群に指定されている (産衛学会勧告 (2016))。 また、ヒトのパッチテストでは様々な無機水銀、有機水銀と交差反応を示すとの記載がある (CICAD 50 (2003)、ATSDR (1999))。 以上より、区分1Aとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
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- | - |
金属水銀及び無機水銀化合物に対し、IARCはグループ3に (IARC 58 (1993))、ACGIHはA4に分類した (ACGIH (7th, 2001))。 よって、本項は分類できないとした。 なお、EPAは塩化水銀 (U) の発がん性試験データに基づき、無機水銀化合物をグループC (possible human carcinogen) に分類した経緯がある (EPA Technology Transfer Network (Access on July 2016))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
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H360 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
本物質自体の生殖影響に関する情報はない。 無機水銀化合物の発生影響の報告としては、酢酸水銀又は塩化第二水銀を妊娠マウス又は妊娠ハムスターに経口又は非経口経路 (皮下、腹腔内、静脈内投与) で投与した結果、奇形 (口蓋裂、水頭症)、異常胎児 (矮小・水腫様胎児) の発生頻度増加、吸収胚・胎児死亡の増加などがみられたとの報告がある (CICAD 50 (2003))。 一方、摂取量は不明であるが、本物質を経口摂取したヒト2名で尿中水銀濃度の上昇がみられた (ATSDR (1999)) こと、及び塩化第二水銀と本物質を経口投与したマウスでは組織中水銀レベルの増加がみられたが、増加の程度は塩化第二水銀の方が大きかった (ATSDR (1999) との知見から、本物質は経口投与で多少は吸収されることが示唆される。 したがって、本物質も実験動物では経口経路でも奇形発生の増加が十分に考えられる。 また、日本産業衛生学会は水銀蒸気を含む無機水銀に対し、生殖毒性第2群 (区分1B相当) に分類している (許容濃度の勧告 (2016))。 以上、実験動物での知見と産業衛生学会の分類結果を踏まえ、本項は区分1Bとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、末梢神経系、腎臓、消化管) |
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H370 |
P260 P264 P270 P308+P311 P321 P405 P501 |
本物質は水に不溶性の無機水銀化合物であるが、ヒト及び実験動物での単回ばく露のデータはない。 本物質のデータではないが、金属水銀又は他の無機水銀化合物はヒトに対し (経路不明)、悪心、嘔吐、下痢、振戦、中枢神経系抑制、情緒不安定・神経過敏、末梢神経障害、歯肉炎、口腔病、視力変化、難聴、腎障害を引き起こすとの報告 (ACGIH (7th, 2001))、経口ばく露による死因は腎障害、心血管虚脱、重症の消化器障害であり、最も一般的な所見は消化管障害と腎不全であるとの報告 (CICAD 50 (2003)) がある。 実験動物では、金属水銀又は他の無機水銀化合物において神経生理学的影響、電気生理学的影響、腎臓、行動への影響が認められている (ACGIH (7th, 2001))。 以上より本物質も金属水銀や他の無機水銀化合物の毒性情報に基づいて分類することが妥当と考えられる。 したがって区分1 (中枢神経系、末梢神経系、腎臓、消化管) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系、腎臓) |
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H372 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質反復ばく露による有害性知見はヒト、実験動物のいずれもない。 ただし、無機水銀化合物の反復ばく露による知見としては、塩化水銀 (主に塩化第二水銀) を経口摂取したヒトの複数の事例 (ATSDR (1999))、及びラット又はマウスに塩化第二水銀を2週間〜2年間経口投与した多くの試験 (CICAD 50 (2003)) において、腎臓への影響 (腎不全 (ヒト)、腎症、尿細管上皮の変性、糸球体の肥厚 (ラット、マウス)) がみられており、腎臓が標的臓器と考えられる。 また、塩化水銀を含む薬剤を内服したヒトの複数の症例報告において、中枢神経症状 (興奮、不眠、筋肉攣縮など) がみられ、慢性中毒症例では痴呆の進展、神経過敏をきたし、少数の死亡例の剖検では脳の重量及び容積の減少、小脳の神経細胞数の減少がみられ、電顕観察でニューロンに水銀の蓄積が確認されたとの報告がある (ATSDR (1999))。 以上より、本物質のGHS分類も塩化水銀など無機水銀化合物の有害性知見を参照し分類するのが妥当と考えられ、よって本物質の分類は区分1 (中枢神経系、腎臓) とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
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- | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
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- | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |