GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 85-43-8
名称 テトラヒドロ無水フタル酸
物質ID H28-B-012, C-019B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成20年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-

-
- -   可燃性固体 (ホンメル、1991) との情報があるが、データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-

-
- -   発火点は450℃ (ICSC(J) (2001)) であり常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   分類対象外
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない。
  なお、無水マレイン酸を0.05%以上含有するものは国連危険物輸送で、国連番号2698 クラス8 容器等級Vとされている。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値として、5,410 mg/kg (CICAD 75 (2009)、HSDB (Access on May 2016)) の報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2

警告
H315 P264
P280
P302+P352
P321
P332+P313
P362+P364
  酸無水物は水和して酸になり、刺激、発赤、角膜損傷、腐食性皮膚炎および火傷を引き起こすとの記載 (CICAD 75 (2009) や、腐食性を持つとの記載 (HSDB (Access on May 2016)) があるが、前者は発汗している皮膚上と限定しており、その他の機関でも皮膚腐食性としていない(GESTIS (Access on May 2016)、ICSC(J) (2001)) ことから、区分2とした。
  なお、ECHA (Access on August 2016)) には、ウサギを用いた4時間の半閉塞試験 (OECD TG 404) で、刺激性なしとの結果が報告されている。
  この情報はList外の情報源であるために分類に用いなかった。
  情報源の見直しに伴い、区分を変更した。
  旧分類の情報源は入手できなかった。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1

危険
H318 P280
P305+P351+P338
P310
  本物質は腐食性を持つとの記載 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分1とした。
  なお、本物質はEU CLP 分類で「H318 Eye Dam. 1」に分類されている (ECHA C&L Inventory (Access on May 2016))。
  旧分類の情報源は入手できなかった。
4 呼吸器感作性 区分1

危険
H334 P261
P284
P304+P340
P342+P311
P501
  本物質は長期の吸入ばく露により呼吸器感作性を誘発する可能性があるとの記載 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分1とした。
  なお、本物質はEU CLP 分類で「H334 Resp. Sens. 1」に分類されている (ECHA C&L Inventory (Access on May 2016))。
  情報源の見直しに伴い、区分を変更した。
4 皮膚感作性 区分1

警告
H317 P261
P272
P280
P302+P352
P333+P313
P321
P362+P364
P501
  本物質は反復ばく露により皮膚感作性を誘発する可能性があるとの記載 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分1とした。
   なお、ECHA (Access on August 2016)) には、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験 (OECD TG 406) で、感作性ありとの結果が報告されている。
  また、本物質はEU CLP 分類で「H317 Skin Sens. 1」に分類されている (ECHA C&L Inventory (Access on May 2016))。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (HSDB (Access on May 2016))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性)

警告
H335
H336
P261
P271
P304+P340
P312
P403+P233
P405
P501
  ヒトでは環状酸無水物の高濃度の粉塵や蒸気へのばく露直後に、刺激症状 (そう痒、流涙、くしゃみ、鼻漏、咳、呼吸困難) が現れる (CICAD 75 (2009))。
  また、本物質の吸引により、咳、喉の痛み、喘鳴、呼吸困難などの症状が起こる (HSDB (Access on May 2016))。
  したがって区分3 (気道刺激性) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-

-
- -   適切なデータが得られておらず、分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-

-
- -   適切なデータが得られておらず、分類できない。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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