項目 | 情報 |
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CAS番号 | 22248-79-9 |
名称 | りん酸(Z)-2-クロロ-1-(2,4,5-トリクロロフェニル) ビニル=ジメチル (Tetrachlorvinphos) |
物質ID | H28-B-028, C-039B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
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- | - |
自己反応性に関連する原子団 (不飽和結合) を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
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- | - |
融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
水溶解度 (11 mg/L (20℃) (HSDB (Access on June 2016))) との測定結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
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- | - |
酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
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- | - |
ラットのLD50値として、465〜965 mg/kg (雌)、1,480 mg/kg (雄) (EPA TRED (2006))、4,000 mg/kg (雄)、9,100 mg/kg (雌) (IARC 30 (1983))、4,000 mg/kg (雄)、9,100 mg/kg (雌) (農薬時報別冊 (1993)) の6件の報告がある。 2件は区分4に該当し、4件は区分外に該当するため、件数の最も多い区分外とした。 ガイダンスの改訂に伴い、区分を見直した。 なお、本物質は専門家判断に基づき、情報源としてEPA TRED、IARC、農薬時報別冊のLD50値を優先的に採用した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
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- | - |
ラットのLD50値として、> 10,000 mg/kg (雌雄不明) (IARC 30 (1983))、> 10,000 mg/kg (雌雄) (農薬時報別冊 (1993)) の2件の報告があり、ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (雌雄不明) (EPA TRED (2006)) の1件の報告がある。 全て区分外に該当するため、区分外とした。 ガイダンスの改訂に伴い、区分を見直した。 なお、本物質は専門家判断に基づき、情報源としてIARC、農薬時報別冊、EPA TREDのLD50値を優先的に採用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 なお、ラットのLC50値として、> 3.61 mg/L (雌雄不明, ばく露時間不明) (EPA TRED (2006)) の1データの報告があり、マウスのLC50値として、1,500 mg/m3 (雄, ばく露時間不明) (農薬時報別冊 (1993)) の1データの報告があるが、いずれの報告もばく露時間が不明であり、4時間ばく露時の濃度が算出不可能であるため、これらの値からは区分を特定することはできない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
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- | - |
ウサギでごく軽度の刺激性が認められたとの記述があることから (EPA RED (1995))、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。 ガイダンスに従い、区分を変更した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
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H320 |
P264 P305+P351+P338 P337+P313 |
ウサギを用いた眼一次刺激性試験で中等度の刺激性 (虹彩炎及び発赤) が認められているが、3日後には症状が回復したことから (EPA RED (1995))、区分2Bとした。 ガイダンスに従い、区分を変更した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
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H317 |
P261 P272 P280 P302+P352 P333+P313 P321 P362+P364 P501 |
モルモットの皮膚感作性試験 (ビューラー法を含む2試験) で感作性が認められている (EPA RED (1995))。 また、モルモットを用いたマキシマイゼーション法で20匹中17匹に陽性が認められている (農薬時報別冊 (1993)) ことから、区分1とした。 ガイダンスに従い、区分を変更した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
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H341 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
In vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陽性 (HSDB (Access on June 2016))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (EPA RED (1995)、HSDB (Access on June 2016)、農薬時報 (1993))。 以上より、ガイダンスに従い区分2とした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
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H351 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
ヒトの情報はない。 実験動物ではマウスに80週間混餌投与で肝細胞腫瘍の増加 (雌雄)、ラットに同様に混餌投与で甲状腺C細胞腺腫の増加傾向 (雌) に加え副腎皮質腺腫の増加がみられたとの報告がある一方で、他のラットを用いた2年間混餌投与試験では投与と関連した腫瘍の増加はみられなかったとの報告がある (IARC 30 (1983))。 IARCは本物質の発がん分類をかつてはグループ3としていた (IARC Suppl. 7 (1987)) が、最新の評価で実験動物での発がん性の証拠は十分としてグループ2Bに変更した (IARC 112 (in prep., Access on June 2016))。 よって、本項は区分2とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
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- | - |
ラットを用いた混餌投与による3つの2世代又は3世代生殖毒性試験で親動物に体重増加抑制がみられる用量でも生殖能への悪影響はみられていない (HSDB (Access on June 2016))。 一方、妊娠ラットに強制経口投与した発生毒性試験では、母動物毒性用量でも胎児に影響は認められなかったが、妊娠ウサギを用いた発生毒性試験では母動物に体重増加抑制がみられる用量で胚/胎児吸収の増加がみられたとの記述 (HSDB (Access on May 2016)) がある。 以上、ウサギにおける発生影響を無視できないが、区分を付すにはデータ不足と判断し、分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) |
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H370 |
P260 P264 P270 P308+P311 P321 P405 P501 |
ヒトでは本物質はコリンエステラーゼを阻害し、神経系を過剰に刺激して、吐き気、めまい、錯乱を惹起し、さらに 事故や深刻な漏洩などの重度なばく露の場合には呼吸器系の麻痺と死亡を引き起こす可能性がある (HSDB (Access on June 2016))。 また本物質を含む有機リン殺虫剤は、一般的に神経系のアセチルコリンエステラーゼを阻害する。 アセチルコリンの蓄積により、軽症では頭痛、めまい、脱力感、中程度では吐き気、流涎、流涙、気管漏、下痢、嘔吐、筋線維束攣縮、重度では瞳孔収縮、呼吸困難、肺浮腫、チアノーゼ、痙攣、昏睡、徐脈又は頻脈、心虚血、不整脈などの症状が起こると記載されている (IPCS, PIM 001 (1989))。 以上より区分1 (神経系) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(神経系) |
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H373 |
P260 P314 P501 |
ヒトについては、影響を示す報告はなく、ボランティアに毎日最大15 mgを摂食させた結果、血漿中及び赤血球中コリンエステラーゼ活性に影響がみられなかったとの報告がある (IARC 30 (1983))。 一方、一般論として、有機リン系農薬の毒性影響は、もっぱら神経系でのアセチルコリンエステラーゼ活性の抑制に起因するといわれており (PIM G001 (1989))、本物質はヒトにおいてコリンエステラーゼ活性の抑制を引き起こす可能性があるとの記載がある (EPA TRED (2006))。 実験動物については、ラットを用いた混餌による13週間反復投与毒性試験において、区分2相当の 2,000 ppm (雄:43.2 mg/kg/day、雌:62.7 mg/kg/day) で血漿中及び赤血球中コリンエステラーゼ活性抑制、好塩基性尿細管 (雄)、副腎皮質脂肪蓄積増加 (雌)、小葉中心性肝細胞肥大 (雄は2,000 ppmのみ)、甲状腺濾胞細胞肥大が認められた (EPA RED (1995))。 なお、副腎、肝臓及び甲状腺ついては適応反応あるいは二次的所見等が考えられることから分類根拠としなかった。 以上のように、ヒトにおいてデータはないものの一般論としてコリンエステラーゼ活性の抑制を引き起こす可能性が示唆され、実験動物においてコリンエステラーゼ活性の抑制が報告されていることから、区分2 (神経系) とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
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H400 |
P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)LC50(時間不明) = 1.9 ppb(U.S.EPA: RED, 1995)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
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H410 |
P273 P391 P501 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。 急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1986))、急性毒性区分1であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |