項目 | 情報 |
---|---|
CAS番号 | 13356-08-6 |
名称 | 酸化フェンブタスズ |
物質ID | H28-B-046, C-073B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
|
- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
|
- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
|
- | - |
データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
|
- | - |
分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
|
- | - |
データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
|
- | - |
データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
|
- | - |
水溶解度 0.0127 mg/L (HSDB (Access on June 2016)) との測定結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
|
- | - |
フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
|
- | - |
分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
|
- | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
|
- | - |
ラットのLD50値として、2,631 mg/kg (JMPR (1977))、4,400 mg/kg (EPA RED (1994)、JMPR (1992)) の2件の報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。 ガイダンスの改訂に伴い、区分を見直した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
|
- | - |
ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (EPA RED (1994)) の報告に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 |
|
H330 |
P260 P271 P284 P304+P340 P310 P320 P403+P233 P405 P501 |
ラットのLC50値 (4時間) として、0.072〜0.074 mg/L (JMPR (1992)、EPA RED (1994))、0.14、0.23 mg/L (JMPR (1992)) の3件の報告に基づき、区分2とした。 ガイダンスの改訂に伴い、区分を見直した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
|
H315 |
P264 P280 P302+P352 P321 P332+P313 P362+P364 |
ウサギの皮膚刺激性試験では軽度の刺激性があり (EPA RED (1994))、実験動物 (哺乳類と記載され動物種は不明) を用いた皮膚刺激性試験において刺激性ありと報告されていることから (HSDB (Access on June 2016))、区分2とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
|
H319 |
P264 P280 P305+P351+P338 P337+P313 |
ウサギの眼刺激性試験で重度の刺激性がみられ (EPA RED (1994))、実験動物 (哺乳類と記載され動物種は不明) を用いた眼刺激性試験で重度の刺激性が報告されている (HSDB (Access on June 2016))。 非可逆的病変については記載されていないことから区分2Aとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
|
- | - |
モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) で陰性であったと報告されている (EPA RED (1994)) が、陰性のデータが1つしかないため、分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
|
- | - |
ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。 すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性 (EPA RED (1994)、JMPR (1992))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性、染色体異常試験で陰性である (EPA RED (1994)、JMPR (1992))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
|
- | - |
ラットに2年間、マウスに18ヵ月間本物質を混餌投与した発がん性試験で、投与と関連した腫瘍発生の増加はみられなかった (JMPR (1992))。 既存分類としてはACGIHが有機スズ化合物に対し、A4に分類している (ACGIH (7th, 2001))。 よって、本項は分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
|
H361 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
ラットに経口 (混餌) 投与した2世代生殖毒性試験、及び3世代生殖毒性試験 (2腹/各世代の雌親動物) において、2世代試験では親動物に一般毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少) 発現用量まで投与しても生殖能に影響はなく、児動物にも軽微な影響 (離乳までの体重低値) がみられたのみであったが、3世代試験では高用量 (300 ppm) 群で、一般毒性影響 (体重低値、活動性亢進及び過敏) とともに、生殖影響としてF1b雌親動物で同腹児数の減少が、次世代の発達影響としてF3a、F3b児動物に哺育期間中の生存率低下、F3b雄児動物に精巣相対重量の減少が認められた (JMPR (1992))。 一方、妊娠ラット、又は妊娠ウサギの器官形成期に強制経口投与した発生毒性試験では、母動物毒性 (ラット: 体重増加抑制、下痢; ウサギ: 体重低下、食欲不振、流産) がみられる用量で、ラットで着床前胚吸収の増加、ウサギで着床後胚損失の増加、全児死亡腹の増加など、胚/胎児毒性がみられた (JMPR (1992))。 以上、親動物の一般毒性発現用量で生殖発生毒性がみられていることから、本項は区分2とした。 なお、旧分類よりも年度の新しい情報源を用いたため、今回は分類区分が付いた。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器、腎臓) |
|
H370 |
P260 P264 P270 P308+P311 P321 P405 P501 |
ヒトでの本物質の単回ばく露のデータはない。 実験動物ではラットを用いた単回吸入ばく露試験で、区分1のガイダンス値範囲内の用量で気管支上皮の壊死、肺のうっ血と浮腫及び腎尿細管上皮の病変が認められたとの報告がある (JMPR (1992))。 以上より区分1 (呼吸器、腎臓) とした。 なお旧分類ではウサギを用いた単回経口ばく露試験で肝臓の広範な脂肪変性と精子形成の低下が認められたとの報告 (JMPR (1977)) に基づいて肝臓と精巣を標的臓器としていたが、精巣への影響はその後の対照群を加えたフォローアップ実験では影響がみられなかったとの報告がある (JMPR (1992))。 肝臓への影響に関しては、例数や剖検結果が死亡動物のものか生存動物のものかなどの詳細な情報が不明である。 以上の理由から分類を見直した。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
|
- | - |
ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた混餌による3ヵ月あるいは2年間反復投与毒性試験、イヌを用いた強制経口投与による5週間あるいは2年間反復投与毒性試験、ウサギを用いた経皮適用による21日間反復投与毒性試験等が実施されている。 しかし、いずれの試験においてもGHS分類根拠となる所見はみられていない (JMPR (1992))。 したがって、データ不足のため分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
|
H400 |
P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)24時間LC50 = 0.0008 mg/L(ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
|
H410 |
P273 P391 P501 |
急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(ニジマス)のNOEC(時間不明) = 0.31-0.61ppb(U.S.EPA: RED, 1994)であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
|
- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |