項目 | 情報 |
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CAS番号 | 598-62-9 |
名称 | 炭酸マンガン(U) |
物質ID | H28-B-051, C-092B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on July 2016))。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on July 2016))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
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- | - |
不燃性である (GESTIS (Access on July 2016))。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
金属 (Mn) を含むが、水溶解度は0.065 g/L (GESTIS (Access on July 2016)) との測定データが得られており、水と急激な反応はしないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
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- | - |
ハロゲン元素を含まず、酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
|
- | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 なお、詳細が不明だが、マウスを用いた接触性アレルギー物質スクリーニング試験で、マンガン塩はリンパ節細胞増殖を引き起こさなかったとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
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H360 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
本物質自体のデータはないが、無機マンガン化合物のデータが利用可能と考えられる。 すなわち、塩化マンガン・四水和物を妊娠マウスに皮下投与 (妊娠6〜15日) した試験では、母動物に体重増加抑制、摂餌量減少がみられる用量、又はそれ以下の用量で胎児に胚吸収増加、腎形成不全、波状肋骨などがみられた (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 12 (1999))。 また、塩化マンガンを妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6〜17日) に静脈内投与した試験でも、母動物毒性 (体重増加抑制、着床数減少) 発現量より低い用量から胎児に胎児死亡、骨格異常、波状肋骨、四肢彎曲がみられている (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 12 (1999))。 さらに、硫酸マンガンを妊娠マウスに妊娠8日に単回腹腔内投与した試験で外脳症及び胚吸収の増加が認められ、より高用量投与では着床阻害を生じたとの報告もある (NITE初期リスク評価書 (2008))。 一方、塩化マンガンを妊娠ラットに妊娠期間を通して飲水投与した試験では、母動物毒性発現量 (体重増加抑制、摂水量減少) を上回る用量でも児動物に体重の低値がみられただけであった (NITE初期リスク評価書 (2008))。 以上の通り、本物質を含む無機マンガン化合物の毒性情報は限定的であるが、皮下、静脈内、腹腔内など注射経路で胎児に胎児死亡、骨格異常、外表奇形、着床阻害など胎児毒性がみられている。 日本産業衛生学会は、疫学的証拠としては弱いもののマンガン中毒患者でインポテンスや性欲減退がみられたとの症例報告と実験動物で胎児毒性がみられたことを根拠に、マンガン及びマンガン化合物に対し生殖毒性第2群に分類した (産衛誌 56 (2014)、許容濃度の勧告 (2016))。 以上、無機マンガン化合物の実験動物を用いた試験結果等より、本項は区分1Bが妥当とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) |
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H370 |
P260 P264 P270 P308+P311 P321 P405 P501 |
本物質のヒト及び実験動物での単回ばく露のデータはない。 本物質と同様、不溶性マンガン化合物である二酸化マンガン (CAS番号 1313-13-9) では、ヒトで粉じんの単回吸入ばく露により肺の炎症反応が起こり、その症状は、咳、気管支炎、肺炎、肺機能の低下であると報告されている (CICAD 12 (1999))。 したがって本物質も二酸化マンガンと同様に呼吸器に影響を与えると考えられる。 以上より区分1 (呼吸器) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、呼吸器) |
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H372 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質の水溶解度については、8 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2008)、水に不溶 (HSDB (Access on August 2016)) との情報がある。 ヒトに関して、マンガン酸化物、マンガン塩製造工場において、二酸化マンガン、四酸化三マンガン、マンガン塩 (硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩) の粉じんばく露による神経行動学的機能への影響の報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008)、ATSDR (2012))。 しかし、本物質との関連性は不明確である。 実験動物については、分類根拠となる十分な情報はない。 しかし、最も一般的な含マンガン無機物は二酸化マンガン、炭酸マンガン、珪酸マンガン、三酸化マンガンである。 通常、過剰のマンガン化合物の14日間もしくはそれ以下 (短期間) 又は1年間に亘る (中期間) ばく露は呼吸器及び神経系に影響を及ぼし、他の臓器には影響を及ぼさないとされている (CICAD 63 (2004)、 CICAD 12 (1999)) との記載がある。 また、ヒトでは本物質と同様、不溶性マンガンである二酸化マンガンでの職業ばく露により、マンガン中毒による神経毒性の報告があり、視覚の単純反応時間及び眼と手の協調運動の低下に加え、手の硬直がみられたとの報告がある (SIDS (2012)、NITE初期リスク評価書 (2008)、ATSDR (2012))。 ATSDR (2012) は疫学研究報告を詳細に調査し、前述のアルカリ乾電池工場での職業ばく露報告のように、低濃度のマンガン化合物の長期ばく露による神経学的な影響は神経運動能検査、認知機能検査における機能低下や、気分の変化など微妙な変化であるが、二酸化マンガンを主体としたマンガン化合物への高濃度の反復吸入ばく露により、初期には軽度であるが、次第に感情鈍磨、歩行障害、微細な振るえ、精神障害など明確な神経系障害へと進展していくことは確かであると結論している (ATSDR (2012))。 また、二酸化マンガンを主体とするマンガン化合物では呼吸器障害 (咳、気管支炎、肺炎など) を生じることが多くの報告事例で明らかにされている (ATSDR (2012))。 以上より、区分1 (神経系、呼吸器) に分類した。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
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- | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
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- | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
|
- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |