GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 90-13-1
名称 1-クロロナフタレン
物質ID H28-B-052, C-096B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-

-
- - 引火点121℃ (密閉式) (ICSC(J) (2008)) であり、区分外に相当する。
7 可燃性固体 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-

-
- - 発火点は> 558℃ (ICSC(J) (2008)) であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- - 酸素及びフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4

警告
H302 P264
P270
P301+P312
P330
P501
ラットのLD50値として、1,540 mg/kg (CICAD 34 (2001)) の報告に基づき区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2

警告
H315 P264
P280
P302+P352
P321
P332+P313
P362+P364
皮膚刺激性ありとの記載 (HSDB (Access on October 2016)) に基づき、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
絵表示なし


警告
H320 P264
P305+P351+P338
P337+P313
眼刺激性ありとの記載 (HSDB (Access on October 2016)) に基づき、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。In vivoのデータはなく、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験で陰性である (CICAD 34 (2001))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。本物質のヒト及び実験動物での単回ばく露のデータはない。なお、塩素化ナフタレン化合物は肝臓毒性を示すとの記載 (CICAD 34 (2001)、DFGOT vol. 13 (1997)) 及び、塩素化ナフタレン化合物にばく露された労働者は眼の刺激、疲労感、頭痛、貧血、血尿、食欲不振、嘔吐、腹部の激しい疼痛などの症状を示したとの記載 (CICAD 34 (2001)) があるが、いずれもばく露回数の情報はない。旧分類は本物質のばく露により頭痛、疲労感、めまい、食欲減退を生じる可能性があるという記載 (HSDB (2003)) に基づいて区分2 (全身毒性) としていたが、ばく露回数が不明であり、原典も参照不能であったことから、分類を変更した。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(肝臓)

警告
H373 P260
P314
P501
ヒトについては、本物質に関する情報はない。 実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による28日間反復投与毒性試験において、区分2相当である100 mg/kg/day (90日換算値: 31 mg/kg/day) 以上で自発運動低下、うずくまり、体重低値 (雄)、腎臓相対重量増加 (雌)、小葉中心性肝細胞肥大、300 mg/kg/day (90日換算値: 93 mg/kg/day) でALT高値 (雄)、γ-GT高値 (雌)、肝臓絶対及び相対重量増加等がみられている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2016))。 旧分類ではHSDBでの長期ばく露により塩素ざ瘡を生じるとの記載を根拠として区分2 (皮膚) としているが、本物質の症例として塩素ざ瘡がみられたという記載はみられず、DFGOT vol. 13 (1997) ではトリクロロナフタレンあるいは塩素数がそれより多いもので塩素ざ瘡がみられたとの記載があった。したがって、皮膚は標的臓器としなかった。 以上より、区分2 (肝臓) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1

警告
H400 P273
P391
P501
魚類(シープスヘッドミノー)96時間LC50 = 0.69 mg/L(CICADs 34, 2001、ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1

警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1979))、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(r) = 0.07 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1979))、魚類(シープスヘッドミノー)96時間LC50 = 0.69 mg/L(CICAD 34, 2001、ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1となる。 以上の結果から、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。  また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。  ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。  他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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