GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 51218-49-6
名称 2-クロロ-2', 6'-ジエチル-N-(2-プロポキシエチル)アセトアニリド (別名プレチラクロール)
物質ID H28-B-068, C-147B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
7 可燃性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   フッ素を含まず、塩素及び酸素を含む有機化合物であるが、この塩素及び酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値として、3,600 mg/kg (雄)、2,200 mg/kg (雌) (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬抄録 (2007)、農薬工業会 (Access on October 2016)) の報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値として、> 4,000 mg/kg (雌雄) (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬抄録 (2007)、農薬工業会 (Access on October 2016)) の報告に基づき、区分外とした。
  
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
   なお、ラットのLC50値 (4時間) として、> 2.8 mg/L (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2008)) との報告があり、区分4〜区分外に該当するが、この値のみでは区分を特定できない。
   なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.082 μg/L) より高いため、ミストの基準値を適用した。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2

警告
H315 P264
P280
P302+P352
P321
P332+P313
P362+P364
  ウサギの皮膚刺激性試験において、適用直後と24時間後の無傷の皮膚刺激一次指数は2.3であり、紅斑の平均スコアは1.5〜2 (6匹中4匹) で、浮腫のスコアは1未満 (6匹中4匹) であった (農薬抄録 (2007))。
  これらの結果に基づいて、本物質は中等度の刺激性ありと評価されていることから (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬工業会 (Access on October 2016))、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
絵表示なし


警告
H320 P264
P305+P351+P338
P337+P313
  ウサギの眼刺激性試験において、非洗浄眼の眼刺激性スコア (AOIに相当) は4.7 (最大値110) であり、3日後に反応は完全に消失し (農薬抄録 (2007))、本物質の眼刺激性はごく軽度と考えられることから (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬工業会 (Access on October 2016))、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分1

警告
H317 P261
P272
P280
P302+P352
P333+P313
P321
P362+P364
P501
  モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) において陽性と報告されている (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。
  その他、モルモットを用いた皮膚感作性試験 (オプティマイゼーション法 (OECD未承認試験法)) においても陽性結果が報告されている (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。
  よって、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。
  すなわち、in vivoでは、ラット、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性 (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬工業会 (Access on October 2016) 、農薬抄録 (2007))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬工業会 (Access on October 2016) 、農薬抄録 (2007))。
6 発がん性 区分外
-

-
- -   ラット、又はマウスに2年間混餌投与した発がん性試験において、ラットに本物質投与と関連した腫瘍性病変の頻度増加は認められなかった。
  マウスでは雄1,000 ppm (33/80例、41.3%)、及び雌3,000 ppm (18/80例、22.5%) で肝細胞腺腫の頻度増加が示されたが、雌雄とも発生頻度に用量依存性がなく、背景データ (雄: 22.0〜49.0%、雌: 6.0〜24.0%) の範囲内であったことなどから、肝細胞腺腫の発生は被験物質投与による影響ではないと判断されており、本物質は発がん性を有さないと結論されている (食品安全委員会農薬評価書 (2008))。
  よって、本項は区分外とした。
7 生殖毒性 区分外
-

-
- -   ラットを用いた経口経路 (混餌投与) による2世代繁殖毒性試験において、F0〜F2親動物に一般毒性影響 (体重増加抑制、摂餌量減少、肝臓・腎臓相対重量増加) がみられる用量 (300〜3,000 ppm) まで投与しても繁殖能に影響はなく、F1、F2児動物には一般毒性影響 (体重増加抑制、肝臓相対重量増加、脾臓相対重量減少) がみられただけであった。
  また、妊娠ラット及び妊娠ウサギの器官形成期 (ラット:妊娠7〜17日、ウサギ:妊娠6〜19日) に強制経口投与した発生毒性試験ではラット、ウサギともに母動物毒性が発現する用量 (150〜300 mg/kg/day) でも胎児に異常は認められなかった。
  (食品安全委員会農薬評価書 (2008))。
  以上、本物質は一般毒性影響のみで生殖発生毒性を示さないことから、本項は区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(中枢神経系)

警告
H371 P260
P264
P270
P308+P311
P405
P501
  ラット及びマウスを用いた本物質の単回経口投与試験において、区分2相当の1,000 mg/kg以上で、嘔吐様動作、立毛、全身性痙攣、自発運動低下、下痢、失禁、鎮静、衰弱が認められたとの記述がある (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬抄録 (2007))。
  また、ラットの単回経皮投与試験で、区分2超の4,000 mg/kgで嘔吐様動作と軽度の全身性痙攣がみられたが死亡例はなかったとの報告がある (食品安全委員会農薬評価書 (2008)、農薬抄録 (2007))。
  以上より区分2 (中枢神経系) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(腎臓)

警告
H373 P260
P314
P501
  ヒトに関する情報はない。
   実験動物については、ラットを用いた混餌投与による2年間反復投与毒性試験において、区分2相当の300 ppm (雄:18.3 mg/kg/day、雌:18.5 mg/kg/day) では雄で肝及び脾比重量増加、腎及び副腎絶対・比重量増加、腎表面細顆粒状、慢性腎症 (糸球体硬化、線維化、ネフローシス)、雌で血糖増加が認められている (食品安全委員会農薬評価書 (2008))。
   したがって、区分2 (腎臓) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1

警告
H400 P273
P391
P501
  藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)72時間ErC50 = 0.0032 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1

警告
H410 P273
P391
P501
  慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(r) = 0.00038 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分1となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 2.4 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分2となる。
   以上の結果を比較し、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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