項目 | 情報 |
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CAS番号 | 132-27-4 |
名称 | ナトリウム=1,1'-ビフェニル-2-オラート |
物質ID | H28-B-070, C-149B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
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- | - |
融点が140℃以下の固体状の物質 (融点78℃ (Gangolli (1995)) に適した試験法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
金属 (Na)を含むが、水に非常によく溶ける (DFGOT vol.2 (1991)) との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (Na) とイオン結合しているが、イオン結合であるので酸化性には寄与しない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
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H302 |
P264 P270 P301+P312 P330 P501 |
ラットのLD50値として、846 mg/kg (雄)、591 mg/kg (雌) (EPA RED (2006))、1,000〜1,600 mg/kg (DFGOT vol.2 (1991)) との報告に基づき、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
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H314 |
P260 P264 P280 P301+P330+P331 P303+P361+P353 P363 P304+P340 P310 P321 P305+P351+P338 P405 P501 |
ヒトに対して、1%溶液 (pH 11.2〜11.6) で重度の刺激性 (PATTY (6th, 2012))、1%あるいは5%溶液で重度の刺激性が認められたとの報告がある (DFGOT vol.2 (1991))。 また、詳細は不明であるが、ウサギの皮膚刺激性試験においても重度の刺激性が認められたとの報告がある (JMPR (1999))。 1%溶液でもpHが11.5前後であり、重度の刺激性がみられていることから、区分1とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
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H318 |
P280 P305+P351+P338 P310 |
ヒトに対して、1%溶液 (pH 11.2〜11.6) で重度の刺激性 (PATTY (6th, 2012))、0.5%溶液で角膜壊死が認められたとの報告がある (DFGOT vol.2 (1991))。 また、詳細は不明であるが、ウサギの眼刺激性試験においても中等度の刺激性が認められたとの報告がある (JMPR (1999))。 腐食性の可能性が示唆されることから、区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
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- | - |
モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) において、陰性との報告がある (PATTY (6th, 2012))。 また、ヒト (男女各100人) のパッチテスト (0.1〜5%水溶液) で感作性なしとの記載 (PATTY (6th, 2012)) がある。 その他、詳細は不明であるが、モルモットの皮膚感作性試験 (詳細不明) で陰性との報告 (EPA RED (2006)) や、モルモットとヒトに皮膚感作性はないとの評価 (JMPR (1999)) がある。 よって、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
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- | - |
ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。 すなわち、in vivoでは、ラット、マウスの優性致死試験、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性、ラット、マウスのDNA損傷試験では陽性、陰性の結果である (IARC 73 (1999))。 In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、マウスリンフォーマ試験で陽性、染色体異常試験で陽性、姉妹染色分体交換試験で陽性、陰性の結果である (IARC 73 (1999)、DFGOT vol.2 (1991)、NTP TR301 (1986)、NTP DB (Access on October 2016))。 In vivo体細胞遺伝毒性試験で陽性結果があるが、再現性が認められていない。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
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H351 |
P201 P202 P280 P308+P313 P405 P501 |
ラットの混餌投与による2つの発がん性試験、及びマウスの混餌投与による1つの発がん性試験報告があり、ラットの2試験では膀胱腫瘍の頻度増加が雄で顕著に認められている (IARC 73 (1999)、PATTY (6th, 2012))。 一方、マウスでは発がん性の証拠はなかった。 IARCは実験動物では発がん性の十分な証拠があるとして、グループ2Bに分類した (IARC 73 (1999))。 よって、本項は区分2とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 |
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- | - |
本物質の遊離塩基体 (o-フェニルフェノール: OPP) をラットに混餌投与した2世代試験では、500 mg/kg/day の高用量で親動物に一般毒性影響 (雌雄に体重増加抑制、雄に尿汚染、膀胱結石、腎臓・膀胱・尿管の組織変化) がみられたが、生殖能への影響は認められなかった (PATTY (6th, 2012))。 OPPを妊娠ラット、又は妊娠ウサギに強制経口投与 (ラット: 妊娠6〜15日、ウサギ: 妊娠7〜19日) した発生毒性試験では、母動物毒性としてラットでは体重増加抑制及び摂餌量減少がみられた700 mg/kg/dayまで、ウサギでは死亡 (13%)、消化管の肉眼所見及び腎臓における組織変化がみられた250 mg/kg/dayまで、いずれも胎児に異常は認められなかった (PATTY (6th, 2012))。 この他、妊娠マウスに本物質を最大400 mg/kg/day、OPPを最大2,100 mg/kg/dayの用量で妊娠7〜15日に強制経口投与した試験でも、母動物、胎児ともに体重の低値がみられたのみであった (DFGOT vol. 2 (1991))。 以上、本物質の遊離塩基体を実験動物に高用量経口投与しても一般毒性影響のみの発現で、生殖発生影響は全く検出されなかった。 OPPのナトリウム塩である本物質も体内では容易に解離してOPPを生成するものと考えられることから、本項は区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
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- | - |
本物質のヒトでの単回ばく露のデータはない。 旧分類はラットとマウスでの単回経口投与試験で麻酔と呼吸数の低下がみられたとの記述 (DFGOT vol. 2 (1991)) に基づいて区分3 (麻酔作用) としていたが、元文献3報を確認したところ、記載された症状はラットでは鎮静、流涙、異常呼吸音、死亡直前の呼吸数低下 (田山ら、東京都立衛生研究所研究年報 第30-2号、57 (1979))、自発運動の抑制、よろめき歩行、呼吸数低下、致死量を超える高用量での体温低下と振戦 (Taniguchi et al., Nara Igaku Zasshi 32、709 (1981))、マウスではうずくまり姿勢と異常発声音 (小懸ら、東京都立衛生研究所研究年報 第30-2号, 54 (1979)) であった。 これらの症状は区分2相当の1,000〜1,500 mg/kg及びそれ以上の用量で認められた。 しかしながらこれらの所見は死亡直前や致死量を越える高用量での非特異的な影響が含まれる可能性があるため、中枢神経系や麻酔作用と分類するのは困難と考えられる。 他に分類根拠となる情報がないため、分類できないとした。 資料の精査により旧分類から分類結果を変更した。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
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- | - |
ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラット、マウス、モルモット、ハムスターを用いた混餌投与による反復投与毒性試験が実施されている。 ラットにおいてのみ膀胱、腎臓に病変がみられている (DFGOT vol.2 (1991)、IARC 73 (1999))。 ラットに2% (1,000〜1,500 mg/kg/day) を混餌により3ヵ月間反復投与した毒性試験において、1〜2週目から膀胱粘膜上皮の過形成がみられ、ガイダンスに従い2週間以上の試験を採用した90日換算値は156〜233 mg/kg/day であった (DFGOT vol.2 (1991))。 また、別の3ヵ月間反復投与毒性試験では区分2を超える用量である4.0% (2,450 mg/kg/day) 投与群の雄で腎盂腎炎がみられ (DFGOT vol.2 (1991))、8〜24週間反復投与した毒性試験では、区分2を超える2% (ガイダンス値換算:1,000 mg/kg/day) で尿pH、ナトリウム濃度の増加、膀胱粘膜上皮の単純性、結節性あるいは乳頭状過形成が全ての時点 (8、16、24週) でみられている (IARC 73 (1999))。 以上、膀胱、腎臓に病変がみられるが、区分2を超える用量でみられることから分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
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H401 |
P273 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 3.2 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 |
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H411 |
P273 P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性に関する適切なデータが得られておらず、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖) = 0.6 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性に関する適切なデータが得られておらず、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 7.0 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分2となる。 以上の結果を比較し、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |