GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 16090-02-1
名称 ジナトリウム=2, 2'-ビニレンビス[5-(4-モルホリノ-6-アニリノ-1, 3, 5-トリアジン-2-イルアミノ)ベンゼンスルホナート]
物質ID H28-B-071, C-150B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外
-

-
- -   不燃性である。
  (ICSC (2006))
8 自己反応性化学品 分類できない
-

-
- -   自己反応性に関連する原子団 (不飽和結合) を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-

-
- -   不燃性である。
  (ICSC(J) (2006))
11 自己発熱性化学品 区分外
-

-
- -   不燃性である。
  (ICSC(J) (2006))
12 水反応可燃性化学品 区分外
-

-
- -   金属 (Na) を含むが、水溶解度は5 mg/L (25℃) (HSDB (Access on October 2016)) との結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-

-
- -   フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (S, Na) と化学結合しているが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、> 5,000 mg/kg (SIDS (2006)) との報告に基づき、区分外とした。
  
1 急性毒性(経皮) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値 (OECD TG 402) として、> 2,000 mg/kg (SIDS (2006)) との報告に基づき、区分外とした。
  
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-

-
- -   ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (EPAあるいはFDAガイドライン準拠、24時間適用、3試験) において、1試験で陰性、2試験でごく軽度の刺激性と報告されている (SIDS (2006)) ことから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
絵表示なし


警告
H320 P264
P305+P351+P338
P337+P313
  ウサギを用いた眼刺激性試験 (EPAあるいはFDAガイドライン準拠、3試験) において、2試験で陰性、1試験ではごく軽度の刺激性と報告されており (SIDS (2006))、SIDSは、本物質はごく軽度の眼刺激性を有するとしていることから (SIDS (2006))、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分外
-

-
- -   モルモットの皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、OECD TG 406) において、皮膚反応は認められず感作性は陰性であった (SIDS (2006))。
  また、ヒトのパッチテストにおいて複数の試験で陰性であり (SIDS (2006)、環境省リスク評価第9巻 (2011))、本物質は皮膚感作性物質ではないとの結論されていることから (SIDS (2006))、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。
  すなわち、in vivoでは、マウス、チャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性 (SIDS (2006))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (SIDS (2006))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   ヒトの発がん性情報はない。
  実験動物ではラットに2年間混餌投与した発がん性試験において、10,000 ppm (雄 524 mg/kg/day、雌 791 mg/kg/day 相当) までの用量で腫瘍発生頻度の増加はみられなかった (SIDS (2006))。
  しかし、他の動物種における発がん性試験データがなく、この結果のみでは区分外にはできない。
  すなわち、データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、妊娠ラット及び妊娠ウサギを用いた発生毒性予備試験では1,000 mg/kg/day の用量で、両種の母動物、胎児いずれも有害影響はみられていない (SIDS (2006))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  本物質のヒトでの単回ばく露のデータはない。
  なお、実験動物では、ラットの単回経口投与試験で、2,000 mg/kg以上の用量で鎮静、呼吸困難、下痢、立毛、円背位が認められたが、これらの症状は可逆的であり、死亡動物にも肉眼的病変はみられなかったとの記載がある (SIDS (2006))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-

-
- -   ヒトに関する情報はない。
   実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による28日間反復投与毒性試験において、最高用量である825 mg/kg/day (90日間換算値:257 mg/kg/day) において影響がみられていない (環境省リスク評価第9巻 (2011)、SIDS (2006))。
  また、ラットを用いた混餌による2年間反復投与毒性試験において、区分2を超える用量である1% (ガイダンス値換算:500 mg/kg/day) 投与群の雄で肝臓及び腎臓、雌で卵巣の重量増加 (組織的変化なし) の報告がある (環境省リスク評価第9巻 (2011)、SIDS (2006))。
   以上、経口経路において区分外相当であるが、他の経路に関する報告がないことから分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
絵表示なし


注意喚起語なし
H401 P273
P501
  甲殻類(ネコゼミジンコ属)48時間EC50 = 6.85 mg/L(SIDS, 2006)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2

注意喚起語なし
H411 P273
P391
P501
  慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖) = 0.42 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分2となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)の96時間LC50 > 44 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)、難水溶性(水溶解度=5mg/L、PHYSPROP Database, 2009)、急速分解性がない(BIOWIN)ものの、生物濃縮性が低いと推測される(log Kow = 1.48(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。
   以上の結果を比較し、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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