項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 53-16-7 |
名称 | 1,3,5(10)エストラトリエン-3-オール-17-オン (別名:エストロン) |
物質ID | H29-A-013 |
分類実施年度 | 平成29年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 区分1A |
危険 |
H350 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、HSDB (Access on August 2017))。ヒトでは、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) を子宮摘出患者に対して投薬した場合や、結合型エストロゲンと黄体ホルモンを併用した女性が乳がんになる危険性が有意に上昇するとの報告がある (医療用医薬品集2017 (2016))。女性ホルモン製剤による閉経後エストロゲン療法では乳がん、子宮内膜がんのリスクの上昇が複数のコホート研究、症例対象研究で報告されており、IARCは閉経後エストロゲン療法に対しグループ1に分類している (IARC 72 (1999))。実験動物では本物質を去勢雄マウスに飲水又は混餌投与、無処置雄マウスに経皮投与又は皮下/筋肉内投与、去勢雄ラット又は卵巣摘出雌ラットに皮下/筋肉内投与した各試験において、乳腺腫瘍がいずれも高頻度に認められた (IARC 21 (1979)、IARC 72 (1999))。また、無処置雌雄ラットに皮下投与した試験で乳腺腫瘍に加えて、下垂体腫瘍が全例にみられ、去勢雄ハムスターに皮下/筋肉内投与した試験では腎臓の悪性腫瘍と下垂体腺腫がみられた (IARC 21 (1979)、IARC 72 (1999))。IARCはエストラジオールと本物質は実験動物で発がん性の十分な証拠があるとしている (IARC 72 (1999))。以上より、本項は区分1Aとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1A |
危険 |
H360 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、(HSDB (Access on August 2017))。 ヒトでは、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) は妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 (妊婦・産婦・授乳婦) に対しては、安全性が確立されていないため禁忌とされている (医療用医薬品集2017 (2016))。実験動物では、妊娠ラットの妊娠早期 (受精卵着床前) に0.02 mg/匹、又は妊娠1~7日に0.0175 mg/kg/day を皮下投与した結果、妊娠が途絶したとの報告、妊娠ラットに0.02~0.05 mg/kg/day を妊娠2~4日に皮下投与した結果、用量依存的な受胎率の減少がみられたとの報告、妊娠ラットに0.4 mg/kg を妊娠8~11日のいずれかの日に単回皮下投与した結果、生存胎児数の顕著な減少及び分娩遅延がみられたとの報告、及び妊娠ラットに0.14 mg/kg を妊娠6~10日のいずれかの日に単回皮下投与した結果、着床数の減少、死亡胎児数の増加、胎児の成長異常がみられたとの報告がある (IARC 21 (1979))。この他、妊娠マウスに0.1ないし0.2 mg/匹を妊娠11~16日に皮下投与した試験では口蓋裂の発生頻度増加 (12.4% vs 1.1% (対照群)) がみられたとの報告がある (IARC 21 (1979))。 以上、ヒトで本物質を含む合剤が妊婦等に対して禁忌とされており、動物実験で妊娠不成立、受胎率低下、胎児毒性、奇形など重大な生殖発生影響が生じることから、本項は区分1Aとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(血液凝固系、神経系、胆嚢) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、(HSDB (Access on August 2017))。 ヒトについて、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) の重篤な副作用として、血栓症あるいは血栓塞栓症 (四肢、肺、心、脳、網膜等) が現れることがあるとの記載がある (医療用医薬品集2017 (2016))。また、ホルモン補充療法 (HRT) と冠動脈性心疾患の危険性、脳卒中の危険性及び認知症の危険性、胆嚢疾患危険性についての報告があり、結合型エストロゲンと黄体ホルモンの配合剤によるHRTでは、冠動脈性心疾患、脳卒中、アルツハイマーを含む認知症、胆嚢疾患危険性が有意に高くなるとの報告があり、並行して行われた子宮摘出者に結合型エストロゲン投与では、脳卒中 (主として脳梗塞) 及び胆嚢疾患の危険性が有意に高く、アルツハイマーを含む認知症の危険性が高い傾向がみられている (医療用医薬品集2017 (2016))。 以上、ヒトについて血栓症あるいは血栓塞栓症のほか、神経系、胆嚢への影響がみられていることから区分1 (血液凝固系、神経系、胆嚢) とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
甲殻類(アミ)96時間LC50 >10 mg/L(NLM HSDB:2012、EPA AQUIRE:2017, Ghekiere,A.et al(2006))であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、魚類(ゼブラフィッシュ)の40日間NOEC(生存率)= 0.0000977 mg/L(EPA AQUIRE:2017, Holbech,H. et al(2006))であることから、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階(藻類)に対しては、急性毒性データが得られていないため、分類できないとなる。 以上の結果から、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |