GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 80-46-6
名称 4-tert-ペンチルフェノール
物質ID H29-A-029
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- -    可燃性 (GESTIS (Access on Septemeber 2017)) との情報があるが、データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- -    分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- -    融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- -    ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg (EPA Guideline No. 870.1100準拠) (EPA Pesticide (2005)) 及び1,830 mg/kg (HSDB (Access on August 2017)) との報告があり、1件が区分外、1件が区分4に該当する。ガイドライン準拠試験であるEPA Pesticideの情報を採用して区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P362+P364
P280
P312
P321
P501
   ウサギのLD50値として、2,000 mg/kg (HSDB (Access on August 2017)) との報告に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
   本物質は皮膚に対して腐食性を示すとの記載 (EPA Pesticde (2005)) や、本物質はCategory I の刺激性物質であるとの記載 (HSDB (Access on August 2017)) から、区分1とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
   本物質の皮膚腐食性/刺激性が、区分1に分類されている。事故による本物質のヒトの眼へのばく露で、痛み、結膜炎、かすみ眼、急性炎症が生じたとの記載 (EPA Pesticide (2005)) がある。ウサギを用いた眼刺激性試験で、適用24時間後の評価値が最大10 (最大値10) との記載や、本物質は動物 (動物種不明) に対して眼刺激性を示すとの記載 (HSDB (Access on August 2017)) がある。よって、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性との報告がある (NTP DB (Access on August 2017))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
   妊娠ラットを用いた経口投与による発生毒性試験において、200 mg/kg/day以上で母動物に体重増加抑制、摂餌量減少など一般毒性影響、胎児には500 mg/kg/dayで体重の低値及び骨格異常 (肋骨の彎曲) がみられた (EPA Pesticide (2005)、HSDB (Access on August 2017))。また、本物質はエストロゲン作用を示すとの記述がある (EPA Pesticide (2005))。以上、本物質は母体の一般毒性用量で胎児の骨格に形態異常を示すこと、及び内分泌かく乱作用の性質を有することから、区分2とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)、区分3(気道刺激性)



危険
警告
H370
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
   ヒトでは、原典の情報がなく、ばく露回数等の詳細は不明であるが、本物質を含む最終使用製品の吸入ばく露の影響として、口・喉・鼻の刺激、咳・窒息感、息切れなどの刺激性関連の症状及びめまい、頭痛、かすみ眼などの神経学的影響が報告されている (EPA Pesticide (2005)、HSDB (Access on August 2017))。したがって、区分1 (神経系)、区分3 (気道刺激性) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- -    ヒトについては、事故のほとんどは刺激反応に関連しているが、めまい、頭痛、視力障害などの神経学的影響も報告されている (EPA Pesticde (2005)、HSDB (Access on August 2017))。
   実験動物については、ラットを用いた13週間経皮投与試験 (6時間/日、5日/週) において、全身影響はみられず、局所影響として10 mg/kg/day以上で皮膚刺激性 (紅斑、落屑、痂皮形成)、表皮肥厚、急性あるいは慢性皮膚炎、表皮表面の炎症性滲出液、25 mg/kg/dayで潰瘍等の報告がある (HSDB (Access on August 2017))。
   ヒトについて神経系への影響を検討したが、単回ばく露による影響と判断し、反復ばく露では採用しなかった。
   以上、データ不足のため分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
   魚類(コイ)96時間LC50 = 1.6 mg/L(NLM HSDB:2010, EPA AQUIRE:2017, Gimeno,S., H. et al(1998))であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
   慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる平均分解度:0%(化審法DB:2013))、魚類(ファッドヘッドミノー)の30日間NOEC(性成熟) = 0.0566 mg /L(EPA AQUIRE :2017, Panter,G.H.et al(2006))であることから、区分1となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合については、急速分解性がなく(難分解性、BODによる平均分解度:0%(化審法DB:2013))、甲殻類(ヨーロッパエビジャコ)96hLC50 = 1.7 mg/L(NLM HSDB:2010, EPA AQUIRE:2017)であることから、区分2となる。
   以上の結果を比較し、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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