項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 80-15-9 |
名称 | 1-メチル-1-フェニルエチル=ヒドロペルオキシド |
物質ID | H29-B-060 |
分類実施年度 | 平成29年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成20年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団 (隣接した酸素原子) を含むが、酸素収支の計算値は-231であり-200よりも低い。また、含有率90-98%のものはUNRTDGにおいて有機過酸化物タイプE (UN 3107) に分類されていることから、爆発物には該当しないと考えられる。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 |
P370+P378
P403+P235 P210 P280 P501 |
引火点79℃ (closed cup) (ICSC (J) (2005)) に基づいて区分4とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 有機過酸化物に分類されている。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合しているが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | タイプE |
警告 |
H242 |
P411+P235
P210 P220 P234 P280 P410 P420 P501 |
含有率90~98%のものはUN 3107、クラス5.2、タイプEに分類される (UNRTDG 2.5.3.2.4)。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、コバルト、銅や鉛の合金、無機酸と接触すると激しく分解することがある (ICSC (J) (2005)) との情報がある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として、382 mg/kgとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 |
危険 |
H311 |
P302+P352
P361+P364 P280 P312 P321 P405 P501 |
ラットのLD50値として、0.5~1.0 mL/kg (530~1,060 mg/kg) 及び1.13~1.43 mL/kg (1,198~1,516 mg/kg) との報告 (いずれもHSDB (Access on June 2017)) があり、1件が区分3~4、1件が区分4に該当する。有害性の高い区分を採用し、区分3とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 |
警告 |
H332 |
P304+P340
P261 P271 P312 |
ラットの4時間吸入ばく露試験のLC50値として、200 ppm (1.24 mg/L) (DFGOT vol. 3 (1992)) 及び220 ppm (1.36 mg/L) (PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、区分4とした。なお、LC50値が、飽和蒸気圧濃度 (4.35 ppm) より高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、重度の刺激性と損傷を示すとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992))、及び重度の皮膚刺激性又は腐食性を示すとの記述 (PATTY (6th, 2012)) から、区分1とした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Corr. 1B に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
本物質の皮膚腐食性/刺激性が区分1に分類されていることから、区分1とした。なお、ウサギを用いた眼刺激性試験において、重度の刺激性と損傷を示すとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992))、眼刺激性を示すとの記述 (PATTY (6th, 2012))、発赤や重度の深部熱傷による痛みが生じるとの報告 (HSDB (Access on June 2017)) がある。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質は皮膚感作性物質として知られているとの記述 (HSDB (Access on June 2017)) があるが、試験方法等の詳細が不明のため採用しなかった。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの優性致死試験、マウスの末梢血を用いた小核試験で陰性 (NTP DB (Access on July 2017)、HSDB (Access on June 2017))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (SIAP (2008)、NTP DB (Access on July 2017)、HSDB (Access on June 2017))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(呼吸器) |
警告 |
H371 |
P308+P311
P260 P264 P270 P405 P501 |
本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物ではラットの4時間単回吸入ばく露試験において、剖検で気管と肺に重度の炎症が認められたとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。用量の詳細な記載はないが、LC50値はガイダンスのミストの基準値で区分2範囲の220 ppm (1.36 mg/L) と報告されているため、影響は区分2範囲の用量でみられたと考えられる。したがって、区分2 (呼吸器) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、血液系) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットを用いた3ヵ月間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、区分1のガイダンス値の範囲 (ミスト) である124 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.017 mg/L) で死亡がみられ生存動物についてばく露12日に切迫屠殺した。同群では、眼及び鼻の刺激症状、呼吸困難、体重増加の抑制、赤血球数・ヘモグロビン濃度・白血球数の減少、角膜・鼻甲介・胃の潰瘍及び炎症、胸腺の萎縮、リンパ小節や脾臓の胚中心でリンパ系組織の枯渇、肝臓の脂質含有量の減少がみられた (環境省リスク評価第9巻:暫定的有害評価シート (2011))。 以上、眼、呼吸器、消化管の刺激のほか血液系に影響がみられており、このうち眼については眼刺激の項に該当し、消化管については経口摂取したことによる可能性やストレスが考えられることから分類対象としない。したがって、区分1 (呼吸器、血液系) とした。 なお、新たな情報源を用いたことにより旧分類から分類が変更となった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)72時間EC50(速度法) = 3.1 mg/L(OECD SIDS :2008)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 |
- |
H411 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(速度法)= 1.0 mg/L(OECD SIDS:2008)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、魚類(ニジマス)96時間LC50 = 3.9 mg/L(OECD SIDS:2008)であることから、区分2となる。 以上の結果から、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |