GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 74-95-3
名称 ジブロモメタン
物質ID H29-B-066
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成20年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- -    不燃性である (ICSC (J) (2013))。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- -    分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- -    不燃性である (ICSC (J) (2013))。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- -    不燃性である (ICSC (J) (2013))。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。ラットのLD50値として、> 1,000 mg/kg (SIAP (2013)、PATTY (6th, 2012)) との報告があり、区分4又は区分外に該当するが、この値のみでは区分を特定できないため、分類できないとした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
   ラットの2時間吸入ばく露試験のLC50値として、40,000 mg/m3 (5,640 ppm) (4時間換算値: 28.3 mg/L (3,978 ppm)) (HSDB (Access on May 2017)) との報告に基づき、区分4とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (46,535 ppm) の90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。旧分類から区分を変更した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
   ウサギを用いた皮膚刺激性試験で中等度から強度の刺激性を示すとの記述 (SIAP (2013)) や、軽度の刺激性を示すとの記述 (PATTY (6th, 2012)) から、区分2とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
   ウサギを用いた眼刺激性試験で中等度の刺激性を示すとの記述 (SIAP (2013)) から、区分2とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
   
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (SIAP (2013))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、雄ラットに最大150 ppm を2年間吸入ばく露した試験において、肉眼的病理検査ではばく露に関連した腫瘍性病変はみられなかったとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
   ラットを用いた強制経口投与による生殖発生毒性スクリーニング試験において、雌親動物に体重増加抑制及び摂餌効率低下がみられる 500 mg/kg/day で、生殖影響として交尾前間隔 (Pre-coital interval) の延長、及び同腹児数の減少がみられたとの報告 (SIAP (2013)) があり、区分2とした。なお、旧分類後の新しい情報源に基づき、今回は分類が可能になった。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
   本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物では、ラットの4時間単回吸入ばく露試験において、区分2超の21.4~22.3 mg/Lで、自発運動障害、緩徐呼吸、歩行異常、振戦が認められ、3時間以内にほとんどの動物は深い昏睡状態に陥ったが、死亡例はなく、剖検でも毒性影響と思われる所見はなかったとの報告がある (SIAP (2013))。また、本物質の蒸気は麻酔作用を有するとの記述がある (PATTY (6th, 2012))。したがって区分3 (麻酔作用) とした。なお、ばく露時間の記載がなく区分が特定できないため中枢神経系の分類根拠としなかったが、17~20 mg/L (2,400~2,800 ppm) の吸入により、実験動物 (動物種の記載なし) に中枢神経系障害を生じるとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
   ラットを用いた13週間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、区分2のガイダンス値の範囲内である75 ppm (90日換算: 0.38 mg/L) 以上の雌で肝臓重量増加の報告がある (PATTY (6th, 2012))。
   みられた影響が重量増加のみであるため分類根拠としなかった。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on May 2017) に収載された数値データ (粘性率: 0.980 mPa・s (25℃)、密度: 2.4969 g/cm3 (20℃)) より、動粘性率は0.392 mm2/sec (25/20℃) と算出される。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
   魚類(ニジマス)96時間LC50 = 45 mg/L(OECD SIDS:2011)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
-
-
H412 P273
P501
   慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BioWin)、急性毒性区分3であることから、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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