項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 1163-19-5 |
名称 | デカブロモ-1,1’-オキシビス(ベンゼン)【デカブロモジフェニルエーテル】 |
物質ID | H30-B-001-METI, MOE |
分類実施年度 | 平成30年度 |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、難燃性である(GESTIS(Accessed Aug. 2018))との記述がある。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(PATTY 6th(2012)) (2)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(NITE初期リスク評価書(2005)、EHC 162(1994)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 3,000 mg/kg (NITE初期リスク評価書(2005)) (2)ウサギのLD50:> 2,000 mg/kg (EHC 162(1994)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分外とした。なお、試験濃度は飽和蒸気圧濃度(9×10-8 ppm)より遥かに高く、粉塵の基準とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50値(1時間):>48,200 mg/m3(4時間換算値:>12.05 mg/L)(NITE初期リスク評価書(2005)、EHC 162(1994)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分外とした。新たな情報源の採用により区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ウサギの皮膚に本物質を24時間適用した試験(n=3)において、刺激性を示さなかった(ATSDR(2017)、NITE初期リスク評価書(2005)、EHC 162(1994))。 (2)ウサギの皮膚に純度77.4%の本物質を適用した試験において、刺激性を示さなかった(ATSDR(2017)、NITE初期リスク評価書(2005)、EHC 162(1994))。 (3)ボランティア200人の皮膚に本物質の固体及び2%溶液(溶媒不明)を24時間適用したところ、固体を直接適用した場合に刺激性を示した例がみられた(NITE初期リスク評価書(2005))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、概ね7日以内に回復する軽度の刺激性があると考えられたため、区分2Bとした。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)の眼に対する刺激性試験(GLP試験)において、適用1時間後に角膜に軽度の刺激がみられたが、24時間後には何ら刺激性変化は見られなかったとの報告がある(NITE初期リスク評価書(2005)、EU-RAR(2002)、REACH登録情報(Accessed Sept. 2018)、EHC 162(1994))。 (2)ウサギ(n=6)の眼に対する刺激性試験において、適用24時間後に結膜に極めて軽度の発赤(4/6)、極めて軽度の浮腫(2/6)、極めて軽度の眼脂分泌(1/6)がみられ、多くの変化は72時間以内に回復したが、7日後に結膜浮腫が1例に観察されたとの報告がある(NITE初期リスク評価書(2005)、EU-RAR(2002)、EHC 162(1994))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外とした。 【根拠データ】 (1)ボランティア50人に5%調剤(ワセリン混合)を計9回(週3回、3週間)感作誘導処置を行い、2週間後に誘発した試験で感作性を示さなかったとの報告がある(EU-RAR(2002)、PATTY(6th, 2012)、EHC 162(1994))。 (2)ボランティア200人に本物質を1日おきに24時間皮膚適用することを9回繰り返し(感作誘導)、2週間後に誘発した試験で感作性を示さなかったとの報告がある(EU-RAR(2002)、EHC 162(1994))。 【参考データ等】 (3)EUリスク評価書は、(1)、(2)の適用濃度が低いことについて言及がある(EU-RAR(2002))。 (4)モルモットを用いた皮膚感作性試験(OECD TG406、GLP準拠)ではポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)は感作性を示さなかったとの報告がある(EU-RAR(2002))。 (5)EUリスク評価書では、PBDEの動物試験データと本物質のヒトのデータに基づき、本物質は感作性を有さないと結論付けている(EU-RAR(2002))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 In vivoでは(1)で陽性の結果であったものの、限度用量を超える用量を含む高用量での腹腔内投与の知見であること、誘発頻度は低いこと(最大0.43%)、染色体異常試験およびマウスリンフォーマを含むin vitro試験は陰性であることから、当該試験の生物学的意義は低く、専門家判断に基づき分類できないとした。専門家判断により、分類結果が旧区分より変更された。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、ラットの骨髄を用いた小核試験において、雄で陽性であった(NTP DB(Accessed Sept. 2018))。 (2)In vivoでは、本物質を77.4%を含む製品において、ラットの骨髄を用いた小核試験で陰性であった(NITE初期リスク評価書(2005))。 (3)In vitroにおいて、復帰突然変異試験で陰性(一部陽性の結果)、哺乳類の培養細胞を用いた染色体異常試験及び姉妹染色分体交換試験、マウスリンフォーマ試験において陰性であった(NITE初期リスク評価書(2005)、NTP TR309(1986)、ATSDR(2017)、EU-RAR No.17(2002))。 (4)In vitroにおいて、コメットアッセイで陰性であった(ATSDR(2017))。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 発がん性に関して、利用可能なヒトを対象とした報告はない。 既存分類ではIARCがグループ3(IARC 71(1999))、EPAがS(IRIS(2008))に分類している。 (1)、(2)のラット、マウスの2年間混餌投与試験に基づくIARC分類結果(3)よりも新しいEPAの見解と分類結果(4)、及びEFSAの見解(5)を踏まえ、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットに2年間混餌投与した発がん性試験において、雌雄ともに肝臓の腫瘍性結節の発生頻度の増加が認められた(NTP TR309(1986)、NITE初期リスク評価書(2005))。 (2)マウスに2年間混餌投与した発がん性試験において、雄で肝細胞腺腫と肝細胞がんの合計頻度と甲状腺の濾胞上皮腺腫と濾胞上皮がんの合計頻度の増加が認められた(NTP TR309(1986))、NITE初期リスク評価書(2005))。 (3)(1)、(2)より、NTPは、本物質投与による発がん性は雌雄ラットである程度の証拠、雄マウスで不明瞭な証拠が得られ、雌マウスは発がん性の証拠なしとし(NTP TR309(1986))、この結果を踏まえて、IARCは実験動物での発がん性の証拠は限定的として、グループ3に分類した(IARC 71(1999))。 (4)EPAは、雄マウスでは肝臓腫瘍(良性/悪性腫瘍の合計頻度)が高用量で僅かに増加、雌雄マウスでは甲状腺腫瘍(良性/悪性腫瘍の合計頻度)が有意差はないもののわずかに増加、雌雄マウスでは甲状腺に前腫瘍性病変の過形成が有意に増加するなど、マウスで腫瘍発生の増加の証拠はあるが、ヒトの知見がなく、遺伝毒性が陰性であることから、2008年にSに分類した(IRIS(2008))。 (5)EFSAのCONTAMパネルはNTPの発がん性試験結果を再解析し、ラットで肝臓の腺腫の増加、マウスで肝臓の腺腫とがんの増加がみられ、本物質の発がん性のある程度の証拠であるとし、肝発がん性の作用機序は遺伝毒性以外の二次的な機序によるとの見解を示した(EFSA(2011))。 (6)国内外の分類機関による既存分類では、IARCがグループ3(IARC 71(1999))、EPAがS(IRIS(2008))に分類しているが、その他の既存分類はない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B、追加区分:授乳に対するまたは授乳を介した影響 |
危険 |
H360
H362 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 本物質はポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)の一同族体であり、PBDEsも含め、(1)~(3)のような実験動物への神経発達毒性や、(4)~(6)のようなヒトの疫学報告に生殖毒性を示唆する報告も一部あることから、区分1Bとした。また、(7)のように母乳中から本物質が検出されたことから、授乳影響を追加した。なお、旧分類では(8)に基づき区分外としていたが、新しい情報源の追加により分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)生後3日の新生児マウスに1.34~20.1 mg/kgを単回経口投与した結果、新生児への2.2 mg/kg以上の投与で成長後の行動検査で行動量減少と環境順応性の低下が観察され、この神経発達期の行動への影響は後の試験でも確認されている(ATSDR(2017))。 (2)本物質の新生児における神経行動学的影響示す報告としては、妊娠マウスに投与し次世代の神経発生毒性を調べた研究として、陰性の報告もある一方、出生児で空間学習障害を検出したとの報告、出生児の海馬で電気生理学的変化や免疫組織変化を検出したとの報告などがあり、ATSDRは実験動物とヒトの知見から、発達中の神経系はPBDEsと本物質の標的であると述べている(ATSDR(2017))。 (3)妊娠ラットに146 mg/kg/day、妊娠マウスに1,500 mg/kg/dayを妊娠期及び授乳期に投与した結果、児動物には血清T3の有意な減少がみられたとの報告、新生児マウスに生後2日~15日に投与した結果、雄マウスに血清T4の用量相関的な減少がみられたとの報告があり、ヒトの知見は一貫性を欠くものの、実験動物の結果から、PBDEsは乳児及び子供で甲状腺ホルモンをかく乱する可能性が示唆されるとしている(ATSDR(2017))。 (4)PBDEsの子供における神経発達に関する影響を示唆する多くの疫学研究が報告されている。臍帯血、母体又は乳児の血清と母乳中のPBDEs濃度と乳児の認知スコア及び適応性行動障害、乳児/幼児の精神及び身体発達障害、24ヵ月時点での幼児の言語と社会発達スコアの障害など子供の脳神経系発達障害との相関性等が指摘されている(ATSDR(2017))。 (5)誕生コホートでは母親の血清PBDEsと5週齢時の乳児の行動、4~5歳児の聴覚行動との間に相関はみられなかった。一方、同一コホートの子供では、母親の血清PBDEsレベルと5歳時のIQの低値、過活動性の高値と5~8歳時の実行機能障害との間に相関を示したとの報告がある(ATSDR(2017))。 (6)乳児の発生発達期のPBDEsばく露と血清又は臍帯血中T4レベルとの間には負の相関がみられたとの報告がある(ATSDR(2017))。 (7)台湾の疫学研究では、46人の女性の妊娠前の月経周期が有意に延長し、妊娠後には母乳濃度の増加が認められている(ATSDR(2017))。 【参考データ等】 (8)ラットに交配60日前から交配・妊娠・哺育中混餌投与した生殖毒性試験、並びに妊娠ラットの器官形成期、又は妊娠期間を通して強制経口投与した発生毒性試験では、本物質を生殖毒性物質として分類すべき決定的な所見は認められなかった(NITE初期リスク評価(2005)、EU-RAR(2002))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) |
警告 |
H335 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)のデータについて、眼の所見は眼刺激性によるものと考えられ、標的臓器としない。死亡例が発生していないことから呼吸困難は一過性の所見で重篤なものではないと考えられる。よって、区分3(気道刺激性)とした。 【根拠データ】 (1)ラットに本物質を1時間吸入させた単回吸入ばく露試験において、区分1の濃度範囲に該当する2 mg/L(4時間換算値:1mg/L)で、呼吸困難、眼の分泌物がみられた(EU-RAR(2002))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(甲状腺) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)のデータより、甲状腺を標的臓器と判断し、区分2(甲状腺)とした。なお、旧分類の根拠所見である「肝臓の小葉中心性肝細胞肥大及び空胞化、腎臓の尿細管の硝子変性」は、(1)より区分2の範囲を超える用量で見られていたことから、肝臓、腎臓は標的臓器から除外した。また参考データ(5)、(6)から膵臓への影響が指摘されているが、(4)のラット2年間混餌投与試験で膵臓に組織変化が認められていないことから、膵臓は標的臓器としなかった。 【根拠データ】 (1)甲状腺についてはラットの30日間投与試験で、区分2の範囲内である80 mg/kg/day(90日換算値:26.7 mg/kg/day)以上で甲状腺の過形成、区分2の範囲を超える用量である800 mg/kg/day(90日換算値:267 mg/kg/day)で、肝臓の小葉中心性肝細胞肥大及び空胞化、腎臓の尿細管の硝子変性がみられたとの報告がある(ATSDR(2017)、環境省リスク評価第2巻(2003)、Norris et al(1975))。 (2)EFSAのCONTAMパネルは本物質を含むPBDEsの主たる標的は肝臓、甲状腺の恒常性、生殖器及び神経系であるとの見解を示している(EFSA(2011))。 【参考データ等】 (3)ラット、又はマウスに2年間混餌投与した発がん性試験において、ラットでは前胃、脾臓、肝臓、リンパ節に、マウスでは肝臓、甲状腺、腺胃に非腫瘍性変化が認められたが、用量的にラットで1,120 mg/kg/day以上、マウスで3,200 mg/kg/day以上と超大量投与下での影響であった(NITE初期リスク評価書(2005)、EU-RAR(2002))。 (4)ラットに1.87~60 mg/kg/dayを28日間強制経口投与した試験で、用量依存的な肝酵素誘導がみられ、区分2の範囲内である60 mg/kg/day(90日換算:18.7 mg/kg/day)で小葉中心性肝細胞肥大がみられたとの報告がある(ATSDR(2017))。 (5)雄ラットに本物質0.05~20 mg/kg/dayを8週間強制経口投与した試験で、0.05 mg/kg/day以上で血糖値の増加、1 mg/kg/day以上で血清インスリンレベルの顕著な低下及び膵臓の組織変化(膵島細胞の境界不明)がみられた(ATSDR(2017))。 (6)ラットに28日間強制経口投与した試験で、多数の“ランゲルハンス島サンプル”から軽度から中等度のインスリン炎(膵島炎)が観察された(投与量との関連性のない変化)との報告もあり、ATSDRは膵臓は実験動物データからPBDEsの標的臓器の可能性があるとしている(ATSDR(2017))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類(ムレミカズキモ)72時間EC50(生長速度)>0.0052 mg/L (環境省生態影響試験: 2018, 環境省リスク評価第5巻: 2006)、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50(遊泳阻害)>0.00479 mg/L (環境省リスク評価第5巻: 2006)、魚類(メダカ)96時間LC50 >0.00455 mg/L(環境省リスク評価第5巻: 2006)であり、対水溶解度の 0.0001mg/L (25℃, PHYSPROP Database: 2018)を超えていることから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性はないが(難分解性、BODによる分解度: 0% (化審法DB: 1976))、藻類 (ムレミカズキモ)の72時間NOEC(生長速度)= 0.0052 mg/L(環境省生態影響試験: 2018, 環境省リスク評価第5巻: 2006)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖阻害) >0.00505 mg/L(環境省リスク評価第5巻: 2006)であり、対水溶解度である0.0001 mg/L (25℃, PHYSPROP Database: 2018)を超えていること、また高濃縮性でない(化審法DB:1977)ことから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性はないが(難分解性、BODによる平均分解度: 0% (化審法DB: 1976))、魚類(メダカ)96時間LC50 >0.00455 mg/L(環境省リスク評価第5巻: 2006)であり、対水溶解度である0.0001 mg/L (25℃, PHYSPROP Database: 2018)を超えていること、また高濃縮性でない(化審法DB:1977)ことから、区分外となる。 以上の結果から、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
|