項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 112-18-5 |
名称 | N,N-ジメチルドデカン-1-イルアミン |
物質ID | H30-B-005-METI, MOE |
分類実施年度 | 平成30年度 |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成20年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点が118℃(closed cup)(GESTIS(Accessed Sept. 2018))である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:1,890 mg/kg(雄)、1,450 mg/kg(雌)(SIDS(2004)、環境省リスク評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010)) (2)ラットのLD50:1,000~1,250 mg/kg(NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、旧分類が用いた情報源のUSChは既に非公開となり、根拠データを確認できなかった。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、ガイダンスに従い区分1とした。なお、(2)の情報から区分1Aが示唆されるが、(3)の情報も得られていることから、細区分は行わなかった。 【根拠データ】 (1)本物質はヒトの皮膚に重度の刺激性を示すことが報告されている(環境省リスク評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404)で純度の異なる2製品(本物質含有95%、70%)を4時間又は3分間適用したところ、いずれも腐食性を示したとの報告がある(SIDS(2004))。 (3)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404)で腐食性を示した2試験及び刺激性を示した1試験いずれも、3分間又は4時間適用し1時間観察したが、紅斑のスコアは4以下であり区分1Aの基準は満たさなかったとの報告がある(NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 本物質は皮膚腐食性/刺激性で区分1であること、また、(1)、(2)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)本物質はヒトの眼に重度の刺激性を示すことが報告されている(環境省リスク評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010))。 (2)ウサギを用いた試験(Draize試験)で重度の眼刺激性を示したことが報告されている(NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、ガイダンスに従い分類できないとした。 【根拠データ】 (1)マウスを用いたin vivo小核試験で陰性が報告されている(SIDS(2004))。 (2)In vitroでは細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性が報告されている(SIDS(2004)、NITE安全性試験結果(2001))。 (3)In vitroでは哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で陰性が報告されている(NITE安全性試験結果(2001))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 発がん性に関して、利用可能なヒトを対象とした報告はない。 動物試験結果は(1)に限られ、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットに本物質0.18%単独添加、又は本物質0.18%と亜硝酸ナトリウム0.2%を併用添加した飲水を80週間経口投与した試験で、本物質単独添加群では腫瘍の発生増加はみられなかったとの報告がある。一方、亜硝酸ナトリウム併用添加群では膀胱及び前胃の腫瘍発生頻度の有意な増加がみられ、著者らは併用により発がん物質のニトロソアミンが生成したと考察している(CIR(Cosmetic Ingredient Review)(2009))。 (2)国内外の分類機関による既存分類はない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)では150 mg/kg/day投与群で母動物の胎内での胚/胎児死亡や成長抑制など発生毒性影響がみられたが、母動物死亡率が20%(親動物の死亡率が10%超)の用量での所見であるため母動物毒性による二次的影響の可能性が高く、この結果を分類根拠とするのは不適切と考えられる。この他には分類に利用可能な情報がなく、データ不足のため分類できない。旧分類では(1)に基づき区分2としていたが、当該試験結果は親動物の死亡率が10%を超えるため根拠としては不適切とみなし、分類結果を変更した。 【参考データ等】 (1)ラットを用いた強制経口投与による生殖/発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421)において親動物の死亡が認められ、150 mg/kg/day群では雌親動物2例が死亡した。150 mg/kg/day群は、その他に、親動物には着床後胚損失の増加、児動物には出生時の生存児数減少、死産児数数増加、雄児の生時体重減少がみられた。これ以上の用量群では母動物の死亡率が高く、出生児が得られていないとの報告がある(SIDS(2004)、環境リスク初期評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010)、NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分3(麻酔作用)とした。なお、(1)は症状発現の用量は明らかでないが、LD50値が1,000~1,250 mg/kgであり、区分2範囲の用量での症状と推定される。 【根拠データ】 (1)ラットの単回経口投与試験で、致死量未満での症状は嗜眠、下痢、立毛、活動性の変化であり、他試験での致死量以下での症状は眼瞼及び口の血様痂皮、努力呼吸、下痢であったとの報告があり、LD50値は1,000~1,250 mg/kgの間とされている(NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 経口経路では(1)、(2)からは標的臓器を特定できず、他経路での毒性情報もないことから、データ不足のため分類できないとした。なお(1)より、区分1の用量で心臓への影響が認められたが、より高用量を投与したガイドライン試験(2)で関連した変化がみられておらず、心臓は標的臓器としない。また、(1)で認められた前胃や腺胃の所見は局所刺激性による影響と考えられ、これらも標的臓器としない。(2)からは死亡例が区分2の用量でみられたが、生存例の病理組織検査からは死因を推定可能な所見も標的臓器を特定可能な所見もみられなかった。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた28日間強制経口投与試験(OECD TG 407)において、区分1の範囲内である20 mg/kg/day(90日換算値:6.2 mg/kg/day)以上の雄で限局性の心筋の変性又は線維化、雌で前胃粘膜の扁平上皮増生、区分2の範囲内である100 mg/kg/day(90日換算値:31.1 mg/kg/day)では同様の前胃の所見が雌雄に、前胃の壁の肥厚や糜爛・粘膜下織の水腫、腺胃粘膜の白血球増加が雌雄に認められたとの報告がある(NITE安全性試験結果(Accessed Oct. 2018)、環境省リスク評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010))。 (2)ラットを用いた28日間強制経口投与試験(OECD TG 407)では区分2の範囲内である150 mg/kg/day(90日換算値:46.7 mg/kg/day)で鼻を床敷きにこすりつける動作がみられ、同じく区分2の範囲内である300 mg/kg/day(90日換算値:93.3 mg/kg/day)では雌3/5例の死亡が認められたが、生存例には病理組織検査による異常は認められなかったとの報告がある(SIDS(2004)、環境省リスク評価第8巻:暫定的有害性評価シート(2010)、NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
藻類(Scenedesmus subspicatus)72時間EC50(生長速度) = 0.014 mg/L(OECD SIDS: 2001)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
急速分解性があり(良分解性、BODによる平均分解度: 74% (化審法DB: 1999))、藻類(Senedesmus subspicatus)の72時間NOEC(生長速度)<0.0026 mg/L(OECD SIDS: 2001)であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
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