項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 111-82-0 |
名称 | メチル=ドデカノアート |
物質ID | H30-B-011-METI, MOE |
分類実施年度 | 平成30年度 |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成23年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点が125℃(closed cup)(GESTIS(Access Dec. 2018))である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は220℃(GESTIS(Access Dec. 2018))であり常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分外とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 20,000 mg/kg(OECD TG 401, GLP)(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018)) (2)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401)(厚労省既存化学物質毒性データベース(Accessed Dec. 2018)、SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017)) (3)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401, GLP)(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分外とした。なお、試験濃度の5.6 mg/L(639 ppm)は飽和蒸気圧濃度(5.45 ppm)より遥かに高く、試験空気はミストと判断されることからミスト基準を適用した。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 5 mg/L(OECD TG 436, GLP)(SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、ガイダンスに従い区分外(国連分類基準の区分3相当)とした。なお、(3)のDraizeスコアでは区分3相当、PIIでは区分2相当だが、その他のデータも総合的に踏まえて区分外と判断した。新たなデータも踏まえることで、旧分類から区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404、GLP準拠、n=3)において、本物質原液を4時間半閉塞適用したところ、24~72時間後における紅斑及び浮腫の平均スコアは2.0~2.3及び1.0~2.3であり、7日以内に回復したとの報告がある(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP準拠、n=6)において、本物質原液を4時間閉塞適用したところ、4時間後、48時間後において2/6例でごく軽度の紅斑が見られただけで、浮腫は見られなかったとの報告がある(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (3)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404、GLP準拠、n=3)において、本物質を4時間適用したところ、24~72時間後における紅斑及び浮腫の平均スコアは2であり、14日以内に回復したとの報告がある。これを元にPII(一次刺激指数)を算出すると3.89となる(SIAR(2013)、ECETOC TR 66(1995))。 【参考データ等】 (4)ヒトボランティア60人の上腕内側皮膚(直径3 cm)に本物質の10~100%溶液を30分間塗布したところ、皮膚刺激性は見られなかったとの報告がある(SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017))。 (5)EpiDerm法及びEpiskin法を含む4つのin vitro試験において、本物質は陰性を示したとの情報がある(SIAR(2013))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外とした。なお、試験結果のスコアを精査した結果、本物質は刺激性を示さないと判断され、旧分類から区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP準拠、n=3)で本物質を適用したところ、1/3例で紅斑スコア0.66が見られたが、72時間以内に回復し、2/3例でも刺激性(角膜混濁、虹彩炎、結膜浮腫、流涙)が見られなかったとの報告がある(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP準拠、n=3)で本物質を適用したところ、角膜混濁、虹彩炎、結膜浮腫のスコアはいずれも0だったとの報告がある(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、n=10のデータは(1)のみであり、感作性の有無を結論できない。 【参考データ等】 (1)モルモットを用いたMaximization試験(OECD TG406、GLP準拠、n=10)で、本物質溶液を皮内及び塗布で感作誘導、惹起したが陽性反応は見られなかったとの報告がある(SIAR(2013)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞またはヒトリンパ球を用いた染色体異常試験、およびマウスリンフォーマ試験のいずれも陰性であった(厚労省既存化学物質毒性データベース(Accessed Dec. 2018)、SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、限度量まで経口投与しても親動物の繁殖能、児動物の発生・発育への有害影響はみられなかったとの報告があるが、スクリーニング試験のためこの結果のみで区分外と分類できない。また、催奇形性試験のデータもなく、データ不足で分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422)において、限度量(1,000 mg/kg/day)まで投与しても親動物の繁殖能、児動物の発生・発育への有害影響はみられなかった(厚労省既存化学物質毒性データベース(Accessed Dec. 2018)、SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、一過性の嗜眠がみられたことから、区分3(麻酔作用)とした。 【根拠データ】 (1)ラットに本物質エアロゾル5 mg/L(実測値:5.6 mg/L)を4時間吸入した単回ばく露試験において、ばく露1時間後に嗜眠、円背姿勢、努力性呼吸がみられ、円背姿勢は2日目まで持続した(SIAR(Accessed Dec. 2018)、環境省リスク評価第15巻(2017))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、経口経路では区分外相当と考えられるが、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与(投与期間:雄47日間、雌41~55日間)による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422)において、1,000 mg/kg/dayの用量(90日換算用量:456~611 mg/kg/day)でも投与に関連した影響は認められなかった(厚労省既存化学物質毒性データベース(Accessed Dec. 2018)、SIAR(2013)、環境省リスク評価第15巻(2017))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため、分類できない。なお(1)、(2)より、本物質誤嚥による呼吸器有害性の可能性が示唆されるが、(1)は具体的な症例報告に基づくものではなく、医療従事者への注意事項として記載された内容であるため分類には利用しなかった。 【参考データ等】 (1)大量のエアロゾルの吸入や誤嚥が肺の損傷の誘因となるおそれがあるとの記述、および高濃度の本物質の経口摂取が消化管障害と誤嚥のリスクの誘因となるおそれがあるとの記述がある(GESTIS(Accessed Dec. 2018))。 (2)40℃での動粘性率は2.4 mm2/secである(GESTIS(Accessed Dec. 2018))。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
藻類(ムレミカズキモ)72時間EC50(生長速度) = 0.017 mg/L(OECD SIDS: 2013)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
急速分解性があり(良分解性、BODによる平均分解度: 78% (化審法DB: 1995))、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOEC(生長速度)= 0.003 mg/L(OECD SIDS: 2013)であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
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