GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 10294-33-4
名称 三臭化ほう素
物質ID H30-B-006-MHLW, MOE
分類実施年度 平成30年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 不燃性である(ICSC(2001))。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 不燃性である(ICSC(2001))。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- - 不燃性である(ICSC(2001))。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 半金属(B)を含み、水と反応する(ICSC(2001))が、生じるガスは臭化水素であって可燃性ガスではない。
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - 酸素を含まずハロゲン元素(Br)を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
【分類根拠】
本物質に関するデータは報告されていないが、本物質は、水に触れると激しく反応して臭化水素を生成する。本物質の蒸気を吸入した場合には、体内において臭化水素が生成されると考えられることから、(1)の臭化水素のデータを採用し、区分3とした。

【根拠データ】
(1)臭化水素のラットのLC50値(1時間):2,860 ppm(4時間換算値:1,430 ppm)(ACGIH(2004))
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)本物質は、水と接触して臭化水素に変化することから、本物質溶液はヒトに対して腐食性があり火傷を生じる可能性があるとの情報がある(ACGIH(7th, 2001)、HSDB(Accessed Jul. 2018))。

【参考データ等】
(2)EU CLPでは本物質をSkin Corr. 1Aに分類している。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)本物質は腐食性物質であり、角膜や結膜への重篤な損傷を発生させるという報告がある(HSDB(Accessed Jul. 2018))。
(2)本物質は皮膚腐食性/刺激性で区分1である。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、本物質は気道粘膜に対し重度の刺激性/腐食性を示すと考えられ、区分1(呼吸器)とした。なお、旧分類の情報源に新たな情報源を加えて分類を見直し、区分を変更した。

【根拠データ】
(1)本物質は、水と接触して臭化水素に変化することから、吸入すると気道に重度な刺激性を示す可能性があるとの報告がある(ACGIH(7th, 2001))。
(2)過剰ばく露により起こり得る症状は呼吸困難及び肺水腫であるとの記述がある(HSDB(Accessed Jul. 2018))。
(3)毒性影響は分解物の臭化水素の影響であると考えられるとの報告がある(PATTY(6th, 2012))。
(4)臭化水素を1,300 ppmで30分間ばく露したラットに重度の壊死性出血性鼻炎、鼻甲介骨に及ぶ粘膜及び粘膜下の壊死、出血などの報告がある(PATTY(6th, 2012))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器、歯)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)より、本物質の蒸気を吸入した場合および経口摂取した際には、体内において臭化水素が生成されると考えられることから、臭化水素の区分を採用し、区分1(呼吸器、歯)とした。

【根拠データ】
(1)本物質が加水分解して生成する臭化水素は、歯の脱灰および歯茎の変化(DFGOT vol. 13(1999))、および、咳、息切れ、進行性閉塞性細気管支炎がみられたとの報告から(PATTY(5th, 2001))から区分1(呼吸器系、歯)に分類されている。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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