項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 123-39-7 |
名称 | N-メチルホルムアミド |
物質ID | H30-B-014-MHLW, MOE |
分類実施年度 | 平成30年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成19年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点98℃(closedcup)(ICSC(2012)(J))である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は425℃(GESTIS(Accessed Aug. 2018))であり常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分外(国連分類基準区分5)とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:4,000 mg/kg(HSDB(Accessed Aug. 2018)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 |
P302+P352
P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:1,289 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分4~区分外に該当するが、当該情報のみでは区分を特定できないため、分類できないとした。なお、本物質の20℃での飽和蒸気圧濃度は332 ppm(0.8 mg/L)であり、飽和蒸気濃度を超えた範囲で試験が行われていることから、ミストの吸入試験として取り扱った。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 4.1 mg/L(4.1 mg/Lで死亡率は、雄0/10、雌0/10)(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 動物試験データ(1)、(2)は刺激性を示さないとしているが、例数が不足しており区分外を判断できる十分な証拠が得られていないため、分類できないとした。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404相当、n=2)で、本物質原体を1、5、15分開放適用(Lutrol又は50%Lutrol水溶液で洗浄)したところ、浮腫スコアは0、紅斑スコアは1.67で7日以内に回復したとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404相当、n=2)で、本物質原体を20時間開放適用(未洗浄)したところ、紅斑スコア1.67が得られたが6日以内に回復したとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 P280 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(n=6)で本物質を適用したところ、適用後24、48及び72時間後の結膜発赤スコアは2.13であり、4日では完全に回復しなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)本物質は眼刺激性を有するとの記載がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 本物質は皮膚感作性がないことを示す情報(1)も得られているが、区分外を判断できる十分な証拠が得られていないため、分類できないとした。 【参考データ等】 (1)マウスを用いたLLNA試験(OECD TG406、n=6)で本物質調剤(アセトン・オリーブオイル(4:1 v/v)中)を適用したところ、感作性を示さなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、ガイダンスに従い分類できないとした。 なお、REACH登録情報はList外であるが、データの信頼性区分を考慮の上、利用可能なデータを用いて分類を行った。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスの優性致死試験において陰性であった(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験において陰性であった(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、ラットを用いた経口及び吸入経路での発生毒性試験において、母動物毒性発現量、又はそれ以下の用量で奇形発生増加を含む発生影響が認められたことから、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)妊娠7~16日のラットに吸入投与した発生毒性試験では、150 ppmの投与により、胚吸収の増加、同腹児数の減少、児動物の体重減少などが有意に認められた。また頭部の嚢胞、小眼球症、水頭症などの奇形の増加が報告されている。50 ppm の投与では、児動物の体重の有意な減少が認められた(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)妊娠6~15日のラットに強制経口投与した発生毒性試験では、最高投与群の200 mg/kg/dayまで明らかな母動物毒性はみられなかったが、胎児には中用量の67 mg/kg/dayでは胎児の体重及び体長の減少、変異(詳細不明)及び奇形(発生率:51%、髄膜瘤、肋骨・脊椎の奇形など)の増加がみられた。200 mg/kg/dayでは着床胚の99.6%が早期吸収され、生存胎児は1例で外脳症、内臓転位など奇形を認めた(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 【参考データ等】 (3)妊娠7~14日のラットに経皮投与した試験では、87%の胎児の死亡と、すべての生存胎児の奇形(水腎症、水頭症)がみられ、経口経路でも1 cc/kg/dayの投与により同様の結果が得られている(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肝臓) |
危険 |
H370 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1(肝臓)とした。(3)における心臓における所見は非特異的な変化であると判断し、標的臓器とはしなかった。なお、肝臓以外の他の臓器において重大な影響の報告がないこと、また悪心、嘔吐は全身毒性の所見としては採用しないこととして、旧分類における「全身毒性」を標的臓器から削除した。 【根拠データ】 (1)ヒトで本物質の急性毒性を呈する一次標的臓器は肝臓との報告がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (2)ヒトで15 mg/kgを上限として単回経口ばく露した場合に、さほど高くない用量において悪心、嘔吐、肝機能障害が見られたとの報告がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (3)ウサギに経皮投与した単回投与試験において、400~2,000 mg/kg(区分1~2の範囲)で死亡動物で心臓の急性拡張、充血、肝小葉の灰色化が見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 【参考データ等】 (4)マウスを単回腹腔内投与した単回投与試験において、200~800 mg/kgでソルビトールデヒドロゲナーゼ酵素(SDH)および肝毒性指標の血漿中濃度増加が見られたとの報告がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、肝臓) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 本物質は抗腫瘍剤として開発されていたことがあり、(1)~(4)の臨床試験報告及び(5)の動物実験データから、ヒトで肝毒性を示すことが明らかと考えられる。また(6)より、吸入経路では呼吸器も標的臓器と考えられた。よって、区分1(呼吸器、肝臓)とした。なお(4)より、肝臓以外の臓器で毒性が認められていないことから、「全身毒性」を標的臓器とするのは妥当性を欠くと判断し標的臓器から削除した。なお、更新された情報源の利用により旧分類から標的臓器を変更した。 【根拠データ】 (1)複数名の患者に100~4,000 mg/kgの用量を2~36日間経口投与した症例において、患者全員(総投与量80~870mg)で肝傷害がみられた。1患者の剖検から、肝臓に不規則な小葉組織破壊、肝細胞の大型化、肝再生部位の存在が認められた(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (2)ヒトに初回投与量300 mg/m2/dayで5日間静注ないし経口投与後、2週間ごとに5日間投与のサイクルで投与量を1,200 mg/m2/dayまで増量し治療した患者19人と、週当たり125~3,125 mg/m2の用量を6週ごとに投与した患者35人において、数人に可逆性の血清トランスアミナーゼ活性の上昇がみられた(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (3)ヒトに200~1,200 mg/m2/dayを3回/週、4週間経口又は静脈内投与した試験において可逆性の肝機能変化として、血清AST・ALT・アルカリホスファターゼ活性の増加、高ビリルビン血症、及び肝腫大が認められた(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (4)ヒトに経口又は静脈内投与した症例において、肝臓以外の他の臓器(腎臓、心臓、血液、骨髄)には有害影響は検出されなかったとの記述がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018)。 (5)雄ラットに2週間吸入ばく露(6時間/日、5日/週)した試験において、130 ppm(0.12 mg/L、ガイダンス値換算:0.036 mg/L、区分1の範囲)以上で肝臓の相対重量増加及び組織変化(細胞質の淡色化、細胞分裂指数の増加、細胞質に脂質空胞、変性性・再生性変化)、400 ppmで血清AST・ALT活性の増加が認められたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018)、GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (6)ラットに2週間吸入試験において、50 ppm(0.12 mg/L、ガイダンス値換算:0.013 mg/L、区分1の範囲)以上で喘鳴とラッセル音がみられたとの報告がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類(ムレミカヅキモ) 72時間EC50 (生長速度)>1000 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 (遊泳阻害) >1000 mg/L、魚類(メダカ)96時間LC50 >100 mg/L(ともに環境省生態影響試験: 2018)であることから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - | 急速分解性に関する適切なデータが得られていないが、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOEC(生長速度)= 1000 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)の 21日間NOEC(繁殖阻害) > 100 mg/L(ともに環境省生態影響試験: 2018)であることから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
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