項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 7790-94-5 |
名称 | クロルスルホン酸 |
物質ID | H30-B-022-MHLW, MOE |
分類実施年度 | 平成30年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性である(ICSC(J)(2001))。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | タイプG |
- |
- | - | 自己反応性に関連する原子団(ハロゲン化スルホニル類)を含むが、UNRTDG分類はUN.1754、クラス8、PGⅠIであり、タイプG。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性である(ICSC(J)(2001))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性である(ICSC(J)(2001))。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。なお、可燃性ガスを発生しないが、水と激しく反応して塩酸と硫酸を生成する。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | 酸素及びハロゲン元素(Cl)を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。なお、ただし、ICSC(J)(2001)に「強力な酸化剤」との記載がある。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 水と激しく反応し塩酸と硫酸を生成するので、金属腐食性を有すると考えられるが、データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分2 |
危険 |
H300 |
P301+P310
P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
【分類根拠】 ラットにおけるLD50値として、(1)のデータに基づき区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50値:50 mg/kg (GESTIS(Accessed Sept. 2018)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 |
危険 |
H330 |
P304+P340
P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)のデータは、区分2~区分外に該当するが、1.765 mg/Lで8/20の死亡例が見られていることを踏まえ、より有害性の高い区分を採用し、区分2とした。ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度(986 ppm、4.7 mg/L)の90%よりも低いため、(1)及び(2)はミストを含まない蒸気による吸入試験と考えられる。また、旧分類に使用した(2)のデータは、REACH登録情報において、ばく露濃度等の記載が不十分であることを踏まえ、信頼性スコア4(not assignable)とされているため、分類には使用しないこととした。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50値(4時間):>1.765 mg/L(370 ppm)(1.765 mg/Lで8/20、2.768 mg/Lで13/20、5.864 mg/Lで9/20の死亡例)(SIAP(2006)、AEGL(2008)) 【参考データ等】 (2)ラットのLC50値(4時間):0.0385 mg/L(8 ppm)(HSDB(2003)、REACH登録情報(Accessed Sept. 2018)) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分1とした。なお、細区分可能な情報は得られなかった。 【根拠データ】 (1)ヒトの皮膚に対して強い刺激性と腐食性を有するとの記述がある(HSDB(2003))。 (2)本物質の蒸気は皮膚の粘膜に対して強い刺激性を有するとの記述がある(HSDB(2003)、AEGL(2008))。 【参考データ等】 (3)EU CLPではSkin Corr. 1Aに分類されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)皮膚腐食性/刺激性で区分1である。 (2)ヒトの眼に対して強い刺激性と腐食性を有するとの記述がある(HSDB(2003))。 (3)本物質の蒸気は眼の粘膜に対して強い刺激性を有するとの記述がある(HSDB(2003)、AEGL(2008))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H370 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分1(呼吸器)に分類した。 【根拠データ】 (1)ヒトについて、本物質から発生した蒸気は概して眼と気道に強い刺激性と腐食性を示し、高濃度に、又は長くばく露された場合に、肺に重大な損傷の危険性があるとの記述がある(GESTIS(Accessed Sept. 2018))。 (2)ラットに本物質(蒸気と推定)を4時間吸入した試験において、濃度依存的な気道刺激と中枢神経系抑制症状がみられた。用量の記載はないが、LC50 >1.765 mg/Lとある(GESTIS(Accessed Sept. 2018))。 【参考データ】 (3)実験動物ではラットに40 mg/m3で4時間、マウスに25~52 mg/m3で2時間吸入暴露した結果、強い気道刺激性、運動障害、強直性痙攣が観察され、組織学的に肝臓と腎臓の変化と脳のうっ血、心臓の限局性出血が認められたとの報告があるが、被験物質の濃度分析が不十分で試験の信頼性は評価できないと指摘されている(GESTIS(Accessed Sept. 2018))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、歯) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 (2)のデータについて、記述不十分のため、用量と所見の厳密な対応づけはできないが、モルモットは最も感受性が高いとの記述から、30 mg/m3の14日ばく露群でも、上記の影響がみられたと推定でき、区分1(ガイダンス値換算濃度:0.0047 mg/L)の濃度範囲での影響と考えた。よって(1)のヒトでの知見、(2)の実験動物での知見に基づき、区分1(呼吸器、歯)とした。なお、新たな情報源の利用により、旧分類から分類結果及び区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ヒトにおいて、本物質の影響は硫酸及び塩酸のエアロゾルの影響と同様であり、低濃度でも2つの酸と同様、歯に影響(侵食、脱色)を及ぼす。また、粘膜、主に眼と上気道への刺激性も同様であるとの記述がある(GESTIS(Accessed Sept. 2018))。 (2)実験動物ではモルモット、又はサルに30 mg/m3を14日間、又は60 mg/m3を7日間吸入ばく露(6時間/日)した試験において、モルモットでは高率に死亡例が発現し、気管支攣縮、肺の損傷、内臓のうっ血がみられ、モルモットはばく露による影響の感受性が最も高い。サルでは死亡はなかったが、高濃度では肺に炎症を生じたと記載されてる(GESTIS(Accessed Sept. 2018))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
藻類(ムレミカズキモ)72時間EC50(生長速度, pH5.3)= 0.195 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50(pH5.3) = 0.195 mg/L(ともにOECD SIDS: 2006)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく、急性毒性区分1であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
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