GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 3825-26-1
名称 ペンタデカフルオロオクタン酸アンモニウム
物質ID H30-C-029-MHLW
分類実施年度 平成30年度
分類実施者 厚生労働省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成26年度   平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) -
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3 エアゾール -
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4 支燃性/酸化性ガス -
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5 高圧ガス -
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6 引火性液体 -
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- - -
7 可燃性固体 -
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- - -
8 自己反応性化学品 -
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9 自然発火性液体 -
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- - -
10 自然発火性固体 -
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11 自己発熱性化学品 -
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12 水反応可燃性化学品 -
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- - -
13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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- - -
15 有機過酸化物 -
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16 金属腐食性物質 -
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- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
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- - -
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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- - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 -
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- - -
4 呼吸器感作性 -
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- - -
4 皮膚感作性 -
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- - -
5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 -
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- - -
7 生殖毒性 区分1A、追加区分:授乳に対するまたは授乳を介した影響


危険
H360
H362
P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、本物質(ペンタデカフルオロオクタン酸アンモニウム:APFO)の評価には、本物質に加えてペンタデカフルオロオクタン酸(PFOA)のデータが利用可能と考えられる。(2)、(3)のヒトのデータより妊娠期のPFOAばく露による低体重児出産の増加および閉経期の早期化に対する懸念が示されており、(5)の動物試験では本物質(及びPFOA)の発生毒性は十分に証明されていることから、区分1Aとした。また、(4)よりヒトの母乳中からPFOAが検出されていることから、授乳影響を追加した。なお、新たな情報源の利用により分類区分を変更した。

【根拠データ】
(1)本物質(APFO)はペンタデカフルオロオクタン酸(PFOA)のアンモニウム塩であり、生体内ではPFOAに解離して存在するため、本物質の生体内での運命、生体への影響はPFOA と等価であると考えられる(NITE初期リスク評価書(2005))。
(2)生殖影響に関する多くの疫学研究報告のうち、2件の研究報告に基づき血清PFOAレベルの増加が閉経開始の早期化を生じることを示すある程度の証拠が得られると考えられた(両者の間に相関を見い出せなかったとの報告も1例ある)。この他、血清PFOAレベルと生殖ホルモンや精子への影響との相関性を示唆する報告もあるが、利用可能なデータの間で一貫性がなく関連性の有無を決定できないとされた(draft ATSDR(2018))。
(3)発生影響に関する多くの疫学研究報告のうち、一般集団のばく露についての利用可能な研究報告から母親の血清PFOAレベルと子供の誕生時体重との間に逆相関が示唆された。多くの研究ではこの相関はみられなかったが、これらのデータを系統的にレビューした複数の解析の結果、母親のPFOAレベルは胎児の成長低下と相関するという知見は十分な証拠があると結論された。誕生時体重の僅かな減少は母親の血清PFOAレベルの増加と相関性(血清PFOAレベルが 1 ng/mL 増加するごとに体重が <20 g 減少)を示した(draft ATSDR(2018))。
(4)PFOAを含む多種のペルフルオロアルキル化合物が日本、中国、韓国、米国など多数国の女性の母乳試料から検出されている(draft ATSDR(2018))。
(5)実験動物では主に妊娠マウスに本物質(APFO)を経口投与した多くの発生毒性試験の結果、胎児又は出生児に特徴的な発生・発達影響として、出生前死亡、新生児の体重及び死亡率の増加、神経発達毒性、さらに乳腺発達障害、開眼、膣開口、及び最初の性周期開始の遅れなどが報告されている。しかもこれらの影響は概して母動物に顕著な毒性がない状況で生じた(draft ATSDR(2018)、NICNAS IMAP(Accessed Oct. 2018))。

【参考データ等】
(6)日本産業衛生学会は、PFOAの生殖毒性について多数のヒトの疫学報告がある、また動物では発達毒性に関する多くの報告があるとして、生殖毒性物質第1群に分類した(産衛学会生殖毒性分類の提案理由書(2014))。
(7)EU CLPでは、本物質(APFO)、PFOAともにRepr. 1B & Lact. に分類されている。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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10 吸引性呼吸器有害性 -
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環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) -
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11 水生環境有害性(長期間) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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