政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 29082-74-4
名称 オクタクロロスチレン
物質ID R01-A-024
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - 酸素及びフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: > 3,710 mg/kg (HSDB (Access on September 2019)、経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) ラットの12ヵ月長期毒性試験において、本物質による腫瘍発生の有意な増加は認められていない (経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))。
7 生殖毒性 -
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
本物質のヒトでの単回ばく露の報告はない。実験動物では (1) の情報があるが、標的臓器の特定には不十分であると判断して、分類根拠としなかった。他に情報がないため、分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 雄ラットに本物質0、1,300、1,690、2,190、2,850、3,710 mg/kg を単回強制経口投与した試験において、1,690 mg/kg (区分2相当) 以上で、肝重量増加、肝臓ミクロゾームのアニリンヒドロキシラーゼ及びアミノピリンデメチラーゼ活性の増加、血中コレステロール及び尿酸濃度の増加が認められた。また、甲状腺に軽度の組織学的変化が認められた。更に、2,850 mg/kg (区分2超) 以上で自発運動低下、振戦がみられたが、3,710 mg/kg 群でも死亡例はなかった (HSDB (Access on September 2019)、経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(肝臓、腎臓、甲状腺)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、ラットへの経口投与により区分1の範囲で肝臓、腎臓、甲状腺への影響がみられていることから、区分1 (肝臓、腎臓、甲状腺) とした。

【根拠データ】
(1) ラットに0.5~500 ppmを28日間混餌投与した結果、0.5 ppm (0.043 mg/kg/day (ガイダンス値換算: 0.01 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雌、5 ppm (0.37 mg/kg/day (ガイダンス値換算: 0.1 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄で肝細胞腫大、肝細胞の核大小不同等がみられた (経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))。
(2) ラットに0.5~500 ppmを90日間混餌投与した結果、0.05 ppm (0.0036 mg/kg/day (ガイダンス値換算: 0.001 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄で赤芽球系細胞の減少、50 ppm (4 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄で赤血球数、ヘモグロビン量の減少による貧血、雌で骨髄球系細胞数/赤芽球系細胞数 (M/E) 比の増加、赤芽球系細胞の成熟遅延がみられた (経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))。
(3) ラットに0.005~50 ppm (雄: 0.0003~3.1 mg/kg/day; 雌: 0.0004~4.4 mg/kg/day、区分1の範囲) を12ヵ月間混餌投与した結果、0.5 ppm (区分1の範囲) で肝細胞における軽度の核の大小不同、空胞変性及びすり硝子状細胞質、軽微な甲状腺の濾胞の萎縮、コロイドの染色性の低下、濾胞上皮の高円柱化、腎臓におけるび漫性の糸球体の癒着、基底膜の肥厚、5.0 ppm (区分1の範囲) 以上で 肝細胞の中等度から重度の空胞変性、甲状腺濾胞上皮の空胞変性、乳頭状増殖、近位尿細管の拡張、尿細管上皮に好酸性小体の蓄積を伴う変性、顆粒状円柱、50 ppm (区分1の範囲) で甲状腺濾胞上皮の空胞変性、乳頭状増殖等がみられた (経済産業省内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書 (Access on September 2019))。
10 誤えん有害性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.0058(環境庁生態影響試験, 2000)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.00091 mg/L(環境庁生態影響試験, 2000)であることから、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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