項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 100-47-0 |
名称 | ベンゾニトリル |
物質ID | R01-B-011 |
分類実施年度 | 令和元年度(2019年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成30年度 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | ※ |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 |
P370+P378
P210 P280 P403 P501 |
引火点75℃ (closed cup) (ICSC (1999)) に基づいて区分4とした。 |
7 | 可燃性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | ※ |
- |
- | - | 発火点が550℃ (ICSC (1999)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | ※ |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | ※ |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | ※ |
- |
- | - | 分子内に酸素、塩素及びフッ素を含まない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
14 | 酸化性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
15 | 有機過酸化物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | ※ |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | ※ |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1)~(4) より、区分4とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:700 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) (2) ラットのLD50:720 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) (3) ラットのLD50:1,300 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) (4) ラットのLD50:1,500 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 |
P302+P352
P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分4とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:1,200 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) (2) ウサギのLD50:1,250 mg/kg (HSDB (Access on May 2019)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 |
危険 |
H331 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分3とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (1,000 ppm、4.3 mg/L) の90%より高いため、ミストが混在するものとして、mg/Lを単位とする基準値を適用した。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (8時間):950 ppm (4 mg/L) (4時間換算値 1,900 ppm (8 mg/L)) (HSDB (Access on May 2019)) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 本物質はウサギに対して軽度の眼刺激性を示すが、皮膚刺激性は示さない (HSDB (Access on May 2019))。 (2) 皮膚刺激性試験 (24時間閉塞適用) において中等度の刺激性を示すと報告されている (HSDB (Access on May 2019))。 (3) ウサギを用いたドレイズ法による皮膚刺激性試験で軽度の刺激性と判定され、GHS区分には該当しないと結論されている (REACH登録情報 (Accesse on June 2019))。 【参考データ等】 (4) 事故により本物質にばく露された結果、広範な発赤と水疱を生じたとの報告がある (HSDB (Access on May 2019)) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) FDA Fed.Reg.に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験において結膜の軽度の刺激を示したが、7日後、全て消失した。24/48/72時間後の角膜混濁、虹彩、結膜発赤、結膜浮腫の平均スコアはそれぞれ0、0、0.8、0.1であった (REACH登録情報 (Accesse on June 2019))。 【参考データ等】 (2) 本物質は白色ウサギに対して軽度の眼刺激性を示すが、皮膚刺激性は示さない (HSDB (Access on May 2019))。 |
4 | 呼吸器感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1) 2%ベンゾニトリル/ワセリンを用いたヒトの48時間閉塞パッチテストで、感作性の反応を示さない (HSDB (Access on May 2019))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2) より証拠の重み付けに基づき、ガイダンスにおける分類できないに相当し、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) in vivoではマウス末梢血赤血球の小核試験で陰性である (NTP DB (Access on May 2019)、BG Chemie (2000))。 (2) in vitroでは細菌の復帰突然変異試験及びマウスリンフォーマ試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (NITE安全性試験 (Access on May 2019)、NTP DB (Access on May 2019)、BG Chemie (2000))。 |
6 | 発がん性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、呼吸器) |
危険 |
H370 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) のヒトのばく露例と (2)、(3) の実験動物の試験で中枢神経系への影響が、(3) の吸入試験で区分1相当の用量で呼吸器への影響がみられていることから、区分1 (中枢神経系、呼吸器) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 事故により本物質の液体を頭部と衣服に浴びた労働者 (1名) が重度の呼吸困難、強直性痙攣及び75分間の意識喪失を生じたが、その後、回復した (BG Chemie (2000)、HSDB (Access on May 2019))。 (2) ラットとマウスの単回経口投与試験において、努力呼吸、嗜眠、振戦、痙攣、麻痺、筋弛緩、反射不全が認められた。影響がみられた最小用量の記載はないが、LD50値付近でみられたとすると、ラットでは690~1,500 mg/kg、マウスでは1,080~1,242 mg/kg付近であり、区分2に相当する (BG Chemie (2000))。 (3) ラットとマウスの単回吸入ばく露試験で、努力呼吸、協調運動失調、虚脱、鎮静、昏睡がみられた。剖検の顕微鏡所見では、肺にラットでは泡沫マクロファージの蓄積を伴う巣状のリンパ系組織過形成、マウスではうっ血と浮腫が認められた。ばく露濃度の4時間換算値はラットで3.8 mg/L、マウスで2.7 mg/Lであり、区分1に相当する (BG Chemie (2000)、HSDB (Access on May 2019))。 (4) 本物質の蒸気は眼、鼻、喉を刺激するとの記載がある (HSDB (Access on May 2019))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(中枢神経系) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
【分類根拠】 (1) より、ラットへの経口投与で区分2の範囲でコリンエステラーゼ活性低値と神経症状がみられていることから、区分2 (中枢神経系) とした。なお、旧分類で根拠情報として使用されたIUCLID及びRTECSのデータが確認できなかったこと及び新しい情報源を用いて分類を見直したことにより、標的臓器を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットに4~100 mg/kgを28日間経口投与した結果、100 mg/kg (90日換算: 31 mg/kg、区分2の範囲) でコリンエステラーゼ活性の低値、身づくろいの増加及び落ち着きのなさ等がみられた (NITE安全性試験 (Access on May 2019))。 【参考データ等】 (2) ラットに本物質の蒸気0.07 mg/L (ガイダンス値換算: 0.07 mg/L、区分1の範囲) を4~5ヵ月間 (4時間/日、5日/週) 吸入ばく露した結果、中枢神経系、肝機能、血液生化学的パラメータへの影響、組織の酸化プロセスに伴う変化がみられたとの報告がある (HSDB (Access on May 2019)) が、この試験データと同じものと考えられる試験結果についてBG Chemieでは肝臓、腎臓及び心臓における白血球数、馬尿酸排泄及びチトクロームオキシダーゼ活性が増加したと記載されているが、報告内容が不十分であり、本物質の全身毒性の評価としては不適切であると言及されている (BG Chemie (2000))。 |
10 | 誤えん有害性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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