項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 105-39-5 |
名称 | クロロ酢酸エチル |
物質ID | R01-B-015 |
分類実施年度 | 令和元年度(2019年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成30年度 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | ※ |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 |
P303+P361+P353
P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点53℃ (closed cup) (ICSC (2001)) に基づいて区分3とした。なお、UNRTDGにおいて、UN 1181、クラス6.1、副次3、PGⅡに分類されている。 |
7 | 可燃性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | ※ |
- |
- | - | 発火点が452℃ (ICSC (2001)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | ※ |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | ※ |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | ※ |
- |
- | - | フッ素を含まず、酸素及び塩素を含む有機化合物であるが、この酸素と塩素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
14 | 酸化性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
15 | 有機過酸化物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | ※ |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | ※ |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 |
P301+P310
P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分3とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:180 mg/kg (BUA 263 (2007)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 |
危険 |
H310 |
P302+P352
P361+P364 P262 P264 P270 P280 P310 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) よりラットが区分2、(2)~(4) よりウサギが区分3に相当することから、安全側の区分2とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:161 mg/kg (BUA 263 (2007)) (2) ウサギのLD50:230 mg/kg (BUA 151 (1993)、HSDB (Access on June 2019)) (3) ウサギのLD50:335 mg/kg (BUA 151 (1993)) (4) ウサギのLD50:230~335 mg/kg (BUA 263 (2007)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHS定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 |
危険 |
H331 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分3とした。 LC50値が飽和蒸気濃度 (6408.4 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 なお、新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (4時間):3.81 mg/L (760.13 ppm) (GESTIS (Access on July 2019)) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より非可逆性の影響と判断されるため、区分1とした。なお、詳細な情報が得られたため区分を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 404に準拠し、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、24h、48h、72hの平均スコアは紅斑が3~3.67、浮腫が3.33であり、2/3例の紅斑は21日間で完全には回復しなかった (REACH登録情報 (Access on July 2019))。 【参考データ等】 (2) ヒトの事例として労働者が手の裏と前腕に本物質の1.5M溶液 (M /エタノール) にばく露された事例で皮膚の発赤と水疱が1時間で生じ、病変は10日以内に治癒したが、小さな痕跡が残った (GESTIS (Access on June 2019))。 (3) ウサギに本物質を4時間半閉塞適用した用いた皮膚刺激性試験で14日後まで軽度から重度の紅斑、7日後までごく僅かから重度の浮腫が観察された。反応は可逆性とみられ刺激物と判定された (BUA 151 (1993))。 (4) 本物質は経口摂取、吸入、皮膚吸収により毒性を示し、強い刺激性、催涙作用を持つ (NTP DB (Access on June 2019))。 EU-CLP分類でSkin Irrit. 2 (H315) に分類されている (EU CLP分類(Access on August 2019))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1) より皮膚腐食性物質 (区分1) と判断されるため、区分1とした。なお、新たな情報が得られたため区分を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 404に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で、24h、48h、72hの平均スコアは紅斑が3~3.67、浮腫が3.33であり、2/3例の紅斑は21日間で完全には回復しなかったため、皮膚腐食性 (区分1) とされている (REACH登録情報 (Access on July 2019))。 【参考データ等】 (2) ウサギを用いた眼刺激性試験で強度刺激物 (Strong irritant) と判定されている (BUA 151 (1993))。 (3) ヒトに対して強度刺激物との記載がある (HSDB (Access on June 2019))。 |
4 | 呼吸器感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1とした。 【根拠データ】 (1) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) で強い感作性 (Strongly sensitized) を示したと記載されている (BUA 151 (1993))。 (2) OECD TG 406に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験において 5/20例が感作された (陽性率25%) と記載されている (BUA 151 (1993)、REACH登録情報 (Access on July 2019))。 【参考データ等】 (3) ヒトのパッチテストで本物質への陽性反応が報告されたいる (GESTIS (Access on June 2019))。 (4) 本物質を用いたモルモットを用いた皮膚感作性試験においてクロロ酢酸メチルエステルに対する交差反応性が報告されている (GESTIS (Access on June 2019))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性の報告がある (NTP DB (Access on June 2019))。 |
6 | 発がん性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 国際機関による既存分類もなく、データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1) マウスの本物質皮下投与では催腫瘍性は示されなかった (NTP DB (Access on June 2019))。 (2) A系マウスの本物質腹腔内投与では肺腫瘍誘発の不確かな結果が得られた (NTP DB (Access on June 2019))。 |
7 | 生殖毒性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H370
H336 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
【分類根拠】 (1)、(2) より呼吸器と中枢神経系への影響がみられていることから、区分1 (呼吸器)、区分3 (麻酔作用) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 本物質の吸入ばく露による主要な結果として、重篤な肺の損傷のリスクが考えられる。また、麻酔作用も重要な影響である。(GESTIS (Access on June 2019))。 (2) ラットの4時間単回吸入ばく露試験において、本物質のエアロゾル0.83~7.5 mL/m3 (密度1.15 g/cm3より換算値: 0.95~8.63 g/m3 =0.95~8.63 mg/L) で、呼吸数増加、不規則呼吸、あえぎ、振戦、平衡失調、運動失調、昏睡、痛覚脱失、反射減弱が認められた (REACH登録情報 (Access on September 2019))。 【参考データ等】 (3) ヒトあるいは実験動物のいずれでみられた影響であるかの記載はないが、眠気、めまい、反射減弱、呼吸障害などの顕著な全身影響が、少量のばく露においても認められたとの記載がある (GESTIS (Access on June 2019))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
10 | 誤えん有害性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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- | - | - |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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