項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 10025-78-2 |
名称 | トリクロロシラン |
物質ID | R01-B-030 |
分類実施年度 | 令和元年度(2019年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | ※ |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | ※ |
- |
- | - | 引火点-25℃ (closed cup)、沸点32℃ (ホンメル (1991)) に基づいて、区分1とした。 |
7 | 可燃性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | ※ |
- |
- | - | 発火点が182℃ (HSDB (Access on July 2019)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | ※ |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分1 |
危険 |
H260 |
P302+P335+P334
P231+P232 P370+P378 P402+P404 P223 P280 P501 |
半金属のSiを含む化合物で、UNRTDGにおいてUN 1295、クラス4.3、副次3及び8、容器等級Ⅰに分類されており、区分1とした。 |
13 | 酸化性液体 | ※ |
- |
- | - | ハロゲン元素 (塩素) を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
15 | 有機過酸化物 | ※ |
- |
- | - | 無機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | ※ |
- |
- | - | 低沸点の液体に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | ※ |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分4とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:1,030 mg/kg (SIDS (2013)、HSDB (Access on July 2019)) |
1 | 急性毒性(経皮) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 |
危険 |
H331 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分3とした。 なお、ばく露濃度が飽和蒸気濃度 (781,114.3 ppm) の90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 また、旧分類が分類根拠としたRTECSはList3の情報源であり、マウスの知見であることから、今回使用しなかったため、分類結果が変更となった。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (1時間): 2,767 ppm (4時間換算値: 1,383.5 ppm) (HSDB (Access on July 2019)) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分1とした。なお、影響は本物質の加水分解生成物である塩酸 (CAS番号 7647-01-0) の腐食性によるものと考えられる。 【根拠データ】 (1) 本物質の液体へのばく露はヒトの皮膚及び眼に激しい火傷をを引き起こす (HSDB (Access on July 2019))。 【参考データ等】 (2) EU-CLP分類でSkin Corr. 1B (H314) に分類されている (EU CLP分類 (Access on May 2019))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1とした。 【根拠データ】 (1) 本物質の液体へのばく露はヒトの皮膚及び眼に激しい火傷をを引き起こす (HSDB (Access on July 2019))。 (2) 本物質は皮膚腐食性 (区分1) に区分されている。 |
4 | 呼吸器感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 in vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1) 本物質のin vivoデータはない。 (2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIAP (2013))。 |
6 | 発がん性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H370 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3) より、区分1 (呼吸器) とした。 【根拠データ】 (1) 本物質は呼吸器系に強い刺激性を示すとの記載がある (HSDB (Access on July 2019))。 (2) 本物質を含むクロロシランは水と反応して速やかに塩酸 (CAS番号 7647-01-0) を生成するため、本物質の毒性影響は生体内で生じた塩酸のばく露による気道と眼に対する影響であることが予測される。塩酸は皮膚、眼、気道に腐食性と刺激性を示す (SIAP (2013))。 (3) ラット及びマウスでは、塩酸のエアロゾルの吸入ばく露により、区分1付近の濃度で、肺胞気腫、無気肺、肺水腫による呼吸不全で死亡がみられた (SIDS (2005))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 (1) より、本物質へのばく露により、加水分解生成物である塩酸 (CAS番号 7647-01-0) とシラントリオール (CAS番号 2445-53-6) による影響が生じると考えられ、(2)、(3) より、ヒト及び実験動物において塩酸の腐食性または刺激性によるものと考えられる呼吸器等への影響がみられていることから、区分1 (呼吸器) とした。新たな情報を加えて検討を行い、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 本物質を含むクロロシランは水と反応して速やかに塩酸とシラントリオールを生成すると予測される (SIAP (2013))。 (2) 吸入により呼吸器に重度の刺激性を生じる (HSDB (Access on July 2019))。 (3) ラットに本物質を9日間 (6時間/日、5日間/週) 吸入ばく露した結果、25 ppm (ガイダンス値換算: 0.014 mg/L、区分1の範囲) で気道刺激、体重減少及び肺重量増加、50 ppm (ガイダンス値換算: 0.028 mg/L、区分1の範囲) で間質性肺炎、肺胞性組織球増多症がみられ、100 ppm (ガイダンス値換算: 0.055 mg/L、区分1の範囲) で75%が死亡した (HSDB (Access on July 2019))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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