項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 10031-43-3 |
名称 | 硝酸銅(II)・三水和物 |
物質ID | R01-B-040 |
分類実施年度 | 令和元年度(2019年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団 (N-O) を含むが、データがなく分類できない。 |
2 | 可燃性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | ※ |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | ※ |
- |
- | - | 不燃性 (Merck (15th, 2013)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団 (N-O) を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | ※ |
- |
- | - | 不燃性 (Merck (15th, 2013)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | ※ |
- |
- | - | 不燃性 (Merck (15th, 2013)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | ※ |
- |
- | - | 金属 (Cu) を含むが、水に可溶 (Merck (15th, 2013)) という情報より水と激しく反応することはないと考えられ、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
14 | 酸化性固体 | ※ |
- |
- | - | ハロゲン元素を含まず、酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。なお、UNRTDGにおいて、UN 1477、クラス5.1、PGⅡ及びⅢに分類されている。 |
15 | 有機過酸化物 | ※ |
- |
- | - | 無機化合物であり、区分に該当しない。なお、ガイダンスでは分類対象外に相当する。 |
16 | 金属腐食性化学品 | ※ |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | ※ |
- |
- | - | 湿性や希釈等により鈍性化がなされていないため、区分に該当しない。なお、無水物である硝酸銅(II) (CAS番号 3251-23-8) は、UN 1477、クラス5.1に分類されており、優先評価項目である爆発物には該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分4とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50:940 mg/kg (EHC 200 (1998)) |
1 | 急性毒性(経皮) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分1とした。なお、新たなデータが得られたことにより区分を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 431に準拠し、人工皮膚モデルを用いたin vitro皮膚腐食性試験において3分、60分、240分ばく露後、細胞生存率はそれぞれ53.4%、19.9%、18.2%であった (REACH登録情報 (Access on August 2019))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1) より、皮膚腐食性区分1に分類されているため区分1とした。なお、新たなデータが得られたことにより区分を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 431に準拠し、人工皮膚モデルを用いたin vitro皮膚腐食性試験において3分、60分、240分ばく露後、細胞生存率はそれぞれ53.4%、19.9%、18.2%であった (REACH登録情報 (Access on August 2019))。 |
4 | 呼吸器感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。なお、新たなデータが得られたことから区分を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 406 (マキシマイゼーション法、皮内感作:0.005%、貼付感作:50%、惹起:2.5%及び1.25%) に準拠したモルモット皮膚感作性試験で試験群、対照群共に同程度の反応が認められ、感作性は陰性と結論されている (REACH登録情報 (Access on August、2019))。 【参考データ等】 (2) 日本産業衛生学会は銅及び銅化合物を皮膚感作物質第2群に分類している (産衛学会許容濃度の勧告等 (2018))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1) in vitroでは、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陽性の報告がある (EHC 200 (1998))。 |
6 | 発がん性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1) 銅化合物の発がん性に関して評価に利用可能な疫学報告はない (DFGOT vol.22 (2006))。 (2) 実験動物を用いた発がん性関連試験において、銅及び無機銅化合物が発がん性を示すとの証拠はないが、いずれの報告も試験期間が短い、使用動物数が少ない、病理組織学的検査の範囲が狭い、記述が不十分などの理由により結論を導くことが可能な試験報告はないとされている (EHC 200 (1998)、DFGOT vol.22 (2006))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 本物質の生殖毒性に関するデータはない。 (1)、(2) より、本物質は水溶性であり、水溶性の硫酸銅五水和物 (CAS番号 7758-99-8) のデータを基に区分2とした。なお、水溶性銅化合物の情報を加えて分類を見直し、区分を変更した。 【根拠データ】 (1) 本物質は銅の水溶性塩 (硝酸銅三水和物) であり、水溶性である。 (2) 硫酸銅五水和物 (CAS番号 7758-99-8、対水溶解度: 3.2x104 mg/L (20℃)) (HSDB (Access on August 2019)) を2系統のマウスに混餌投与した発生毒性試験において、母動物毒性に関する記載がないものの、母動物毒性が生じる可能性が高い用量で奇形を含む発生影響がみられている (DFGOT vol.22 (2006)、EHC 200 (1998))。 【参考データ等】 (3) 硫酸銅(II)・無水物 (CAS番号 7758-98-7) のGHS分類は (2) の五水和物のデータを用いて区分2としている。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、血液系、肝臓、腎臓)、区分3(気道刺激性) |
危険 警告 |
H370
H335 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
【分類根拠】 本物質自体のヒト及び実験動物での単回ばく露に関する報告はないが、(1)~(4) の情報に基づき、区分1 (神経系、血液系、肝臓、腎臓)、区分3 (気道刺激性) とした。 【根拠データ】 (1) 本物質の無水物である硝酸銅(II) (CAS番号 3251-23-8) は、ヒトで吸入ばく露により、喉と肺を刺激するとの記載がある (HSDB (Access on August 2019))。 (2) 本物質と同様に水溶性銅化合物である硫酸銅(II)・無水物 (CAS番号 7758-98-7) は、ヒトにおいて自殺企図又は誤飲などによる単回経口摂取により、神経系 (せん妄、昏睡)、血液系 (血管内溶血)、肝臓 (黄疸、小葉中心性壊死、胆汁うっ滞)、腎臓 (乏尿、無尿、腎糸球体うっ血、尿細管細胞剥離) への影響が報告されている (ATSDR (2004)、HSDB (Access on August 2019))。 (3) 実験動物では、水溶性銅化合物の単回経口摂取による急性毒性症状は流涎、嘔吐、下痢、胃出血、心拍数増加、血圧低下、溶血性貧血、痙攣、麻痺などであるとの報告がある (EHC 200 (1998))。これらの影響がみられた用量の詳細な記載はないが、LD50値付近で認められたとすると、ラットにおける本物質のLD50値が940 mg/kgと報告されていることから区分2に相当する。 (4) 硫酸銅(II) のエアロゾルをハムスターに単回吸入ばく露した試験で気道刺激性 (気道での繊毛運動の低下) が認められたとの報告がある (ATSDR (2004))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 本物質自体の反復投与試験データは得られていないが、(1) の硫酸銅 (II)・無水物 (CAS番号 7758-98-7) の情報に基づき、区分1 (呼吸器) とした。硫酸銅 (II)・無水物のデータを用いて分類を行い、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 消石灰を用いて中和した1~2.5%の硫酸銅を含んだ防黴剤を噴霧するワイン園の作業者に、「ブドウ園噴霧者の肺」と呼ばれる職業病 (珪肺症と類似した所見)、肺胞洗浄液及び生検によってみられる共通の所見としてマクロファージの肺胞内剥離、銅封入体を含んだ組織球性及び非乾酪性肉芽腫、線維硝子結節の形をとった修復性病変を含んでいた (ATSDR (2004))。 【参考データ等】 (2) 硫酸銅 (II) を用いたラットの92日間混餌投与試験において、2,000 ppm (34 mg Cu/kg/day: 硝酸銅として129.4 mg/kg/day) 以上で前胃の境界縁過形成・角化亢進、肝臓の炎症がみられた (EHC 200 (1998)、DFGOT vol. 22 (2006))。 |
10 | 誤えん有害性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
- |
- | - | - |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
- |
- | - | - |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - |
|