項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 10380-28-6 |
名称 | ビス(8-キノリノラト)銅 (別名:オキシン銅) |
物質ID | R01-B-065 |
分類実施年度 | 令和元年度(2019年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | ※ |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | ※ |
- |
- | - | 可燃性 ((ICSC (J) (2018)) という情報はあるがデータがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | ※ |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | ※ |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | ※ |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | ※ |
- |
- | - | 水溶解度が1.04 mg/L (20℃、農薬抄録 (2013)) というデータがあり水と激しく反応することはないと考えられるため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | ※ |
- |
- | - | GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
14 | 酸化性固体 | ※ |
- |
- | - | 塩素及びフッ素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (Cu) と結合しているが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | ※ |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | ※ |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | ※ |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分4とした。 なお、(1) はGLP試験として実施されたことから、採用した。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 雄: 585 mg/kg、雌: 500 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013)) 【参考データ等】 (2) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (EPA Peticide (2007)) (3) ラットのLD50: 雄: 4,700 mg/kg、雌: 3,900 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013)) |
1 | 急性毒性(経皮) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2) より、ウサギ及びラットにおいて、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1) ウサギのLD50: > 2,000 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)) (2) ラットのLD50: 雄: > 5,000 mg/kg、雌: > 5,000 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013)) 【参考データ等】 (3) ウサギのLD50: 2,000 mg/kg (EPA Peticide (2007)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1) より、区分を特定できないため、分類できない。新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。 なお、GLP試験結果の信頼性に重みをおいて採用した。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (粉じん、4時間) : 雄: > 0.94 mg/L、雌: > 0.94 mg/L (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013)) 【参考データ等】 (2) ラットのLC50 (粉じん、4時間) : 0.82 mg/L (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013)) (3) ラットのLC50 (ばく露時間不明) : 0.089±0.031 mg/L (EPA Peticide (2007)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) EPA OPPTS 870.2500 (OECD TG 404相当) に準拠し本物質 (99.7%) を適用したウサギを用いた皮膚刺激性試験で非刺激物と判定されている (EPA Pesticide (2007))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1) より、区分1とした。新しいデータが得られたことから区分を変更した。 【根拠データ】 (1) EPA OPPTS 870.2400 (OECD TG 405相当) に準拠し本物質 (98%) を適用したウサギを用いた眼刺激性試験で腐食性物質と判定されている (EPA Pesticide (2007))。 【参考データ等】 (2) 本物質 (41 mg) を適用したウサギを用いた眼刺激性試験で軽度刺激性と報告されている (農薬抄録 (2013)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 |
4 | 呼吸器感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) EPA OPPTS 870.2600 (OECD TG 406相当) に準拠し、本物質 (99.7%)を投与したモルモットを用いた皮膚感作性試験において皮膚感作性を示さない (EPA Pesticide (2007))。 (2) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、GLP、皮内感作:0.1%、貼付感作:20%、惹起:0.6%、1.3%、2.5%) において陰性であった (農薬抄録 (2013)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2) より、in vivo試験では陰性、in vitro試験では陰性又は弱陽性であったことから、ガイダンスにおける分類できないに相当し、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1) in vivoでは、マウスの染色体異常試験、マウス又はラットの小核試験で陰性の報告 (農薬抄録 (2013)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、EPA Pesticide (2007)) 及びラットの不定期DNA合成試験で陰性の報告がある (EPA Pesticide (2007))。 (2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性又は弱陽性の報告がある (農薬抄録 (2013)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 |
6 | 発がん性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1) の既存分類結果より、ガイダンスに従い分類できないとした。 【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでグループ3 (IARC Suppl.7 (1987)) に分類されている。 |
7 | 生殖毒性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 2件のラットを用いた混餌投与による2世代繁殖試験において、生殖影響はみられていない (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 (2) 雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物に一般状態の悪化による切迫屠殺等がみられる用量においても、胎児に影響はみられていない (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 (3) 雌ウサギの妊娠7~19日に強制経口投与した発生毒性試験、雌ウサギの妊娠6~18日に強制経口投与した発生毒性試験のいずれにおいても母動物、胎児に影響はみられていない (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H370 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 本物質のヒトでの単回ばく露に関する報告はない。実験動物では (1)、(2) のように、本物質の経口及び吸入ばく露により、各々消化管と呼吸器への影響がみられている。消化管への影響は刺激性に伴うものと考えられるため、分類根拠としなかった。したがって、区分1 (呼吸器) とした。新たな情報源の使用により旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットに本物質347~1,037 mg/kg (区分2相当) を単回経口投与した試験において、自発運動減少、横臥、伏臥、体温低下、流涙、鼻汁、眼瞼下垂、眼瞼閉鎖、立毛、下痢及び軟便が認められた。死亡例は雄では500 mg/kg、雌では417 mg/kg以上でみられ、剖検では死亡例に腺胃粘膜の局所的及び、び漫性赤色調変化が認められた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013))。 (2) 本物質の粉じんを用いたラットの4時間単回吸入ばく露試験において、0.94 mg/Lのばく露であえぎ呼吸、ラッセル音、鼻汁、振戦、角膜の異常が認められた。また、別のラットの4時間単回吸入ばく露試験において、眼刺激、呼吸困難、鼻汁、流涎が認められ、剖検では、0.95 mg/L以上で肺うっ血、1.21 mg/L以上で肺気腫及び胸水が認められた (いずれも食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013))。これらの影響のみられた濃度は区分1上限付近~区分2に相当する。 【参考データ等】 (3) 銅 (CAS番号 1317-38-0) に関しては、ヒトで多量の銅を含む飲料水等を摂取した場合に、消化器症状 (吐気、嘔吐、腹痛等) がみられるとの報告及び吸入ばく露により呼吸器への影響 (気道刺激性) を生じるとの報告がある (EHC 200 (1998)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (2004))。これらの情報に基づき、銅は2013年GHS分類において、区分1 (消化器)、区分3 (気道刺激性) と分類されている。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(4) より、実験動物への経口投与の結果、区分2の範囲で肝臓への影響がみられていることから、区分2 (肝臓) とした。消化管への影響については、本物質の刺激性に伴う影響と考えられることから標的臓器としなかった。新たな情報源を用いて検討を行い、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) イヌに1~50 mg/kg/dayを90日間強制経口投与した結果、5 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上で嘔吐、軟便、胃粘膜下織の出血、50 mg/kg/day (区分2の範囲) で十二指腸粘膜下織の充血がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 (2) イヌに1~25 mg/kg/dayを1年間カプセル経口投与した結果、5 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上で軟便、嘔吐、25 mg/kg/day (区分2の範囲) で下痢、体重増加抑制、ビリルビンの増加等がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 (3) ラットを用いた混餌投与による2年間発がん性試験の結果、2,000 ppm (雄/雌: 96/125 mg/kg/day、雄: 区分2の範囲、雌: 区分2超) で体重増加抑制と肝慢性炎症がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。 (4) イヌに10~3,000 ppmを2年間混餌投与した結果、1,000 ppm 以上 (雄/雌: 35/30 mg/kg/day、区分2の範囲) でα1グロブリン及びβグロブリンの増加等、3,000 ppm (雄/雌: 96/103 mg/kg/day、雄: 区分2の範囲、雌: 区分2超) で体重増加抑制及び摂餌量減少、ALT及びAST増加、リンパ節浮腫、リンパ節髄洞拡張、胃、小腸及び大腸粘膜下浮腫、膵臓浮腫、肺胞泡沫状マクロファージ、肝細胞壊死、間質性腎炎等がみられたとの報告があるが、この試験では高用量群(最終屠殺群:雌雄各3匹、中間屠殺群:雌雄各1匹)の最終屠殺群の雄で2例が切迫屠殺、雌では1例が死亡、1例が切迫屠殺されており、投与終了時の生存例は雌雄各1例であった (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2013))。 |
10 | 誤えん有害性 | ※ |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
魚類(ニジマス)96時間LC50 = 0.0089 mg/L(U.S. EPA: RED, 2007)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(28日でのBOD分解度=64%(既存化学物質安全性点検データ, 2002)だが、銅を含み、難分解性と判断されている(経済産業公報, 2002))、急性毒性区分1であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし |
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