政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 105779-78-0
名称 5-クロロ-N-{2-[4-(2-エトキシエチル)-2,3-ジメチルフェノキシ]エチル}-6-エチルピリミジン-4-アミン (別名:ピリミジフェン)
物質ID R01-B-073
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - フッ素を含まず、酸素及び塩素を含む有機化合物であるが、この酸素及び塩素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 雄: 148 mg/kg、雌: 115 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999))
(2) ラットのLD50: 115~148 mg/kg (農薬工業会「食品衛生研究」vol.48 No.11 (1998))
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: > 2,000 mg/kg (食品安全委員会 農薬評価書 (2013)、農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999))
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
【分類根拠】
(1) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間) : 雄: 0.069 mg/L、雌: 0.076 mg/L (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) ウサギを用いた皮膚刺激性試験において刺激性はみられなかった (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) 本物質 (0.5 g) をウサギに適用した皮膚刺激性試験で刺激性はみられなかった (農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2Bとした。

【根拠データ】
(1) ウサギを用いた眼刺激性試験において軽度の刺激性が認められた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) 本物質 (46 mg) をウサギの眼に適用した眼刺激性試験で一過性の結膜の炎症がみられたが、3日以内に回復した (農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999))。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) において中等度の感作性が認められた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。

【参考データ等】
(2) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) において感作性は認められなかった (農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、in vivo、in vitro試験を含む標準的組合せ試験でいずれも陰性であったことから、ガイダンスにおける分類できないに相当し、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウスを用いた小核試験で陰性の報告がある (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で陰性の報告がある (農薬工業会「日本農薬学会誌」第24巻第2号 (1999)、食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
国内外の分類機関による既存分類はない。利用可能なヒトを対象とした報告はない。(1)、(2) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) ラットに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験で、100 ppm投与群の雄で副腎の良性褐色細胞腫の有意な増加が認められた。雌では投与群においても副腎褐色細胞腫の発生頻度は少なく、対照群との差はみられなかった (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) マウスに本物質を86週間混餌投与した発がん性試験で、腫瘍性病変の発生頻度の増加は認められなかった (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌投与による2世代生殖毒性試験において、P及びF1親動物で体重増加抑制、摂餌量減少、肝重量増加、F1親動物で精子形成低下がみられたが生殖影響はみられていない。親動物毒性がみられると同じ用量でF1及びF2児動物に体重増加抑制、低体重、F1児動物に包皮分離遅延、膣開口遅延がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) 雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量で胎児に低体重、骨化遅延 (胸骨分節)、骨格変異 (第14肋骨) がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(3) 雌ウサギの妊娠6~19日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (切迫屠殺 (1/15~16例)、体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量で胎児に骨化遅延 (手根骨、中手骨、指節骨) がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。(1) の経口試験での症状からは標的臓器を特定できず、(2) の吸入試験での症状は致死量付近でみられたもので、いずれも分類根拠として適切でないと判断した。旧分類の結果はこれらの症状に基づいていたため、分類結果が変更となった。

【参考データ等】
(1) ラット及びマウスの単回経口投与試験において、行動不活発、緩徐呼吸が認められた。死亡例はラットでは35 mg/kg (雌雄) 以上、マウスでは204 mg/kg (雄) 又は120 mg/kg (雌) 以上でみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) ラットの単回吸入ばく露試験 (ばく露時間の記載はないが、4時間である) において、部分的閉眼、呼吸数減少、労作性呼吸、吸息時開口が認められた。死亡例は0.068 mg/L (雌雄) 以上でみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。

9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(血液系、腎臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1 (血液系、腎臓) とした。新たな情報源を用いて検討した結果、旧分類から分類結果を変更した。なお、肝臓については適応性の所見と考え標的臓器としなかった。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌投与による90日間反復投与毒性試験において、150 ppm (雄/雌: 8.74/9.43 mg/kg/day、区分1の範囲) の雌雄で体重増加抑制、ヘモグロビン量減少、雄で尿素窒素及びクレアチニン増加、腎臓重量増加、雌で赤血球数減少等がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(2) マウスを用いた混餌投与による90日間反復投与毒性試験において、100 ppm (雄/雌: 13.4/17.7 mg/kg/day、区分2の範囲) の雌で肝臓及び腎臓重量増加、300 ppm (雄/雌: 39.7/46.7 mg/kg/day、区分2の範囲) の雌雄で小葉中心性肝細胞肥大、雄で肝臓重量増加、雌でヘモグロビン量及び赤血球数減少、尿素窒素の増加等がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
(3) ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、100 ppm (雄/雌: 3.41/4.47 mg/kg/day、区分1の範囲) の雌で体重増加抑制、尿素窒素の増加、尿細管上皮褐色色素沈着の増加等がみられた (食品安全委員会 農薬評価書 (2013))。
10 誤えん有害性
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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