政府によるGHS分類結果

View this page in English



一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1678-91-7
名称 エチルシクロヘキサン
物質ID R01-B-085
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成22年度  
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点35℃ (closed cup) (NFPA (2010)) に基づいて区分3とした。引火点データの見直しにより、区分を変更した。
7 可燃性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - 発火点が238℃ (NFPA (2010)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) OECD TG 404に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で24/48/72hの平均スコアは全て0であった (REACH登録情報 (Access on October 2019))。

3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) OECD TG 405に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験において24/48/72hの角膜、虹彩、結膜発赤、結膜浮腫の平均スコアは全て0であった (REACH登録情報 (Access on October 2019))。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) OECD TG 406に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験において、皮膚反応は認められず、感作性陰性と判定された (REACH登録情報 (Access on October 2019))。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
In vivoデータがなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性の報告がある (SIAP (2014)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2019))。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より生殖影響はみられていないものの、スクリーニング試験であること、発生毒性に関するデータがないことから、データ不足のため分類できないとした。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた強制経口投与による簡易生殖毒性試験 (OECD TG 421) において、生殖影響はみられていない (SIAP (2014))。なお、児動物に対する影響については、最高用量である1,000 mg/kg/dayで体重低値傾向、生後4日生存率低値傾向がみられ、試験報告書では母動物の哺育状態に対する影響の可能性があり生殖影響、発生発達影響があるとしている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2019)) が、SIAP (2014) では有意差がないことから児動物への影響がみられていないとしている。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、ラットへの経口投与において区分2の範囲で腎臓への影響がみられているが、雄ラット特有のα2uグロブリン蓄積による所見と考えられることから、経口経路については区分に該当しないと判断した。他経路については情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた強制経口投与による28日間反復投与毒性試験において、200 mg/kg/day (90日換算: 62 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雌雄で腎臓重量増加、雄で腎臓の近位尿細管上皮の硝子滴増加、1,000 mg/kg/day (90日換算: 311 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で肝臓重量増加、小葉中心性肝細胞肥大、雄でγ-GT増加、腎臓の尿細管上皮の好酸性小体 (免疫染色でα2uグロブリン陽性) がみられた (SIAP (2014)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2019))。
(2) ラットを用いた強制経口投与による簡易生殖毒性試験 (OECD TG 421) において、1,000 mg/kg/day (90日換算: 311 mg/kg/day、区分2超) の雄で外尿道口周囲被毛汚染、腎臓の黄白色化、腎臓尿細管上皮の好酸性小体 (免疫染色でα2uグロブリン陽性) がみられた (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2019))。
10 誤えん有害性 区分1


危険
H304 P301+P310
P331
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 炭化水素である。
(2) 動粘性率が25℃で1.00 mm2/s (25℃での粘性率0.787 mPa・s (溶剤ハンドブック (2004)) と密度0.7879 g/cm3 (溶剤ハンドブック (2004) から算出) であることから、40℃の動粘度が20.5 mm2/s以下である。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
藻類(セレナストラム)72時間ErC50 = 0.63 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1998))、藻類(セレナストラム)の72時間NOECr = 0.22 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)であることから、区分2となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1998))、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.67 mg/L(環境省生態影響試験, 2006)であることから、区分1となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

GHS関連情報トップページに戻る