政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 75-63-8
名称 ブロモ(トリフルオロ)メタン
物質ID R01-B-093
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - 不燃性 (ホンメル (1991)) という情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。なお、UNRTDGではUN 1009、クラス2.2に分類されている。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - UNRTDGにおいて、UN 1009、クラス2.2に分類されており、副次危険性を含めてクラス5.1には分類されていないため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス 低圧液化ガス


警告
- - 臨界温度 66.8℃ (GESTIS (Access on Sep. 2019)) より、低圧液化ガスとした。
6 引火性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) ラットの吸入ばく露試験 (6時間): 50,000 ppm (4時間換算: 61,200 ppm) で死亡例なし (DFGOT vol.6 (1993))。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) のデータはあるが、分類に十分なデータはなく、分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 噴射された本物質あるいは液体への接触により、皮膚や眼に対する刺激あるいは冷却効果による傷害を与える可能性がある (GESTIS (Access on Spetember 2019))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) のデータはあるが、分類に十分なデータはなく、旧分類の根拠となったデータの詳細が確認できないことから、分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 噴射された本物質あるいは液体への接触により、皮膚や眼に対する刺激あるいは冷却効果による傷害を与える可能性がある (GESTIS (Access on Spetember 2019))。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
In vivoデータがなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性の報告がある (DFGOT vol.6 (1993))。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より発生影響はないと考えられるが、親動物の性機能及び生殖能に及ぼす影響についてはデータがないことからデータ不足のため分類できないとした。

【根拠データ】
(1) 雌ラットに最高濃度50,000 ppmまでの濃度で妊娠6~15日に吸入ばく露 (6時間/日) した発生毒性試験において、母動物、胎児とも影響がみられず、催奇形性はみられていない (DFGOT vol. 6 (1993))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(心血管系)、区分3(麻酔作用)



危険
警告
H370
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1)、(2) でヒトにおいて中枢神経系抑制及び心臓への影響が、(3)、(4) で実験動物において高濃度で中枢神経系抑制影響がみられていることから、区分1 (心血管系) 、区分3 (麻酔作用) とした。情報の再検討により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ボランティア4名に5%、6名に10%の本物質を最大20分間吸入ばく露した試験で、5%群4名中3名が中枢神経系への影響と考えられる軽度のふらふら感と脱力感 (relaxation) を、10%群の6名全員が混迷、不穏、めまいを訴え、報告者らはこれらの症状を麻酔作用の初期症状であると結論している。心電図検査の結果では、3名にT波の減弱又は平坦化が認められ、うち1名は二段脈と房室分離を示した (DFGOT vol.6 (1993))。
(2) ボランティアに10%及び15%の本物質を吸入ばく露した試験で、意識障害、知覚異常、作業能率低下が認められた。また、最高濃度 (16.9%) で、房室分離と心室性期外収縮が認められた (ACGIH (7th, 2001))。
(3) サルに20%及び25%の本物質を吸入ばく露した試験で、オペラント反応の低下が認められた (ACGIH (7th, 2001))。
(4) マウスに本物質800,000 ppm (15~20%の酸素添加) を2時間吸入ばく露した試験 (4時間換算値: 565,700 ppm、区分2超) で、活動性低下、呼吸困難、不穏、嗜眠、軽度の振戦、平衡及び体位保持の障害がみられたが、死亡例はなかった (DFGOT vol.6 (1993))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、実験動物への吸入ばく露の結果、区分2のガイダンス値を超える濃度でも毒性影響はみられていないことから、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) イヌ、ラットに平均23,000 ppm (区分2超) を18週間吸入ばく露した結果、毒性症状はみられなかった (ACGIH (7th, 2001))。
(2) ラット、モルモット、イヌ、ネコに20%の濃度で4週 (3.5時間/日、5日間/週) (ガイダンス値換算: 2,590 ppm、区分2超) 吸入ばく露した結果、血液、尿パラメータに変化はなく、ラットとモルモットの気道で刺激性変化 (粘液分泌の増加) がみられたほかは、病理組織学的変化もみられなかった (DFGOT vol.6 (1993))。
10 誤えん有害性
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- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 区分1


警告
H420 P502 モントリオール議定書の附属書に列記された物質であるため


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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