政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 7727-18-6
名称 オキシ三塩化バナジウム
物質ID R01-B-095
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成22年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体
-
-
- - 不燃性 (GESTIS (Access on October 2019)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - 不燃性 (GESTIS (Access on October 2019)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 不燃性 (GESTIS (Access on October 2019)) との情報より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属 (V) を含み、水と激しく反応する (GESTIS (Access on October 2019)) という情報や、湿気により、バナジン酸及び塩酸に加水分解する (環境省リスク評価第11巻 (2013)) という情報があるが、生成物に可燃性ガスが含まれないため、ガイダンスの区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - 酸素を含まず、ハロゲン元素 (Cl) を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。
14 酸化性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 無機化合物であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1) より、区分3とした。
新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 140 mg/kg (環境省リスク評価第11巻 (2013)、HSDB (Access on October 2019))
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 本物質は湿気により、バナジン酸及び塩酸 (CAS番号 7647-01-0) へ加水分解するとの記載がある (環境省リスク評価第11巻 (2013))。塩酸は気道に腐食性と刺激性を示す (SIDS (2005))。
(2) 本物質の物理化学的性質(塩酸の生成)および産業上の証拠の重みから腐食性物質と考えられる (REACH登録情報 (Access on December 2019)).  
(3) 「労働基準法施行規則の規定に基づき労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物 (合金を含む。) 並びに労働大臣が定める疾病を定める件」 (平成8年労働省告示第33号) において、バナジウム及びその化合物について労働大臣 (現厚生労働大臣) が定める疾病として、皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害が記載されている。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 本物質は湿気により、バナジン酸及び塩酸 (CAS番号 7647-01-0) へ加水分解するとの記載がある (環境省リスク評価第11巻 (2013))。塩酸は気道に腐食性と刺激性を示す (SIDS (2005))。
(2) 本物質の物理化学的性質(塩酸の生成)および産業上の証拠の重みから腐食性物質と考えられる (REACH登録情報(Access on December 2019)). 
(3) 「労働基準法施行規則の規定に基づき労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物 (合金を含む。) 並びに労働大臣が定める疾病を定める件」 (平成8年労働省告示第33号) において、バナジウム及びその化合物について労働大臣 (現厚生労働大臣) が定める疾病として、皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害が記載されている。

【参考データ等】
(4) バナジウム化合物は結膜や気道に対して刺激性を示す (HSDB (Access on October 2019))。


4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 人工股関節を施した患者66人のうち7人が本物質の2%及び5%軟膏を適用したepicutaneous testで陽性反応を示した。本物質の5%軟膏では他の患者17人に刺激性反応がみられた (DFGOT vol.29 (2009))。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
In vivoデータがなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性の報告がある (DFGOT vol.29 (2009))。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より区分1 (呼吸器) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質は湿気により、バナジン酸及び塩酸 (CAS番号 7647-01-0) へ加水分解するとの記載がある (環境省リスク評価第11巻 (2013))。塩酸は気道に腐食性と刺激性を示し、呼吸器への影響が報告されている (SIDS (2005))。
(2) バナジウム化合物の主な作用は結膜と気道に対する刺激性であるとの記載がある (HSDB (Access on October 2019))。
(3) 「労働基準法施行規則の規定に基づき労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物 (合金を含む。) 並びに労働大臣が定める疾病を定める件」 (平成8年労働省告示第33号) において、バナジウム及びその化合物について労働大臣 (現厚生労働大臣) が定める疾病として、皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害が記載されている。

9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1) より、区分1 (呼吸器) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 「労働基準法施行規則の規定に基づき労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物 (合金を含む。) 並びに労働大臣が定める疾病を定める件」 (平成8年労働省告示第33号) において、バナジウム及びその化合物について労働大臣 (現厚生労働大臣) が定める疾病として、皮膚障害、前眼部障害又は気道・肺障害が記載されている。
10 誤えん有害性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
-
- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
-
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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-
- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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