政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 101-61-1
名称 4,4'-メチレンビス(N,N-ジメチルアニリン)
物質ID R01-B-096
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - 可燃性 (GESTIS (Access on September 2019)) との情報があるが、データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - 塩素、フッ素及び酸素を含まない有機化合物であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) マウスのLD50: 3,160 mg/kg (DFGOT vol.1 (1991)、HSDB (Access on October 2019))

【参考データ等】
(2) ラットのLDLo: 500 mg/kg (DFGOT vol.1 (1990))
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 本物質は眼、皮膚、粘膜への刺激性を示す可能性があるが、ヒトや動物での実証データはない (GESTIS (Access on October 2019))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 本物質は眼、皮膚、粘膜への刺激性を示す可能性があるが、ヒトや動物での実証データはない (GESTIS (Access on October 2019))。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
In vivoデータがなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及びマウスリンフォーマ試験で陽性、染色体異常試験で陰性の報告がある (DFGOT vol.1 (1991)、NTP DB (Access on October 2019))。
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より区分1Bとした。ガイダンスの改訂及び実験動物の結果を考慮し、分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、NTPでR (NTP RoC (14th, 2016)) に、EPAでB2 (IRIS (1989))、EU CLPでCarc.1B (EU CLP分類 (Access on October 2019)) に分類されている。また、IARCでは本物質 (Michael’s base) は実験動物において発がん性の十分な証拠があると結論している (IARC 99 (2010))。
(2) 本物質の混餌投与により、雌雄ラットで甲状腺濾胞細胞がんの発生率の増加、雌マウスで良性および悪性の肝細胞腺腫およびがんの合計の発生率の増加が認められた (NTP TR186 (1979))。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(甲状腺)


警告
H373 P260
P314
P501
【分類根拠】
(1) より区分2 (甲状腺) とした。情報源の情報を見直して分類を検討した結果、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌による59週間反復投与毒性試験において、375 ppm (ガイダンス値換算: 18.75 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雌雄で甲状腺の濾胞嚢胞、雌で体重増加抑制、甲状腺の過形成、750 ppm (ガイダンス値換算: 37.5 mg/kg/day、区分2の範囲) の雄で体重増加抑制、甲状腺の過形成がみられた (NTP TR186 (1979))。

【参考データ等】
(2) ラットを用いた混餌による4週間反復投与毒性試験において、315 ppm (90日換算: 4.9 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄で体重増加抑制、680 ppm (90日換算: 10.6 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雌で体重増加抑制、3,155 ppm (90日換算:49 mg/kg/day、区分2の範囲) の雄で被毛粗剛、円背位姿勢がみられた (NTP TR186 (1979)、DFGOT vol.1 (1991))。
(3) マウスを用いた混餌による78週間反復投与毒性試験において、1,250 ppm (ガイダンス値換算: 187.5 mg/kg/day、区分2超) 以上で甲状腺の乳頭状及び限局性過形成の頻度増加がみられた (同上)。
10 誤えん有害性
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-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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