政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1320-37-2
名称 ジクロロテトラフルオロエタン(異性体混合物)
物質ID R01-B-112
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - 本物質は、1,1-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 374-07-2) 及び1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 76-14-2) の異性体混合物であるが、不燃性との情報 (1,2-ジクロロテトラフルオロエタン、ICSC (1998)) 及び非引火性との情報 (1,1-ジクロロテトラフルオロエタン、HSDB (Access on December 2019)) より、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
4 酸化性ガス
-
-
- - データがなく分類できない。
5 高圧ガス 低圧液化ガス


警告
- - 本物質は、1,1-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 374-07-2) 及び1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 76-14-2) の異性体混合物であり、1,1-ジクロロテトラフルオロエタンは沸点3.4℃、臨界温度145.6℃ (HSDB (Access on December 2019))、1,2-ジクロロテトラフルオロエタンは沸点4.1℃、臨界温度145.7℃ (Merck (15th, 2013)) であり、低圧液化ガスとした。なお、UNRTDGにおいて、1,1-ジクロロテトラフルオロエタンはUN 3163 (その他の液化ガス) クラス2.2に、1,2-ジクロロテトラフルオロエタンはUN 1958、クラス2.2に分類されている。
6 引火性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
7 可燃性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - GHSの定義におけるガスであり、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 76-14-2) を用いたラットのLC50: 700,000、720,000、750,000 ppm (PATTY (5th,2002)) という値により区分に該当しないとした。(2006年度のGHS分類結果)
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスであり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 皮膚腐食性/刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(2)のデータはあるが、常温でガスであるため区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) GHSの定義によるガスである。

【参考データ等】
(2) 液体との直接接触は眼や皮膚に刺激を引き起こし、凍傷を引き起こす可能性がある (GESTIS (Access on October 2019))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
-
-
- - 【分類根拠】
(2)のデータはあるが、常温でガスであるため区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) GHSの定義によるガスである。

【参考データ等】
(2) 液体との直接接触は眼や皮膚に刺激を引き起こし、凍傷を引き起こす可能性がある (GESTIS (Access on October 2019))。
(3) 本物質の高濃度のガスは眼を刺激する可能性がある (GESTIS (Access on October 2019))。
4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 76-14-2) は、in vivoの試験結果はなく、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験 (TA15351株) で陰性の報告がある (ACGIH (7th, 2001)、EHC 113 (1990))。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 76-14-2) はACGIHでA4に分類されている (ACGIH (7th, 2001))。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(心血管系)、区分3(麻酔作用、気道刺激性)



危険
警告
H370
H336
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分1 (心血管系)、区分3 (麻酔作用、気道刺激性) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 10名の被験者による試験で、2,300~21,000 ppm、15~60秒の吸入ばく露で肺のガス交換能力の有意な低下と徐脈、心拍数変動などの心機能不全がみられ、うち1例では房室伝導障害が認められた (EHC 113 (1990)、GESTIS (Access on October 2019))。
(2) 実験動物での吸入ばく露試験では、約10,000 ppm (区分2) でわずかな気道刺激性がみられ、100,000 ppm (区分2超) 以上で麻酔作用が認められた (GESTIS (Access on October 2019))。

【参考データ等】
(3) 本物質は1,2-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号76-14-2) 及び1,1-ジクロロテトラフルオロエタン (CAS番号 374-07-2) の混合物である。EHC 113 (1990) には、1,1-ジクロロテトラフルオロエタンの含量は通常7~10%以下と記載されている。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、実験動物の吸入ばく露試験で毒性影響がみられていないことから、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) イヌに本物質の5,000 ppmを90日間吸入毒性試験 (6時間/日) において、毒性影響はみられず、ラットにおいても同様な条件で毒性作用はみられていない (GESTIS (Access on October 2019))。
10 誤えん有害性
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- - 【分類根拠】
GHSの定義におけるガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 区分1


警告
H420 P502 モントリオール議定書の附属書に列記された物質であるため


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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