政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1331-22-2
名称 メチルシクロヘキサノン(異性体混合物)
物質ID R01-B-113
分類実施年度 令和元年度(2019年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
2 可燃性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
3 エアゾール
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。なお、ガイダンスでは分類対象外に相当する。
4 酸化性ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
5 高圧ガス
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点48℃ (closed cup) (ホンメル (1991)) に基づき区分3とした。なお、UNRTDGにおいて、UN 2297、クラス3、PGⅢに分類されている。
7 可燃性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
9 自然発火性液体
-
-
- - UNRTDGにおいて、UN 2297、クラス3、PGⅢにに分類されていることから、優先評価項目の自然発火性物質には該当しないため、ガイダンスにおける区分に該当しないに相当し、区分に該当しない。
10 自然発火性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
13 酸化性液体
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
14 酸化性固体
-
-
- - GHSの定義における液体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
15 有機過酸化物
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) ラットのLD50 (2-メチルシクロヘキサノン (CAS番号 583-60-8)) : 2,140 mg/kg (PATTY (6th, 2012))
1 急性毒性(経皮)
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) ウサギのLDLo: 4,900~7,200 mg/kg (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987)、PATTY (6th, 2012))
1 急性毒性(吸入:ガス)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 本物質の構成物質である2-メチルシクロヘキサノン (CAS番号 583-60-8) は軽度にウサギの皮膚を刺激し、眼に適用した場合は重度の角膜火傷を引き起こす (PATTY (6th, 2012))。
(2) 本物質の生体作用は大量ばく露では麻酔性と皮膚及び粘膜に対する刺激性である (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987))。

【参考データ等】
(3) 本物質のウサギの正常皮膚への反復投与 (6日間、投与量不詳) は皮膚への刺激性を示す (ACGIH (7th, 2001))。
(4) 本物質はヒトの臨床例において皮膚には刺激性を示さないが、粘膜に対しては比較的強い刺激性を示す (PATTY (6th, 2012))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 本物質 (450 ppm、ばく露時間不詳) のマウス へのばく露は粘膜に対する刺激性を示す (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))。
(2) 本物質は粘膜に対しては刺激性を示す可能性がある (PATTY (6th, 2012))。
(3) 本物質の生体作用は大量ばく露では麻酔性と皮膚及び粘膜に対する刺激性である (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987))。
(4) 本物質の構成物質である2-メチルシクロヘキサノン (CAS番号 583-60-8) は軽度にウサギの皮膚を刺激し、眼に適用した場合は重度の角膜火傷を引き起こす (PATTY (6th, 2012))。

【参考データ等】
(5) 本物質はヒトの臨床例において皮膚には刺激性を示さないが、粘膜に対しては比較的強い刺激性を示す (PATTY (6th, 2012))。

4 呼吸器感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
6 発がん性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用、気道刺激性)


警告
H336
H335
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
【分類根拠】
本物質のヒトでの単回ばく露に関する報告はない。実験動物での (1)~(3) の情報より、区分3 (麻酔作用、気道刺激性) とした。

【根拠データ】
(1) マウス、モルモット及びラットの30分間単回吸入ばく露試験において、本物質3,500 ppmのばく露で粘膜刺激性と中枢神経系抑制の症状がみられた (ACGIH (7th, 2001))。
(2) ばく露時間の記載はないが、マウスにおいて本物質450 ppmの吸入ばく露で、粘膜刺激性が認められた (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))。
(3) ウサギとネコにおいて本物質2,500 ppm、1時間の吸入ばく露で努力呼吸、不安定歩行、嗜眠がみられた (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露)
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) ウサギを用いた3週間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、1,139 ppm以上 (ガイダンス値換算: 0.87 mg/L、区分2の範囲) で結膜充血、流涙、流涎、嗜眠がみられ (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001))、10週間にばく露期間を延長した試験において軽微な肝臓、腎臓の病変 (詳細不明) との報告がある (PATTY (6th, 2012))。
10 誤えん有害性
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、国連分類基準による区分2に該当する可能性があるが、誤えん有害性区分2はJISで採用されていないことから、現行分類ガイダンスに従い分類できないとした。旧ガイダンスによる分類を変更した。

【参考データ等】
(1)13を超えない炭素原子で構成されたケトンである。
(2)40℃における動粘性率が不明である。
(3)誤えん有害性区分2はJISで採用されていない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
-
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- - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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