GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 142-16-5
名称 ビス(2-エチルヘキサン-1-イル)=マレアート
物質ID R02-A-003-METI, MOE
分類実施年度 令和2年度(2020年度)
分類実施者 経済産業省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点が185℃(密閉式)(GESTIS(Accessed June 2020))である。
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 自己反応性に関連する原子団 (エチレン基) を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は260℃ (GESTIS (Accessed June 2020))であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50(OECD TG410、GLP):> 2,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed May 2020))
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分3)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、13日観察)において、紅斑と浮腫は10日以内に完全に回復し、軽度の刺激性がみられた(紅斑・痂皮スコア:2/2/2、浮腫スコア:1.3/1.3/1.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、72時間観察)において、角膜混濁、虹彩炎、結膜発赤、結膜浮腫の全症状は72時間以内に完全に回復した(角膜混濁スコア:0/0/0.3、虹彩炎スコア:0/0/0、結膜発赤スコア:0.7/0.3/0.7、結膜浮腫スコア:0.3/0.3/0.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分1B


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:3%溶液)において、惹起(1回目)後24時間及び48時間の陽性率はともに100%(20/20例)、惹起(2回目)後24時間及び48時間の陽性率はともに100%(20/20例)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
(2)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、皮内投与:10%溶液)において、惹起後24時間及び48時間の陽性率はそれぞれ50%(10/20例)、10%(2/20例)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。

【参考データ等】
(3)モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投与:2.5、25、50、100%溶液)において、陽性反応はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3)のデータに基づき、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)細菌復帰突然変異試験で陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
(2)ほ乳類培養細胞を用いた遺伝子突然変異試験(マウスリンフォーマ細胞)で陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
(3)In vitroの染色体異常試験(CHL細胞)で陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1)では生殖毒性はみられなかったが、発生毒性に関するデータがない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の併合試験(OECD TG422、GLP、29日間(雄)、43~56日間(雌))において、1,000 mg/kg/dayで生殖毒性がみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG401、GLP)において、2,000 mg/kgで影響が見られなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の併合試験(OECD TG422, GLP)(29日間(雄)、43~56日間(雌))において、300 mg/kg/day(90日換算:96.7 mg/kg/day(雄)、区分2の範囲)で雄に総蛋白及びアルブミンの高値と肝臓絶対・相対重量増加が、1000 mg/kg/day(90日換算:322~622 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で肝臓(重量増加、小葉中心性肝細胞肥大)甲状腺(濾胞上皮のび漫性過形成/肥大)、下垂体(前葉細胞の多巣性肥大)がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed May 2020))。
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 59.5 mg/L(REACH登録情報, 2021)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急速分解性に関する十分なデータが得られていない。
慢性毒性データを用いた場合、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 0.052 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分1となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 59.5 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分3となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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