項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 9016-87-9 |
名称 | ポリメチレンポリフェニレン=イソシアナート |
物質ID | R02-A-013-METI |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 情報が得られており、所定の密閉式測定法において93℃を超えると推定されるため、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点は>400℃ (GESTIS (Accessed Sep. 2020))であり常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:> 10,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 9,400 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020)、AICIS (旧NICNAS IMAP) (2013)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間): 0.49 mg/L(エアロゾル)(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020)、AICIS (旧NICNAS IMAP) (2013)、DFG MAK (1992)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質がヒトの皮膚に直接接触した場合、掻痒性の紅斑を生じる(DFG MAK (1992))。 (2)ウサギに対して本物質の原液を閉塞適用したところ、わずかな紅斑及び革質様がみられたとの報告がある(HSDB (Accessed Oct. 2020))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
【分類根拠】 (1)(2)より、ガイダンスに従い、区分2とした。 【根拠データ】 (1)本物質がヒトの眼に直接接触した場合、一過性の眼瞼結膜炎が生じる(DFG MAK (1992))。 (2)本物質の短期間ばく露で眼と気道を刺激するとの報告がある(DFG MAK (2008))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 区分1 |
危険 |
H334 | P304+P340 P342+P311 P261 P284 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、ガイダンスに従い、区分1とした。 【根拠データ】 (1)本物質をばく露したヒトにおいて、外因性アレルギー性肺炎(過敏性肺炎)の症例が数例報告されている。稀には喘息様症状を伴う肺胞炎がみられる(DFG MAK (1992))。 (2)本物質及びモノマーであるMDIは気道アレルギーを引き起こす(DFG MAK (2000))。 (3)DFG MAKではSah(気道皮膚感作性物質)に分類されている。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)より、ガイダンスに従い、区分1とした。なお、(2)の知見は詳細が確認できず、分類に用いなかった。 【根拠データ】 (1)DFG MAKではSah(気道皮膚感作性物質)に分類されている。 【参考データ等】 (2)モルモットを用いたMaximisation試験において、陰性であった(DFG MAK (1992))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(2)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)国内外の分類機関による既存分類でとして、IARCではグループ3に、EPAでは"not classifiable or a Group D (1986年基準)"、又は"cannot be determined, but for which there is suggestive evidence that raises concern for carcinogenic effects (1996年基準)" に(IRIS (1998))、DFG MAKでは Category 3B(DFG MAK (2015))に分類されている。 (2)ラットを用いた2年間吸入ばく露による発がん性試験において、最高濃度の6.0 mg/m3群では肺腺腫が雄6/60例、雌2/60例に、肺腺がんが雄1/60例に認められた(DFG MAK (2008)、IRIS (1998)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2013))。 【参考データ等】 (3)ラットに本物質長期ばく露後に肺に前腫瘍性及び腫瘍性変化が生じた。慢性的な炎症に伴う細胞増殖による腫瘍発生機序が想定されている(DFG MAK (2008))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)PMDIを被験物質としたラットを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(妊娠6~15日、6時間/日)において、0.012 mg/Lで親動物に明らかな一般毒性影響(死亡(2/24例)、体重増加抑制、肝臓重量減少、肺重量増加)、児動物に発生影響として胎児及び胎盤重量低下、骨格変異の増加及び骨化遅延がみられたとの報告がある(DFG MAK (2008))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H370 | P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1(呼吸器)とした。 【根拠データ】 (1)本物質の短期間ばく露で眼と気道を刺激するとの報告がある(DFG MAK (2008))。 (2)客車の内部に絶縁体を取り付ける作業において、本物質のエアロゾル混合物を用いたところ、風により吹き飛ばされ、20~40m離れたところにいた作業員12人がばく露された。全員が2時間以内に眼の後ろの痛み、鼻の分泌物、胸骨後胸痛、胸部締付け感、咳、頭痛などの症状を発症した。数日以内に回復したとの報告がある(DFG MAK (1992))。 (3)ラットを用いた単回吸入(蒸気)ばく露試験(4時間)において、0.384 mg/L及び0.523 mg/L(区分1の範囲)の群で、ばく露中に努力呼吸及び口呼吸を呈し、死亡例では一部の例で肺の出血、鼻の周囲に血様液体付着が、最高用量群では殆どの例で肺は灰白色を呈し湿り気を帯びていたがみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020)、NICNAS IMAP (2013)、DFG MAK (1992))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1(呼吸器)とした。 【根拠データ】 (1)ヒトでの反復ばく露影響に関する報告から、肺機能障害はPMDIの87 ppb(0.9 mg/m3)の低濃度からみられた。20 ppb(0.2 mg/m3)の濃度では、肺活量に影響はないが、気道症状がみられた。PMDI(Polymeric methylene diphenyl diisocyanate)の10 ppb(0. 1 mg/m3)以下の濃度ばく露では、呼吸器症状の主訴の発生率は有意な増加を示さなかったとの報告がある(DFG MAK (2008))。 (2)ラットを用いた13週間吸入ばく露試験(エアロゾル、6時間/日、5日/週)において、4.1 mg/m3以上(ガイダンス値換算:0.0029 mg/L、区分1の範囲)で肺にマクロファージの増加と間質へのマクロファージの浸潤、縦隔リンパ節に黄色の封入体を持つマクロファージの出現が、8.4 mg/m3以上(ガイダンス値換算:0.0059 mg/L、区分1の範囲)で鼻腔に嗅上皮の傷害と基底細胞過形成が、12.3 mg/m3(ガイダンス値換算:0.0088 mg/L、区分1の範囲)で体重増加抑制、重度呼吸不全により雄11/30例及び雌4/30例が死亡したとの報告がある(DFG MAK (1992))。 (3)ラットを用いた2年間吸入ばく露試験(エアロゾル、6時間/日、5日/週)において、1.0 mg/m3(0.001 mg/L、区分1の範囲)以上で鼻腔(嗅上皮の変性と基底細胞過形成、ボウマン腺の過形成)、肺(マクロファージの増加、巣状の線維化、肺胞管の上皮化)および縦隔リンパ節(黄色の封入体を持つマクロファージの出現)への影響がみられたとの報告がある(DFG MAK (2008)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2013)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
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- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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