GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 20298-69-5
名称 rel-(1R,2R)-2-tert-ブチルシクロヘキシル=アセタート
物質ID R02-A-015-METI, MOE
分類実施年度 令和2年度(2020年度)
分類実施者 経済産業省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
cis-2-tert-butylcyclohexyl acetateの引火点が89℃(密閉式)(ECHA(Accessed Aug. 2020))である。
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - cis-2-tert-butylcyclohexyl acetateの発火点は295℃ (ECHA (Accessed Aug. 2020))であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分5)。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:4,600 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))

1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギのLD50:> 5,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))

1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であることから、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=7)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404相当、半閉塞、4時間適用、72時間観察)において、24/48/72hの紅斑の平均スコアは1.7、24/48/72hの浮腫の平均スコアは1.05であり、7例中1例で24/48/72hの紅斑の平均スコアが2.33であったが、この他に紅斑、浮腫の平均スコアが2.3を超えた例はみられなかった。皮膚反応は72時間で回復しなかったが、14日後には完全に回復すると予想される程度の影響であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=4)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405相当)において、全例で反応はみられなかった(角膜混濁スコア:0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0/0、結膜浮腫スコア:0/0/0/0)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)101名に対するパッチテストにおいて、10%溶液を3週間で計9回適用して誘導させ、2週間後に10%溶液を24時間閉塞適用して惹起させたところ、1名で誘導期(5回目の適用後)に軽微な紅斑がみられたが、惹起後24、48時間後の陽性率はいずれも0%(0/101名)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
(2)モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406相当、局所投与:原液)において、全例で感作反応はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)細菌復帰突然変異試験(OECD TG471、GLP)で陰性であった(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の併合試験(OECD TG422、GLP、交配間10週間、交配期間及び剖検前日まで(雄)、交配前10週間から交配・妊娠・哺育期間及び剖検前日(概ね哺育4日)まで(雌))において、生殖毒性がみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
(2)ラットを用いた混餌投与による発生毒性試験(OECD TG414、GLP、妊娠0~21日)において、7,700 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量減少(餌の嗜好性)がみられたが、児動物には胎児体重の減少、骨化遅延のみがみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。

【参考データ等】
(3)本物質のcis-, trans-異性体混合物を被験物質とした、ラットを用いた強制投与による反復投与/生殖発生毒性スクリーニング併合試験(OECD TG422、交配前14日間、交配期間を含む42日間(雄)、交配前14日間、交配・妊娠期間を経て授乳4日まで(41~46日間)(雌))において、500 mg/kg/dayで親動物に死亡(雌4例)、流涎・間代性痙攣、体重増加抑制、摂餌量低値、摂水量・尿量の高値、赤血球数の低値、副腎皮質の空胞化(雌)がみられたが、児動物には生後0~4日の体重増加量の低値傾向のみがみられたとの報告がある(厚生労働省 既存点検結果 (2013))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しないと考えられるが、吸入経路での毒性情報がなく、データ不足で分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験において、3,200 mg/kg(区分該当しない範囲)で運動失調、立毛がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
(2)ウサギを用いた単回経皮投与試験において、5,000 mg/kg(区分該当しない範囲)で下痢が1例に、皮膚刺激症状(紅斑・浮腫)が全例がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、経口経路では区分に該当しないと考えられるが、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与毒性試験(OECD TG 408、GLP)において、800 ppm以上(37 mg/kg/day(雄)、43 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で腎臓の相対重量増加と組織学的変化(硝子滴沈着・顆粒状円柱・好塩基性尿細管など)が雄にのみ認められ、α2u-グロブンリン免疫染色陽性であっため、雄ラット特異的な腎臓病変と判断された。これ以外には最高用量の7,500 ppm(423 mg/kg/day(雄)、457 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)までの用量で影響はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
(2)ラットを用いた混餌投与による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の併合試験(OECD TG 422、GLP、雄:交配間10週間、交配期間及び剖検前日まで、雌:交配前10週間、交配・妊娠・哺育期間及び剖検前日(概ね哺育4日)まで)において、75 mg/kg/day(90日換算:58.3 mg/kg/day(雄)、61.7 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で尿素窒素の上昇及び硝子滴の増加(近位尿細管における好酸性硝子滴の増加、好酸性細胞片で充満した拡張尿細管)が、200 mg/kg/day以上(90日換算:156 mg/kg/day(雄)、164 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で腎臓相対重量の増加が雄に認められ、α2u-グロブンリン染色陽性から雄ラット特異的なα2u-グロブンリン腎症と判断された。これ以外には、最高用量の500 mg/kg/day(90日換算:389 mg/kg/day(雄)、411 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)までの用量で影響はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。

【参考データ等】
(3)本物質のcis-, trans-異性体混合物について、ラットを用いた強制経口による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の併合試験(OECD TG 422、GLP、雄:42日間、雌:41~46日間)において、50 mg/kg/day(90日換算:22.8 mg/kg/day(雄)、25.6 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で雄に腎臓影響が、主に150 mg/kg/day以上(90日換算:68.3 mg/kg/day(雄)、76.7 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で肝臓影響(小葉中心性肝細胞肥大(雌雄))及び甲状腺影響(ろ胞上皮細胞肥大(雄))がみられたとの報告がある(厚労省既存化学物質毒性データベース (2013))。
10 誤えん有害性 分類できない
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-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
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-
H401 P273
P501
藻類(デスモデスムス属)72時間EC50 = 4.2 mg/L(REACH登録情報, 2021)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.39 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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