GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 83055-99-6
名称 メチル=2-({[3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレイド]スルホニル}メチル)ベンゾアート(別名:ベンスルフロンメチル)
物質ID R02-A-018-METI, MOE
分類実施年度 令和2年度(2020年度)
分類実施者 経済産業省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素である硫黄と化学結合しているが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(OECD TG 401)(食安委 農薬評価書 (2010)、FAO Specifications and Evaluation (2002))
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2010))
(2)ウサギのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(FAO Specifications and Evaluation (2002))
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:> 5 mg/L(OECD TG 403)(FAO Specifications and Evaluation (2002))
(2)ラットのLC50:> 7.5 mg/L(食安委 農薬評価書 (2010))

2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、有傷皮膚、無傷皮膚に24時間適用、48時間観察)において、ばく露終了直後及び24時間後に適用部分の刺激性変化(紅斑・痂皮及び浮腫)をDraize法に従って採点したところ、すべて0であったとの報告がある(農薬抄録 (2012))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=9)を用いた眼刺激性試験(GLP、3例は洗眼、6例は非洗眼、72時間観察)において、眼刺激性はみられなかった(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0/0/0/0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0/0/0/0/0/0/0、結膜浮腫スコア:0/0/0/0/0/0/0/0/0)との報告がある(農薬抄録 (2012))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。なお、(2)の知見からは分類結果以外の情報は得られなかった。

【根拠データ】
(1)モルモット(n=10)を用いた皮膚刺激性試験及び皮膚感作性試験(皮内投与:1.0%懸濁液)において、惹起24、48時間後に皮膚反応はみられなかったとの報告がある(農薬抄録 (2012))。

【参考データ等】
(2)EU CLP CLHではSkin Sens. 1に分類されている。
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(7)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性の報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EFSA (2008))。
(2)ラットの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の報告がある(FAO Specifications and Evaluation (2002))。
(3)細菌復帰突然変異試験で陰性の結果が得られている(FAO Specifications and Evaluation (2002)、EFSA (2008)、食安委 農薬評価書 (2010))。
(4)ほ乳類のin vitro遺伝子突然変異試験で陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2010))。
(5)ほ乳類培養細胞(CHO)を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性(S9-)又は陰性(S9+)の結果が得られている(FAO Specifications and Evaluation (2002)、EFSA (2008))。
(6)ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験で陰性の結果が得られている(FAO Specifications and Evaluation (2002))。
(7)ラット初代肝細胞を用いたUDS試験で陰性の結果が得られている(FAO Specifications and Evaluation (2002)、EFSA (2008))。
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)国内外の分類機関による既存分類結果として、EPAはNL (Not likely to be carcinogenic to humans) に分類されると報告している(EPA Human Risk Assessment (2015))。
(2)ラット及びマウスを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験(混餌投与)において、2種いずれも投与に関連した腫瘍発生の増加は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Risk Assessment (2015)、EFSA (2008))。
7 生殖毒性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4)より、区分に該当しない。なお、(4)では1,500 mg/kg/dayで全胎児吸収がみられたが、母体死亡率が10%であるため分類に用いるには不適切と考えられる。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Risk Assessment (2015))。
(2)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、7,500 ppmでF1児動物に一過性の体重増加抑制のみがみられ、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Risk Assessment (2015))。
(3)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、F0親動物で一般毒性がみられなかった500 mg/kg/dayで児動物に舌骨の骨化遅延、1,320 mg/kg/dayで低体重、腰肋、舌骨及び胸骨分節の骨化遅延のみがみられ、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Risk Assessment (2015))。
(4)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、1,500 mg/kg/dayで親動物に死亡(偶発的な死亡、2/20例)、流産(1例)、体重増加抑制、低体重、摂餌量減少及び全胎児吸収がみられたが、児動物には低体重のみがみられ、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Risk Assessment (2015))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、経口、経皮及び吸入の各経路において、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 401)、ラット又はウサギを用いた単回経皮投与試験(OECD TG 402)、ラットを用いた単回吸入(粉塵)ばく露試験(OECD TG 403)において、のいずれにおいても、区分2上限又は区分2超の用量で死亡例の発現はなく、顕著な症状もみられなかったとの報告がある(FAO Specifications and Evaluation (2002)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(6)より、経口経路では区分に該当しないと考えられるが、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、1,500 ppm(93 mg/kg/day(雄)、111 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)までの用量では影響はみられず、7,500 ppm(475 mg/kg/day(雄)、567 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝細胞質の染色性低下(雄)、コレステロールの軽度上昇(雄)などがみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
(2)マウスを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、1,000 ppm(132 mg/kg/day(雄)、133 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)までの用量では有害影響はみられず、3,000 ppm(387 mg/kg/day(雄)、407 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(小葉中心性肝細胞肥大)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
(3)イヌを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、1,000 ppm(32 mg/kg/day(雄)、37 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)までの用量では影響はみられず、10,000 ppm(341 mg/kg/day(雄)、359 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(ALP・ALT活性の上昇、重量増加)及び胆のう結石等がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
(4)イヌを用いた混餌投与による52週間経口投与試験において、750 ppm(21.4 mg/kg/day(雄)、19.9 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)までの用量では影響はみられず、7,500 ppm(237 mg/kg/day(雄)、223 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(ALP・ALT活性上昇、重量増加、毛細胆管の褐色色素)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
(5)ラットを用いた混餌投与による慢性毒性/発がん性併合試験において、750 ppm(30 mg/kg/day(雄)、40 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)までの用量では影響はみられずが、7,500 ppm(309 mg/kg/day(雄)、405 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(小葉中心性肝細胞肥大・肝細胞質辺縁部好塩基性化)等がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。
(6)マウスを用いた混餌投与による慢性毒性/発がん性併合試験において、2,500 ppm(226 mg/kg/day(雄)、227 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)までの用量では影響はみられず、5,000 ppm(455 mg/kg/day(雄)、460 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で雄に肝臓影響(小葉中心性肝細胞肥大)、雌に腎臓影響(腎皮質のう胞増加)と肝臓影響(重量増加)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2010)、EPA Human Health Risk Assessment (2015))。

10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 0.0574 mg/L(農薬抄録, 2012)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOEC = 0.04 mg/L(農薬抄録, 2012)から、区分1となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 0.0574 mg/L(農薬抄録, 2012)であることから、区分1となる。
以上の結果から、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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