項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 120-57-0 |
名称 | ピペロナール |
物質ID | R02-A-021-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、可燃性との情報(GESTIS(accessed Aug. 2020))がある。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が55℃以下の固体状の物質であるが、データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分5)。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:2,700 mg/kg(JECFA (1967)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020)、HSDB (Accessed Aug. 2020)) 【参考データ等】 (2)ヒトの推定致死量は500~5,000 mg/kgとの報告がある(HSDB (Accessed Aug. 2020))。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(ECHA RAC Opinion (2018))、AICIS (旧NICNAS IMAP) (2018)) 【参考データ】 (2)ウサギのLD50:> 652 mg/kg(OECD TG 402、純度:32.6%(媒体:キシレン))(ECHA RAC Opinion (2018)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=8)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404相当、閉塞、24時間適用、48時間観察)において24、48時間後の観察で刺激反応はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 (2)ラット(n=16)を用いた急性経皮毒性試験(OECD TG 402相当、GLP、開放、5,000mg/kgを24時間適用、14日間観察)において、毒性症状はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 【参考データ等】 (3)112名に対するパッチテストにおいて、感作誘導期に112名中4名でかすかな紅斑がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 (4)41名に対するパッチテストの感作誘導期に、41名中4名で刺激症状がみられ、3名では軽度の紅斑、1名では中程度から強い刺激症状(紅斑と発疹)がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405相当、GLP、7日観察)において、眼刺激性はみられなかった(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0/0/0/0、結膜浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3)のヒト知見では陰性、(4)の動物知見では陽性であり、相反するため分類できない。 【根拠データ】 (1)112名に対するパッチテスト(2.5%溶液を適用)において、皮膚感作性はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 (2)25名に対するパッチテストにおいて、6%溶液を15日間にわたり48時間間隔で5回適用して誘導させ、10日後に48時間閉塞適用して惹起させたが、皮膚感作性はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 (3)41名に対するパッチテストにおいて、本物質のエタノール溶液(濃度不明)を3週間にわたり計9回24時間適用して誘導させ、約2週間後に24時間半閉塞適用して惹起させたところ、皮膚感作性はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accsessed Aug. 2020))。 (4)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406相当、皮内投与:1.5%溶液、惹起:14、21、28、42日後に80%溶液(アセトン)を24時間閉塞適用)において、惹起の24、48時間後の陽性率は、1回目:20%、40%、2回目:40%、40%、3回目:40%、40%、4回目:10%、20%であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(4)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた優性致死試験(OECD TG478)で陰性の結果が得られている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (2)細菌復帰突然変異試験(OECD TG471相当)で陰性の結果が得られている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (3)ほ乳類のin vitro染色体異常試験(OECD TG473相当)で陰性の結果が得られている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (4)ほ乳類のin vitro遺伝子突然変異試験(OECD TG476相当)で陰性の結果が得られている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験(OECD TG453、GLP)で0.5%(約250 mg/kg/day)までの用量で発がん性の証拠はみられなかった (Accessed Aug. 2020))。しかし、0.1%投与群の匹数が20匹と少ないこと、体重への影響など全身影響がみられていないなど、現在の発がん性試験の規準を満たす内容の試験ではない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、(1)では生殖毒性はみられなかったが、発生毒性に関するデータがない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による生殖/発生毒性スクリーニング試験(非投与(雄)、39日間(交配7日前から哺育4日まで)(雌))において、500 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制がみられたが、児動物には体重低値傾向のみがみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、経口経路では抑うつ、運動失調、振戦がみられたとの情報はあるが用量が不明である。また、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験において、抑うつ、運動失調、振戦がみられ、LD50は2,700 mg/kgであるとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、経口経路では区分に該当しないと考えられるが、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による15週間反復経口投与試験において、10,000 ppm(500 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (2)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験において、5,000 ppm(250 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(JECFA (1967)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分2 |
- |
H401 | P273 P501 |
魚類(コイ)96時間LC50 = 2.5 mg/L(REACH登録情報, 2021)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる2週間分解度:88.0%(METI既存点検結果, 1978))、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOEC = 1.1 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分に該当しないとなる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(コイ)の96時間LC50 = 2.5 mg/L(REACH登録情報, 2021)であるが、急速分解性があり(BODによる2週間分解度:88.0%(METI既存点検結果, 1978))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 1.05(SRC PhysProp Database))ことから、区分に該当しないとなる。 以上の結果から、区分に該当しない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|