項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 22936-75-0 |
名称 | 4-(1,2,ジメチルプロピルアミノ)-2-エチルアミノ-6-メチルチオ-1,3,5-トリアジン(別名:ジメタメトリン) |
物質ID | R02-A-029-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(4)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:約 2,560 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) (2)ラット(雌)のLD50:約 2,120 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) (2)ラット(雄)のLD50:約 2,240 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) (4)ラット(雌)のLD50:約 1,980 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) (2)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2011)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(24時間適用、48時間観察)において、パッチ除去時及び48時間後に全例で刺激性変化はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、非洗眼群3例で角膜、虹彩の刺激性変化はみられなかった。結膜の刺激性変化は適用3日後までみられたが、適用4日後に消失した(適用24/48/72時間後の平均スコア(フルスケールは110点):6.7、6.7、2)との報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1B |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(GLP、皮内投与:5%溶液)において、惹起24、48時間後の陽性率はともに60%(12/20例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(5)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験で陽性(S9+:細胞毒性のある高濃度)の結果が得られたが、細胞毒性を示す高濃度での成績であること、最大耐量まで実施されたin vivo小核試験では陰性であることから、本物質は生体において問題となる遺伝毒性はないと考えられた(食安委 農薬評価書 (2011) 、農薬抄録 (2013))。 (2)細菌復帰突然変異試験で、陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2011) 、農薬抄録 (2018))。 (3)CH骨髄細胞を用いた小核試験で、陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2011) 、農薬抄録 (2013))。 (4)マウスを用いたin vivo/vitro 復帰突然変異(宿主経由)試験で、陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2011) 、農薬抄録 (2013))。 (5)細菌を用いたDNA修復試験で、陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2011) 、農薬抄録 (2013))。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分2とした。本物質の雄ラットへの催腫瘍性は否定できないが、雌ラット及び雌雄マウスでは発がん性の証拠がない。 【根拠データ】 (1)国内外の発がん性分類機関による既存分類結果はない。 (2)ラットの2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、雄では中用量以上で膵外分泌部の腺腫、並びに高用量群で精巣間細胞の良性腫瘍の発生頻度の増加が認められた(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (3)マウスの18ヵ月間発がん性試験では、発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 【参考データ等】 (4)膵臓及び精巣腫瘍の増加の機序について複数の試験が実施された。いずれも発がん機序を同定するには至らなかったが、膵臓腫瘍の増加については、膵外分泌腺中期発がん性試験の結果から、本物質投与がラットの膵臓にプロモーターとして作用している可能性が示唆された(食安委 農薬評価書 (2011))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (2)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、50 mg/kg/dayで親動物に流涎、児動物に腰肋骨発現率上昇がみられたが、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (3)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、90 mg/kg/dayで児動物に低体重、前肢及び後肢指骨の骨化遅延がみられたが、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系) |
警告 |
H371 | P308+P311 P260 P264 P270 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(4)より、全身痙攣などがみられることから、区分2(神経系)とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験において、2,000 mg/kg以上で死亡、自発運動低下、筋緊張低下、脱力状態、伏臥、衰弱、横臥、閉眼、流涙、流涎、失禁がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011))。 (2)ラットを用いた単回経口投与試験において、1,500 mg/kg(雄)、1,300 mg/kg(雌)以上(区分2の範囲)で嘔吐、流涎、流涙、軽度の全身痙攣、運動能低下がみられ、雌雄ともに1,500 mg/kg以上で死亡、との報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (3)ラットを用いた単回経皮投与試験において、5,000 mg/kg(区分該当しない範囲)で軽度の鼻出血がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011))。 (4)ラットを用いた単回経皮投与試験において、2000 mg/kg(区分2の範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、腎臓、血液系) |
警告 |
H373 | P260 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分2(肝臓、腎臓、血液系)とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、250 ppm以上(9.2 mg/kg/day(雄)、10.8 mg/kg/day(雌)、区分1~2の範囲)で摂餌量減少、膵絶対相対重量増加(雄)、肝リポフスチン沈着(雌)、腎臓影響(尿細管ヘモジデリンを含む色素沈着、慢性進行性腎症)(雌)が、2,500 ppm(112 mg/kg/day(雄)、132 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で血液影響(RBC・Hb・Ht・ALP上昇)、肝臓影響(相対重量増加、リポフスチン沈着、肝嚢増加、胆管嚢胞)、腎臓影響(小膿瘍、尿細管ヘモジデリンを含む色素沈着(雄)、尿細管萎縮、盂上皮過形成)、副腎セロイド沈着(雌)、肺胞泡沫細胞集簇、胃腺拡張、膵外分泌腺空胞化、精巣間細胞過形成(雄)、脾臓影響(相対重量増加、ヘモジデリン沈着)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (2)イヌを用いた混餌投与による1年間経口投与試験において、3,500 ppm(98 mg/kg/day(雄)、104 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で摂餌量減少、血液影響(RBC・Hb・Ht・HDW ・MCHC減少、MCV増加、PT短縮、TP・Alb減少)、Chol・リン脂質・カルシウム減少、塩素増加、肝臓影響(相対重量増加、AST・ALT・ALP上昇、細胞壊死・胆管線維化・クッパー細胞色素沈着(ヘモジデリン)・炎症性細胞浸潤)、腎臓影響(相対重量増加、尿細管上皮細胞色素沈着)、攻撃性・流涎・振戦・威嚇咀嚼行動、GGT上昇、尿素減少、Glu減少がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 (3)マウスを用いた混餌投与による18ヵ月間慢性毒性/発がん性併合試験において、300 ppm以上(34.6 mg/kg/day(雄)、31.6 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で脾ヘモジデリン沈着増加(雌)が、3,000 ppm(378 mg/kg/day(雄)、370 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(相対重量増加)、血液影響(RBC ・Hb ・Ht 減少)、脾臓影響(ヘモジデリン沈着増加(雄)、髄外造血)、副腎影響(髄外造血)、子宮炎症性ポリープ増加がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2011)、農薬抄録 (2013))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 0.0124 mg/L(農薬抄録, 2013)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 0.0055 mg/L(農薬抄録, 2013)から、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(コイ)の96時間LC50 = 4.45 mg/L(農薬抄録, 2013)から、区分2となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|