項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 119-06-2 |
名称 | ジトリデシル=フタラート |
物質ID | R02-A-059-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 引火点 243℃(open cup)(HSDB(Accessed Aug. 2020))との情報が得られており、所定の密閉式測定法において93℃を超えると推定されるため、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点400℃ (ECHA(Accessed Aug. 2020))との情報より、常温で発火しないと考えられるため、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401、GLP)(厚生労働省 既存点検結果 (1997)、DFG MAK (2019)) (2)ラット(雌)のLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401、GLP)(厚生労働省 既存点検結果 (1997)、DFG MAK (2019)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(雄)のLC50:> 19,000 mg/kg(DFG MAK (2019)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、(1)は評価方法が不明のため、分類には用いなかった。 【参考データ等】 (1)ウサギ(n=5)を用いた皮膚刺激性試験(開放適用、24時間観察)において、皮膚一次刺激指数は2(フルスケール:10)であったとの報告がある(MAK DFG (2019))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、(1)は評価方法が不明のため、分類には用いなかった。 【参考データ等】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験において、眼一次刺激指数は2(フルスケール:10)であったとの報告がある(DFG MAK (2019))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため、分類できない。 【参考データ等】 (1)細菌を用いた復帰突然変異試験において、陰性との報告がある(厚生労働省 既存点検結果 (Accessed Sep. 2020)、NICNAS (2008)、HSDB (Accessed Sep. 2020))。 (2)チャイニーズハムスター肺線維芽細胞(CHL)を用いた染色体異常試験において、陰性との報告がある(厚生労働省 既存点検結果 (Accessed Sep. 2020)、NICNAS (2008)、HSDB (Accessed Sep. 2020))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分2とし、授乳影響を追加した。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与/生殖発生毒性スクリーニング併合試験(OECD TG422、GLP、交配14日前から計42日間(雄)、交配14日前から哺育3日まで(雌))において、250 mg/kg/dayで親動物に一般毒性影響(体重増加抑制(雌)、肝臓及び腎臓への影響(雌雄))、哺育不良(2/13例)、児動物に出生率の有意な低値、産児生存率の低下がみられたとの報告がある。なお、産児の生存率の低下については、分娩後の母動物2/13例が数日以内に産児の50%以上を死亡させていることから、哺育不良による影響と考えられた(厚生労働省 既存点検結果 (1996)、HSDB (Accessed Sep. 2020))。なお、DFG MAKでは雌動物にみられた授乳量の減少にもとづいて繁殖能への影響に関するNOAELを50 mg/kg/dayと判断している(DFG MAK (2019)) (2)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、発生毒性はみられなかったとの報告がある(DFG MAK (2019)、GESTIS (Accessed Sep. 2020))。 【参考データ等】 (3)NICNASでは(1)のデータでみられた母動物の哺育不良による可能性がある児動物の出生率の減少(有意)及び生後4日での生存率低下(非有意)については、ごく軽度の変化であり、最高用量まで明確な生殖発生影響は認められないとして最高用量をNOAELと判断している(NICNAS (2008))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 401、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の上限)で影響がみられなかったとの報告がある(厚生労働省 既存点検結果 (1997)、DFG MAK (2019))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、経口経路では区分に該当しない。なお標的臓器として考えられる肝臓影響は細胞の肥大に限定され、重大な毒性の兆候を示す変化ではないと判断される。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性試験と生殖発生毒性スクリーニング試験の複合試験(OECD TG422、GLP)において、50 mg/kg/day(90日換算:23.3 mg/kg/day、区分2の範囲)で流涎(雄)、肝臓影響(小葉中心性細胞肥大、重量増加(雌))が、250 mg/kg/day(90日換算:117 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で肝臓影響(重量増加(雄)、ALP増加、カタラーゼ陽性顆粒増加)、腎臓影響(重量増加(雄)、好塩基性尿細管、腎盂上皮過形成(雌)、ただし尿検査の結果から腎機能障害を示唆する所見はみられなかった)、膀胱移行上皮の過形成(雌)がみられたとの報告がある。なお、250 mg/kg/day(雄)でみられたカタラーゼ陽性顆粒細胞の増加していたことから、小葉中心性細胞肥大はペルオキシソーム増殖に起因すると考えられる、との報告がある(厚生労働省 既存点検結果 (1997)、DFG MAK (2019)、ACIS (旧NICNAS IMAP) (2008))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 急速分解性がなく(BODによる28日間分解度:42%(METI既存点検結果, 1998))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC >10 mg/L(MOE既存点検結果, 1997)から、区分に該当しないとした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|