項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 57-92-1 |
名称 | 4-O-[2-O-[2-(メチルアミノ)-2-デオキシ-α-L-グルコピラノシル]-5-デオキシ-3-ホルミル-α-L-リキソフラノシル]-N,N’-ビス(アミノイミノメチル)-D-ストレプタミン(別名:ストレプトマイシン) |
物質ID | R02-A-075-METI |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:9,000 mg/kg(EPA Pesticides RED (1992)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)本剤による皮膚及び全身性の過敏性反応がよくみられ、重篤化する場合がある。最も多くみられる症状は発疹と発熱である(WHO FAS (1995))。 (2)本剤の処置に対する反応として過敏症を生じることがあり、皮膚反応は患者の5%に生じるとの報告がある。重度の剥脱性皮膚炎及びアナフィラキシーが生じたことがある。感作性は職業的に本剤を扱うヒトでよくみられる(WHO FAS (1995))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験において、陰性又は曖昧な結果との報告がある(WHO FAS 34 (1995))。 (2)ほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で陽性の報告がある(WHO FAS 34 (1995))。 (3)結核患者に対し本剤と他剤との併用による治療後に採取したリンパ球を用いた染色体異常試験報告が2つあり、いずれも陰性であった(WHO FAS 34 (1995))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質の誘導体であるジヒドロストレプトマイシン(CAS番号 128-46-1)を被験物質として、ラットに2年間混餌投与した慢性毒性試験において、最高用量の10 mg/kg/dayで雄に体重増加抑制がみられた。発がん性は認められなかった(EPA Pesticides RED (1992))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1A |
危険 |
H360 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1Aとした。なお、本物質の妊婦への投与により出生児に難聴や内耳障害が生じる可能性が報告されている。 【根拠データ】 (1)本剤は上市後の当初30年間は妊婦にも使用されていた。妊娠中に本剤を投与された母親から生まれた子供には難聴や内耳の障害が生じる可能性が知られており、本剤の内耳毒性は母親より発達中の胎児の感受性が高い可能性がある。妊娠中に本剤で治療した母親の子供のなかには難聴の子もいたが、母親には治療中の難聴の証拠は示されなかったと推定される。なお、これらの影響は筋注で約15 mg/kg/dayの薬効量投与後に生じる影響であり、経口吸収率を1%として経口投与量に換算した場合、約1,500 mg/kg/dayに相当する(EPA Pesticides TRED (2006))。 (2)本物質を雌マウスに筋肉注射(妊娠期、250 mg/kg/回、2回/日)した後の微生物学的評価により、胎児組織液の胎盤通過性が示唆された(WHO FAS 34 (1995))。 (3)本物質を雌マウスに筋肉注射(妊娠12~16日、250 mg/kg/day)した後に生まれたF1児動物の聴覚影響を調べた試験において、狭路歩行及びロータロッド検査による前庭機能の低下がみられた。内耳の電顕観察により、形態異常(有毛細胞の変性及びポリープ状の細胞質突出)がみられた(WHO FAS 34 (1995))。 【参考データ等】 (4)新生児の先天異常の頻度について、結核の治療に本剤、ヒドラジド及びp-アミノサリチル酸を処方された1619人の母親の集団を対照群(2,711人の健常な妊婦の集団)と比較した。先天異常発生頻度は結核感染被験者群及び対照群で各々2.34%及び2.56%で、奇形のパターンに群間で差異はなかった。奇形の内容、投与期間、投与時期についての記載はない(WHO FAS 34 (1995))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(聴覚器、神経系、血液系、腎臓、皮膚) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(5)より、区分1(感覚器(聴覚)、神経系、血液系、肝臓、腎臓、皮膚)とした。 【根拠データ】 (1)様々な臨床病態の状況下で、本物質の処置後に耳毒性の副作用を生じた患者を対象とした後向き疫学研究において、治療開始後1週間以内に本剤単独で0.25~2 g/人/日(3~36 mg/kg/day)を投与された患者の25/26例に眩暈(めまい)がみられたとの報告がある(JACFA (1995))。 (2)本物質による処置を受けたヒトにおいて、尿円柱、ごく軽度のアルブミン尿症など腎尿細管機能低下の所見は珍しくはない。しかし、重度の腎傷害(近位尿細管壊死)は稀である。本物質の腎毒性は休薬による回復性があり、アミノグリコシド系抗生剤の中では最小であるとの報告がある(JACFA (1995))。 (3)本剤は三叉神経の分枝に中毒性神経炎を生じ、顔や口のしびれ、ヒリヒリ感や熱感を起こす。また剥脱性皮膚炎、全身性エリテマトーデス、紫斑病など皮膚疾患の症例報告があるとの報告がある(JACFA (1995))。 (4)本物質投与により血液障害(好中球減少、顆粒球減少症、再生不良性貧血)、肝機能障害(肝酵素の一過性上昇)が生じることがあるとの報告がある(JACFA (1995))。 (5)本物質の硫酸塩である医療用医薬品としてのストレプトマイシン硫酸塩(CAS番号 3810-74-0)の重大な副作用として、①難聴、耳鳴り、眩暈等の第8脳神経障害(主に前庭機能障害)、②急性腎不全等の重篤な腎障害、③ショック、アナフィラキシー様症状、④中毒性表皮壊死融解症、⑤間質性肺炎、⑥溶血性貧血・血小板減少、⑦肝機能障害・黄疸が挙げられている(日本医療用医薬品集(2019))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
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- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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